負社員 第69話 あなたと同様俺にだって酸素を吸う権利はある
「どこにいたの? 今まで」地球はスサノオに訊いた。
「どこって」スサノオの声はくぐもった。「その辺に、いたけど」
「その辺?」地球は思わずまた訊いたが、すぐに気づいた。恐らく“彼”自身にも、わからないのだろう。“固定”されるまでの自分が、どこを漂っていたかなど。「今からどうするの?」地球はまたそう訊いてみた。
「そうだな……」スサノオは雰囲気的に頭の後ろで両手を組み、考え込んだ。「あの三人は今、どうなってる?」
「まだ洞窟の中に閉じ込められてるよ」地球は淡々と事実を伝えた。「