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経験値がまた10くらい上がったかもしれない話

あれから

あれよあれよという間に、いい加減ちょっとは北上してくれよ梅雨前線、と言わんばかりの季節になりました。

前回ここで自らの経験をシェアしたのは、同情してほしいとか慰めてほしいといった気持ちではなく、ただ単に誰にでも起こりうることなのだということを伝えたかったから。
その可能性を理解して心づもりをしているだけで、実際もしそうなってしまったときのショックが違うだろうという思いからでした。

そして私がそうであったように、

"自分だけじゃなく、他に何人も何千人も同じ経験をしている。"
"もしかしたら電車で隣のあの女性も、過去に流産を乗り越えた経験の持ち主かもしれない。"

そう考えることで救われる人がいるかもしれない、と思ったからです。

ノートを公開してから、
「実はね...」
という声を何人かからいただきました。
やっぱり、周りに言ってないだけで同じ経験をした人はたくさんいるんだなぁと強くなれました。


そして書き始めたからには、ちゃんと元気になったよ!ということも伝えておくべきだと思ったので、今またノートを開いています。

謎の再手術

正直に告白すると、あれからすぐには元気になりませんでした。
というか、一度はなったのですが、そのあと前回以上の体調不良に襲われました。
術後3週間くらい経ったとき、いきなり大量出血して辺りが血の海。
「そうだ!こないだ買ったばかりの生理用吸水ショーツを履いてみよう!」
と意気揚々と試したのも束の間、何の意味もなさずに、結局使い古されたバスタオルさんが犠牲になってくださいました。
ここまでどばどば流れ出る出血は人生初。
献血が趣味の夫の血を頼むから私に入れてくれと思ったほどふらふらでした。(尚、血液型が異なるので不可。)

しばらく安静にしているとなんとか落ち着いたので様子見していましたが、数日後の内診で子宮の中グリグリされてまた止まらなくなってしまい、挙げ句の果てには病院でそのまま気を失う始末。
即緊急入院、再手術というびっくりな展開になってしまいました。
手術自体は前回と似たようなもので無事終わったのですが、かなり貧血がひどかった上に前回とは違う麻酔だったこともあり、目覚めるのも遅く、ずっと点滴を打たれていました。

そうなってしまった原因は、術後自然に排出されるべき子宮内の残骸がうまく外に出なかったため、出血が止まらなかったとのこと。
私としては、急な大量出血を避けるために手術したのになんでやねん?と
"ハテナ"に次ぐ"ハテナ"でしたが、そんなこともあるんだなぁと。
なんかやっぱり人生って何があるかわからないのだと改めて思ったのでした。

その後、無事に退院しましたが体力には自信のあった私も最初は階段を登るだけで息切れ。
ゆっくりゆっくり、徐々に徐々〜に快復しました。

ショックで失神するらしい

昔からほんのたまに、急に耳鳴りがして意識が遠のき倒れる、ということがありました。
だいたい体調が優れないときやものすごいプレッシャーのかかっているときに。
とはいえ数秒で意識も戻るししばらく横になっていれば回復することがわかっているので、特に気にしたこともなかったのです。
ただの貧血か低血糖だろうくらいに思ってきました。

ところが、今回この発作?のようなものが幸か不幸か病院で起こってしまい、万一に備えてちゃんと調べた方がいいということになりました。

結果、精神的なものだから予防のしようもない、という何ともいえない診断をされました。
今後また何かものすごく精神的にショックな出来事があったときは、
「私は気を失うかもしれない」
ということを念頭において、
車の運転は避けるとか(免許持ってません)
やばいと思ったらすぐ横になるとか(布団持ち歩くか?)
周りの人に言っておくとか(どう言うねん)
そういう対処法を取るしかないようです。
(ここでお知らせした皆さまはよろしくお願いします。ショッキングなことがあると私は倒れるかもしれません。笑)

なにはともあれ、心臓病など深刻な病気でないことが証明されたのはよかったですが、1ヶ月で2回も失神するのは初めてだったので、私はこんなにもボロボロなのかと自分でもショックでした。
そしてしばらくは一人で出かけるのも怖かった。
またどこかで発作が起きたらどうしようと思うと、電車の移動も長時間の外出も避けるようになりました。
通勤も時間をずらし、旦那さんと一緒の電車に乗るようにしました。

それから

そんな日々から約1ヶ月、今はもうすっかり元気になりました。
日課のヨガも再開したし、趣味の料理も楽しんでいます。
一人で電車に乗って行きたいところに行けるようにもなりました。

そして心と体は繋がってるんだなぁと実感するのが、やりたいことがとめどなく溢れ出てくることです。
体が病めるときは、人が変わったのかと思うほどなんにもやる気が起こらず、そんな怠惰な時間を過ごしてしまった虚無感に苛まれて完全にメンタル崩壊していたときがありました。

それが元気になった途端これです。
やっと元の私が戻ってきたのだなとも思います。
三生あっても足りないくらい次から次へと生まれてくるいろんな想いを、こぼさないようにこぼれ落ちないように拾いあげながら、少しずつ紡いでいけたらと思います。