自分の時間を増やしてくれる神器
数年前、私はよく友達の家に泊まりに行っていた。もはや半分住んでいたと言っても過言ではない。
そして、その人の部屋にはドラム式洗濯機だった。
寝る前洗濯物を洗濯機に放り込んで、起きたら洗濯物はふわふわになっている。初めてそんな現場に立ち会い私は、「なんてふわふわなんだ...」と思わずコナン君が事件の手がかりを見つけた時のような仕草でタオルを撫でた。頭の後ろを閃光が貫いた。
これはヤバい。私は持っていたふわっふわのタオルを首にかけ、すぐさまスマホを開いてドラム式洗濯機の値段を調べた。
「219,800」
え?「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうま....」
想像の2,3倍高かった。こうして私はしばらくうちにドラム式洗濯機を導入することを諦めたのであった。
数年を経た現在も、私のドラム式洗濯機への渇望は止まらない。いまだに欲しい。いまだに手が出ないけれど。絶対買う。
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洗濯物を干す時間って、短いようで、その労力たるや計り知れない。だって朝の一番元気な時間帯に一番めんどくさいことやらないといけないなんて、もったいなくない?
朝のランニングから帰り、洗濯機を回して、家族の使った食器を洗って、掃除して、ふぅっと一息。ソファに座ろうっと...
いや待て、洗濯物干さないと!うわめんどくさ.....
これが私のいつものパターンである。このワントラップののめんどくささたるや、計り知れない。本当に。
いや、私も極度のめんどくさがりという程ではないのだけれど、数人の洗濯物となると、やっぱ面倒。しかも洗濯物干せる場所2階だし。
しかしだ!乾燥機付き洗濯機を導入してみたら一体どんな素晴らしい生活が待っているだろうか。
1. 洗濯物が減る
洗濯物の一番面倒で時間のかかる洗濯物の乾燥。この乾燥に時間がかかることによって、洗濯物は蓄積される。しかし、乾燥機付きであれば、夜に回した洗濯機が朝には乾いている。出来上がっている。つまり、昨日着たものを今日も着れてしまう。私のように「毎日同じ服着てるよね」と言われてしまう程、似たようなものしか着ない人にはこの上ない朗報である。本当に毎日同じ服が着れてしまうのだ。スティーブジョブズも自宅にドラム式洗濯機を導入するべきだった。クローゼットを何十着もの黒タートルネックで埋めるような阿呆なことをする必要なないと、彼に言ってやりたい。
2. 雨の日も関係ない
外で乾かす必要がないのだから、当然天気も関係がない。そして、部屋干しの嫌な匂いからも解放される。早く乾かすために暖房や扇風機をガンガン当てる必要もない。何より部屋干しは部屋のスペースを取ってしまうし、景観がよろしくない。せっかくインテリアで彩っても気分は半地下である。
3. ストレスフリー
洗濯物を入れて、ぽちっとするだけで、洗濯物が終わってしまう。洗濯物のその後を考えなくていいのだ。ただでさえ忙しい家事の合間に、「あー後で洗濯物干さないとな」「あー洗濯物干すの忘れた」と考えるのは、思った以上に精神的ダメージを負う。一度洗濯機を回すということに、それ相応の覚悟が必要なのである。「このボタンを推すのであれば、君は洗濯物を干さなければならない」という、怠惰を使命感によって払拭するような大きな覚悟が。
しかし、ドラム式洗濯機ならばそんな必要もない。鼻血を出しながら、震える指で「よろしくお願いしまーーーす!」とエンターキーを押すような覚悟はいらないのである。ボタンを押した後は、空いた時間で何しようか、と自分のために時間を使うがよろしい。
以上のように、ドラム式洗濯機にはメリットが多い。時間を有効活用でき、雨の日も快適、日頃蓄積されるストレスからも解放される。
洗濯物は体感的に一日のうち1時間ぐらいは使ってしまうが、それがなくなるのである。
なんだそれ。導入しない理由がない。
人生は長いようで結構短い。お金がもったいないと思って、こういったものにお金を出さないことこそ、私は勿体無いように思う。だって、日々不必要なストレスに悩まれて生きてるなんて、ちょっと残念じゃない?
お金は貯めるものではなくて、使うためにあるものだし、若い時の時間こそ買えない。自分のために、若いうちこそ時間や経験のために使うべきだと思う。(こう言った話は『DIE WITH ZERO』という名著に書いてあるので気になる方は是非読んでみては。)
時間を買えるのであれば、買った方がいい。
じゃないといつの間にか何も出来ずに老後になっちゃう。
買った時間で、自分のために勉強してもいいし、運動してもいいし、ダラダラしてもいい。
ただの家電ではあるけれど、私たちの生活ではなくてはならないもの。
そういったものを見直して、一度自分の時間を増やせないか考えてみるものいいかもしれない。
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先日、姉が乾燥機付きドラム式洗濯機を買ったらしい。
姉は子育てしながらの家事に辟易し、ついに購入を決めたらしい。大変賢い選択である。姉の手腕は、Appleの元CEOすら凌ぐ。姉がAppleのCEOを務めたならば、業績は鰻登りに違いない。
私は地団駄踏んで羨ましがった。
残念ながらうちの実家は説得することができそうにないため、一人暮らしをする際に導入を検討しようと思います。悔しい。
導入できる人は、導入した方がいいよ、ほんと。ここだけの話。
私は明日も明後日も、覚悟を決めて洗濯機のボタンを押そうと思います。
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