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UberEats配達5000件達成とその境地

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おひさしぶりです。ちょっと前9月の中旬頃ですがついに5000件配達を達成しました!ここまでくれば上級者とも言えるのではないでしょうか?悪天候、車両トラブル、システムトラブル、スマフォ水没、さまざまな困難をくぐり抜けてきました。

5000件配達の境地とは?

1000件2000件配達時にこれ以上配達を重ねてもたいして経験にはならないと思っていました。しかし5000件に達してみるとさまざまな見方がでてくるものです。

この半年間でもUberEatsをとりまく環境は大きく変わりました。エリアが拡張され東京郊外に広がったり、事故時に見舞金の支給制度ができたりなど大きく変化しました。それを体感できたのはなかなかの経験となったと思います。私が始めた頃はメディアに注目される手前くらいで配達員もいないころでした。

メディアにとりあげられることも多くなり。私もビジネス現代で執筆させていただいたり、ラジオ出演したりなどなどいろいろな機会をいただきました。

1日の最高配達数は40件

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今のところ最高配達件数は40件です。12時間の運転時間を使いきって強制オフラインになっての記録となりました。

40件の配達件数を稼ぐためには、やはり雨天などの配達件数を稼げる要因が必要です。そして1件あたりの配達距離やピックアップ距離が2km以内に収まる配達が多いことが重要になります。

3時〜5時など平常時で中抜けしやすい時間帯にも配達がひっきりなしにくる日でないとなかなかたどり着けない件数ですね。

お客さんとのトラブルが減った

最近上記のような記事が話題を呼びました。さすがにこの配達員の態度は許されるものではありませんが、お客さんとのすれ違いによりしばしばトラブルは発生してしまいます。

そんな中、お客さんとのトラブルが格段に減りました。トラブルになる前になんとかするという対処ができるようになったことが一番大きいですね。住所入力ミスの見分け方や連絡のタイミングが定まり、お客さんをなるべく不快にすることなく目的地にたどり着くようにできています。

しかしお客さんとのトラブルはしばしば起こります。「最低到着時間」なるものがお客さんのアプリでは表示されているようなのですが、私たち配達員にはその表示がないばかりか、それがあることすら知らされていません。

基本的にこういったことが問題になるのは配達員の少ない時です。物理的に厳しい配達スケジュールが組まれることが多いようで、いっさいの無駄なく到着できたと思っても「遅かった」「迷ったのか」と聞かれるケースが多々あります。基本的にシステムの問題であるし、Uberに問い合わせても「知らない」「わからない」という内容を長々と丁寧な定型文で返すだけの無責任な返答があるくらいなので、こういう点でこの事業の将来性はユーザーの寛容性と配達員の度量にかかっているといっても過言ではないと私は思います。

ヒヤリ・ハットが減り運転が丁寧になった

始めた当初はかなり危ない思いをすることが多く、タクシーの運転手に怒られることや逆に怒ることも多くありました。バスやトラックの死角に入ってしまい、あやうく轢かれそうになることもありました。

そうしたヒヤリやハットすることが日常茶飯事にあったためいつ事故をおこしてもおかしくないのでは?そう思っていましたが最近はめっきりなくなってしまいました。

基本的に注意しなければならないのは車両ごとの運転性質の違いと、その進行方向や動向です。タクシーなら空車かどうか、運転手の見ている方向はどこかをしっかりと見ることでだいたい動きが予想できます。バスなどは死角が多いので背面カメラの位置やサイドミラーの位置を意識してジェスチャーで進行方向を伝えるなどの工夫が必要です。

反射タスキをかけるようになってからは特に危険を感じることが減りました。それだけ視認性は大事なようです。あと進行方向のジェスチャーはするべきですね。

青信号であっても突っ込んできそうな車がいる場合停止するようにしています。左折車の巻き込みが危惧される場合譲ったり、右折車を先に通すこともあります。法的に事故となっても私に過失がない場合でも怪我が怖いため大事をとることにしているのです。また子供や犬など予測不能な動きをする場合が考えられるので徐行するか自転車から降りるようにしました。

売上より時間効率重視に

できる限り配達が連続でとれる時間帯以外は配達をしなくなりました。その日の気温や天候の予報を確認して配達時間をスケジューリングし、なるべく1日8時間程度、繁忙期でも週54時間程度の稼働に収まるように気をつかうようにしています。

無理して時間をかけて稼いでも次の日や次の週に疲労が響いて、大事な稼ぎ時に力を発揮できなかったり車両がメンテナンス不足で故障したりするのはもともこもないです。

20件を超えるあたりから、身体じゅうからアドレナリンがでるためかいくら走っても疲れないかのような錯覚に陥ります。これを数日続けてしまうと疲労が蓄積してしまうのです。運転が散漫になったり、いざ休暇をつくると疲労が一気に噴出して楽しめないということが起きてきます。

閑散期は思い切って休む

このUberEatsという仕事はかなり季節性があります。気温が28℃〜10℃くらいの比較的すごしやすい温度帯の時間帯はまったく注文が入らないこともしばしばあります。

行楽レジャーシーズンと重なるのです。理由は「注文者が少ない+配達員が多い」ということが起こるからです。閑散期は副業配達員にまかせて、勉強や創作、情報収集に励んだり、別の仕事に精を出したり、長期の旅行に出るべきだと思います。

装備がより軽装化

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私のバックに入っている主なものは
・配達バックにピッタリ収まるサイズの小さなバック
・エマージェンシーシートをくしゃくしゃに丸めた緩衝材
・レインコート
です。これだけは必需品です。

いろいろ試しましたが肩掛けタイプのバックはことごとく定着しませんでした。結局2種のウエストポーチタイプのバックを愛用しています。

やはり上半身の腰より上は何もつけないのが望ましいです。配達バックも荷台にのせて、上半身を自由にすることでストレスを軽減しさまざまな体位をとれるようにするのがやはりベストだと思います。

ここに入れているものは、現金決済用の釣り銭とペン、メモ帳、六角レンチとイヤホンでそれ以外は配達バックの中にしまっています。配達上必ず必要になるものはほとんどないことがわかります。この他、たまにタワマンのセキュリーティチェックで身分証の提示を求められることもあるので携帯することをおすすめします。

専業としてやるなら自前の自転車は経費がかさむ

東京23区のシェアライドバイクは配達員なら申請すれば月4000円で乗り放題できます。しかしこの4000円は始めた当初ちょっと高いと思っていました。自前の自転車でやれば月4000円も絶対にかからないと思ったのですがこの考えは甘かったです。

実際は月6000円くらいは平均するとかかっていて、さらにメンテナンスの時間(自転車屋への持ち込みの時間+修理の時間+自己点検の時間)や労力がかかってくるのでけっして効率的ではないことを身を持って知りました。

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この8ヶ月で前輪を1回、後輪2回変えています。1回6000円ほどになります。パンクも数回しています。ガラスなどの破片によるパンクからいたずらによるものまで不可避なものが多々あります。ブレーキパッドも2ヶ月に1度くらいのペースで交換しています。ママチャリなら1200円くらい。スポーツタイプなら2500円くらいでしょうか。街中を走るため急停車が多く、坂道や雨天時の砂の巻き込みによって非常に磨り減りが早いです。

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チェーンが摩耗して伸びたため交換しました。その時チェーンリングやスプロケット(後輪の歯車)も交換して13000円ほどかかっています。上の写真はスプロケットで7速〜5速(上の段の方の小さい歯車)あたりの歯車の先が台形から摩耗して鋭利に尖ってきているのがわかります。半年でのこの摩耗は異常といえるでしょう。

雨天で走るためチェーンに油をよく挿しています。やや高めの油を使っているので2000円くらい。チェーンクリーナーも使っているのでこの金額をもいれると4000円くらいだと思います。かなり経費がかさんでいることがわかります。

これほど経費がかかることは想定していませんでした。思った以上に車両に負担がかかってしまうのです。それでも自前の自転車を乗り続けるのは経費よりも走り心地や荷台、変速、最高速、安定性、サスペンションなどの装備にメリットがあるからです。

店舗との微妙な関係性

このUberでの配達業は、不思議なことに店舗とのトラブルも少なくないのです。冷たくされたり、無視されたり、あからさまな嫌がらせをされたり、罵倒されたり、嫌味を言われたり本当にさまざまです。

一部の配達員の態度が悪くて嫌気がさしているという店舗もあるのでしょうが、店舗側に原因のあるケースも多々見受けられます。そういった店舗からの行為ははじめのうち我慢をしていました。しかし見逃せばエスカレートするケースが目立ってきたので、最近は状況に応じてUber側に報告し判断を委ねています。

またGoogleMapの評価を確認すると他のお客さんからの評判の悪いことも多いので、配達員だけに対しての問題ではないパターンが多いのかもしれません。とにかくUberのようなゆるい雇用形態の配達員たちと折り合いがつかないということは多々あると思います。

地方では成立し難い事業

UberEatsはこの先どこまでエリア拡大をするつもりなのでしょうか?現金決済が導入されたことで一時の厳しい状況は打壊されつつありますが、やはり東京や大阪以外で収益をあげられる見込みは薄いのではないでしょうか。

お金を多く払ってでも出前を頼みたい人が東京や大阪以外にどれほどいるのでしょうか。出前文化は専門性意識の高い都市部のカルチャーとして存在していると思います。

多彩な飲食店と収入の高い人や食事補助の代替として注文する企業が小さい範囲に密集している地域でなければ成立しない業態だと思うのです。

自転車での配達が困難な地域で、車やバイクでの配達がいいかといえば微妙なのではないでしょうか?車やバイクには維持費が多くかかり、事故に対する保険料も高くつきます。配達料も下がるわけですからやってる側が見合わないと思う収入になりそうな気がします。

私が考えるUberの今後

株価をみるとUberはかなり売られています。投資家にとってはまだまだ期待より懸念が大きいビジネスということであると思います。

しかし運営側は余裕しゃくしゃくな感じなのは不思議なところです。Uber主催のイベントに足を運ぶといろいろとロゴ入りのグッズをお土産で持たせてくれたりします。「そんな金あるんなら他のとこにまわせや!」とツッコミたくなるほどです。

日本での展開ははじまったばかり、本当はUberタクシー事業や自動運転を導入していきたいのが本音であると思いますが、あまり成功の糸口はみえていません。UberEatsのような出前事業は今後は配達報酬は微減、補償内容は拡充されていくという流れでしょう。

最近はローソンとの試験提携ををはじめていて、飲食店の少ない田舎などでもコンビニなどを取り込むことで対応店舗数を確保しようと模索の準備をしている段階と感じます。全国どこでもUberを利用できる時代がやってくるのかもしれませんね。

重ねて政府や警察などの動向も気になるところです。配達中の事故や配達先でのトラブルや事件が増えるようであればそれなりに厳しい法整備が敷かれることも考えられます。今のところ政府がこういったシェアエコノミーギグエコノミーといったものに対してどう考えているのかがまるでつかめません。こういった動向も気になるところです。

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