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炊き込みごはん

   炊き込みごはん


「僕がもう一つ前に
進む方法はありますか」

「あるとも。
たくさん時間を費やした作品を、

照れずに恥ずかしがらずに発表して、
その自分の作品に、

懸命についてゆくことだと思います」
「もう一つ聞きたいことがあります」

「どうぞ」
「心って何ですか」

「触れたりすることが出来ないけれど、
たとえば、

心がどこにあるのかとたずねられたら、
昨晩、

炊き込みごはんを食べたとしたら、
その時間の中にも在ると思います」

僕はその夜、どっと疲れて、
数字の8みたいな恰好で寝ちゃった。

良い文章を作れるように、 作るために、 大切に使わせて頂きたいと思います。