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ぷーるでおよいだ(K.Iくん)

この記事は2018年9月23日にホームページにて掲載したものです。

子どもの絵をどういうふうに見たら良いか分からない大人たちがいる。
わからないのなら、わからないなりに、わからないって言えばいいんだけど、そういう大人たちは決まって、子どもの絵の世界を壊してしまうようなことを簡単に言ってのける。


ただ、そんな大人たちもなんと言えばいいのか困っているのだから仕方がない。
困ってしまうから、自分の知っている領域に子どもの絵を引き込んで、その土俵でなんとか評価をしようとするのだ。


特に、子どもが描く人物画において、「手の位置があってない」、「指の数が足りてない」、「顔のパーツが足りない」、だなんて言うのはもっともナンセンスだ。横暴だ。野蛮だ。失礼だ。

大きい声で言う。そういうことは、ほんとうに、まったく、どうでもいいことなんだって。
子どもたちが描きたいのは、そこじゃない。だから、そのような細かい人体の描写は杉田玄白の解体新書に任せておけばいい。

もしそれでも、「発育」だとか「発達」だとかの言葉を並べて意見する大人がいたら、僕のところに連れてきてほしい。
大丈夫、僕はいつだって子どもたちの味方だよ。



Kくんはプールに行った思い出を描いた。青い画用紙にのびのびと描かれた男の子はとても気持ちが良さそうだ。


水着の表現もおもしろい。
僕はてっきり水の中で脱げたりしたのかと思ってそう尋ねてみたんだけど、「ちゃんと履いとる」となんでもなく返されてしまったよ。

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