怖いもの
その昔、ドラえもんズの映画でドラえもんズが操られ、ヒロイン枠であったドラミを追い詰めるシーンがあった。頼りになるドラえもんズが(ほとんど)操られ、挙げ句の果てにドラミを追い詰めるというのが本当に怖くてトラウマになった。その映画を見て以来、ドラえもんズに苦手意識がうまれてしまった。ドラえもんズに罪はないのに酷い話である。
先日ポケモンSVの番外編をプレイして、ストーリーは大変面白かったけど、怖い演出もあって、ドラえもんズのことを思い出した。
主要キャラであるゼイユが正気を失い、次第に集落の人、おじいさんおばあさん、友だちと次々に正気を失っていき、最終的に主人公が解決するという話だったが、この「正気を失う」が怖かった。
頼りになる大人や友だち(仲間)が次々と正気を失った「敵」になるのがとても怖いことで。信用できるものがどんどんと無くなっていく感覚が、お化けが出てくるようなホラーとはまた違った嫌さがある。
ちょっと種類は違うけども、小さい時に見た仮面ライダーで、怪人が人間に擬態していて、本当になんでもないような人が突如として怪人に変わるのがとても怖かった。これまたトラウマになっていて仮面ライダーシリーズにも苦手意識がある。人里離れた洋館に行ったらお化けがいただとか、街に突然怪人が降り立って暴れているだとか、現実世界との乖離があれば明らかに別世界のものとして見れるのだけど、変哲のない人が実は怪人で、となると普段の生活との境目が無くとても不安になる。実は現実の人間の中にも怪人がいるのでは…と当時はとても怖かった。
同じようなもので、クレヨンしんちゃんのヘンダーランドもあった。父ちゃんと母ちゃんが人形に入れ替わっていて、お風呂場でしんのすけを追い詰めるシーンがあった。子どもにとって最も信用すべき両親が、実は敵方の人形で子どもを襲うという構図があまりに怖くて、親とお風呂に入るのがしばらく怖かった。クレヨンしんちゃんでいうとオトナ帝国でも両親や大人たちが正気を失って敵対するのだが、これもとても怖がりながら見ていた。そもそもクレヨンしんちゃんの映画は子どもが活躍するストーリーなので、しばしば大人が捕まったり正気を失ったりで子供心にとても不安を煽られていた。
最近は正気を失う系の話を見ていなかったので、今回のポケモン番外編をきっかけに色々なトラウマがあったことを思い出した。大人になった今だからフィクションとして見れるけど、子どもの時プレイしたらきっとしばらく怖い気持ちを引きずるんだろうなと思った。こうして文章にして怖かったと言語化してかけるのだから、大人になるのも判別がついていいこともあるもんだ。
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子どもの頃は本当に怖がりで、宇宙人だとかノストラダムスだとか、いろんなものの脅威に晒されていました。当時のテレビもそういうものを面白がって放送していた節もありますしね。色々思い出して、リテラシーをもってメディアと付き合っていけるようにならなければなと改めて感じました。
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