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舞台アサルトリリィ 御台場女学校編 The Battle to Overcome 感想

―2023年2月11日


この日は我々プロデューサーにとって特別な日であった…



「M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023」の開催である。

アイドルマスターのサービス開始から17年目にして、全5ブランドが一同に会する初の合同ライヴは我々プロデューサーにとって長年の悲願であり、開催が発表された時から既にその期待はかなりの高まりを見せていた。

更に、開催直前にはマスク着用ではあるものの声出し解禁の発表がアナウンスされる。まさにオレ達の黄金時代オウゴンが還って来る事態に、本番を目の前にして我々のボルテージは既にピークに達していた。

参考:声出し解禁発表時のP、大体こんな感じ

そしてライヴ当日、全国各地から会場である東京ドームにプロデューサーたちは集結していた。

ある者は北海道から。

ある者は沖縄から。

またある者は韓国、台湾など海の向こうから。
はやり病によるここ数年の渡航制限もあったので、海外Pにとっては積もりに積もった特別な想いもあったことだろう。




当然、俺もその場にはせ参じた…













御 台 場 か ら

お前、この日の観劇2回目やろ

(このバチクソカッコいいOP映像を舞台で流しながら演者さん踊るの凄いんよ)


というわけで、「舞台アサルトリリィ 御台場女学校編 The Battle to Overcome」を観劇してきましたので感想です。

※アーカイブも終わってるけど、例のごとくネタバレ満載なので注意な。








〈全体を通して〉

船田予備隊を中心として、過去の因縁に決着を着けるお話。「The  Battle to Overcome」というタイトルが本当にそのままで、天才かよってなった。

相変わらずのアサルトリリィ特有の重いストーリーなんだけど、そこは御台場女学校。その重さすら持ち前の力強さで跳ね除ける姿は圧巻の一言。なので、ルド女や百合ヶ丘で感じる観劇後の重さよりもバトルに勝った爽快感の方が強い。このアツさは御台場ならでは。

ストーリー的には過去話が入るので、これまでよりも更に深く世界観やキャラに触れることができる。また、メインの船田予備隊以外のメンバーにもスポットが当たっていて、1年生達それぞれの見せ場があり、3作と積み重ねてきたからこその成長や個性が発揮されてた。

また今回、元船田予備隊で現神庭女子藝術高校の宮川高嶺と今叶星の参戦がスマホゲームのシナリオとリンクするという、メディアミックスを続けてきたコンテンツだからこその試みが取られていたのが特徴的。
アサルトリリィは設定が分量あるので、1つの媒体だけだと全体像や詳細を把握できないし、舞台の2時間という尺の中では設定面の話に割ける時間が限られているから、別媒体とのコラボで情報量増やすのは1つの手段かなと思う。
当然、みんながゲームやってるわけじゃないから、ゲームやってなくても問題ないようには作られているけど、やってるとより楽しめるといういい塩梅ではあった。

演出面では、今回はスペース・ゼロという広めの会場で左右の通路も使ったワイドなステージ構成をフルに使っていたので、いつも以上に目が足りなかった。特に戦闘時のパス回しのシーンは、照明の使い方もあってよりダイナミックになっていた。
お得意のプロジェクションマッピングと融合した演出や殺陣も迫力あったし、グンタイアリの群れだったりレアスキルのエフェクトだったりを3次元で表現するための最新技術の使い方の上手さはアサルトリリィの舞台の特徴の一つでもあるので、そこの工夫は相変わらずいい仕事するなとプロの技術の凄さを改めて思い知った。

また、百合ヶ丘やルド女と比較して、御台場は各キャラソロでの独白シーンが多く、個にスポットを当てることでより物語の中におけるそのキャラクターの心情や立ち位置が分かりやすくなっている。
前にスタッフのおじさんによるトークショーで知ったんだけど、演出の佐野さんが会話劇の演出家さんというのもあって、そういった特徴の違いにも気づけた。(過去2作を振り返ると割とそうだった。というか今気づいたんかい)

今回は1回目はやや引きで舞台全体を、2回目は最前で主に演者さんの表情やアクションの激しさを観ることができたので、よりいろんな角度から舞台を観ることができたことが大きい経験だった。
引きで観ると全体が見えるから、舞台という空間でどのようにアサルトリリィの世界観を表現するかというところが楽しめるし、前で観るとプロの役者さんの技術や表現の一挙手一投足がよく観れるので、改めてプロの凄さを認識できる。
どちらの視点でも共通してるのは、自分とは違うジャンルのプロフェッショナルからの刺激って感じるものは多いし、こういう刺激は定期的に摂取するのはとても大事なことだと改めて感じた。

自分自身アサルトリリィの舞台を観るようになり、コンテンツそのものだけでなく舞台というジャンルに対しても解像度が上がってきたのと、以前にスタッフさん中心のトークショーでどういう意図で舞台づくりをしてるかというお話も聴いたりしたのもあって、よりいろんな面で舞台を楽しむ素養が自分の中でできてきたということにも新たな発見だった。
今年はアサルトリリィの舞台がたくさん上演されるので、引き続き追っていきたいと改めて思った。

〈船田予備隊〉

本拠地、御台場で迎えたグンタイアリ戦
宮川高嶺が重症、予備隊も退路を確保できず惨敗だった
学園に響くリリィたちのため息、どこからか聞こえる「船田予備隊は解散だな」の声
無言で去り始めるメンバーの中、隊長の純は独りベンチで泣いていた
船田予備隊で手にするはずだった栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるレギオンメンバー…
それを今の御台場で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ…」純は悔し涙を流し続けた

村田と吉村は病院内で静かに以下略。話はだいたいこんな感じ

今回のお話の主軸。現2年生の挫折と克服がテーマなだけあって、中学時代の失敗経験から話は始まる。経験不足による敗戦、たかなほの転校(この時のきいたん結構さみしそうだったね。)、それに伴う残メンバーのポジション変更を発端としたチーム内不和。そしてついには予備隊解散、純は生徒会長クビとみんな揃って踏んだり蹴ったり。

結果的にはなんやかんや(劇中はさらっと流れたけど実はめちゃくちゃ色んなストーリーがあるのがアサルトリリィの深さよな)で今の形に落ち着いた所で、因縁の敵が再度襲来。たかなほ参戦により当時のメンバー全員集合からの船田予備隊再結成によるリベンジマッチという展開は王道だからこそアツい。メンバーそれぞれに予備隊への想いがあるからこそ、より感情移入できる。

これは船田予備隊復活に興奮する菱田治烈海王さん

歴戦の猛者が揃うと圧巻の一言。演者さんたちがチャーム持って全員揃った姿はマジでカッコよかった。
特に梓のマルテ。途中で持ち替えたんだけど、あの形状は厨二心をくすぐるわ。くるっと回って「レアスキル…ヘリオスフィア!」とか、男子小学生がこぞって傘使って真似するやつよ。(というか御台場のユニークチャーム基本カッコいい説)


個人的に印象に残ったのは、中学時代の回想シーン。みんなが地味に全員幼くて、普段との演じ分けに妙があった。
特に楪はクソガキ感が強かったし、椛や槿はあどけなさがあった。治、梓もちょっと幼さなかった。
船田姉妹、昴、蛍、紅は昔からそんな感じってのはぽいよね。たかなほは昔からイチャイチャが過ぎませんかね?(眼福)


〇船田姉妹

今回の純は、いつもよりもかなり角が取れた印象。(※川村楪を除く)
船田予備隊時代の因縁との決着やたかなほの合流などもあって、いつものキツさがいい感じに無くなってた。(※川村楪を除く)
彼女も境遇がハードなので、ああいうキツイ性格になってしまうのは仕方がない部分はあるとはいえ、社会生活を営む上では完全にマイナス。
ただ、彼女も数々の戦いや他のガーデンのリリィたちとの交流を経て社会性を身に付けたし、その結果、当たりのキツさが少し穏やかになった彼女の成長が見れるのもシリーズもののよさだと思います。(※川村楪と舞台セットを除く)

初は相変わらずお姉ちゃんやってたけど、今回は今まで以上に相棒としての側面も強かった印象。
純が隊長としてのあり方に不安を覚えていたことに対するアンサーを姉としてでなく副隊長として答えていたのは象徴的。
演者の西葉さんもそういう見せ方したいという話をされてたので、そこはかなり見せることができてたと思う。姉妹でありながら相棒というのは船田姉妹の関係性の肝なんじゃないかなと思いました。

あと、佐野さんさぁ…
TSAのお気に入りシーンとは聞いてたけどさぁ…終盤のネストカチコミのシーンで二人が血反吐をペッとするシーンは絶対にあなたの趣味で入れたでしょ…?


最 高 か よ



○2年生組

2年生組も船田予備隊のメンバーとして、それぞれの思いや立ち位置だったりが深堀りされていたので、ストーリーを通じてよりキャラの解像度を上げることができた。
また今回は、過去作からのキャストさんと今回作からの新規のキャストさんという新しいチームになった中でも、今までから感じていた御台場らしさを引き続きどころかより濃いものに作り上げていたという印象。

楪は相変わらずの男子小学生みたいなクソガキ感と実力派リリィのバランスが絶妙。個人的にキャラとしてのこのバランス感がすごく好きで、そこを上手く作り上げてるところは流石あわつさん。
本人、リリィとしては至って真面目だし、純とは仲悪いだけで、なんなら一番船田予備隊へのクソデカ感情抱えてんだよな。普段のノリが軽めだからこそシリアスシーンがよく引き立つし、そういうところでよりキャラの魅力が増して更に好きになった。

椛役の矢野さんは、声優さんとしては日々のご活躍を知っているわけだけど、前作も含めて舞台もこなしててすごいなと思うし、特に今回は殺陣が増えててチャーム捌きも上手くなってた。
椛は今でこそ模範的優等生なセインツ隊長だけど、今回過去の挫折からの失敗経験とか予備隊時代の軋みの中心といった内面の成長が描かれていたので、そういう失敗経験を踏まえた上での桂の回想シーンで彼女を導く椛の姿はかなり頼もしかった。

今回、ちょいちょい治が小ボケかましてた(楪と一緒にひょっこりはんやるところとか)のが印象的で、でも別に変じゃないしむしろこういうことやりそうなキャラだよなとは思った。治って御台場では数少ない常識人ではあるけど、性格はノーマルな子って印象だから年相応なところが出ててよかった。TSAがあんな感じだったから余計ね。
個人的に一番好きなシーンはヒュージにグーパンかましたところと楪との鞘交換しながら戦ってたところです。そら、ちななずが「治様カッコイイ!!」になるわけよ。

槿は中等部時代と高等部での成長度合いが一番はっきりしてた。中等部時代のあどけない感じだったりふざけたりするところは、普段の槿からするとそのまま成長したんだなと感じる部分もあれば、一方で、いざ戦闘になると過去の失敗経験も踏まえて、状況ややるべきことの判断だったり凄くしっかりしてる。演説シーンも板についてたし、流石ロネスネスの司令塔。

昴も、失敗経験からくる学びが自分の目指す方向性だったり長所と一致してより伸びたという感じで順当に成長してる。基本的には真面目な子なんだけど、作戦会議になるとイキイキしだすあたりは御台場の子って感じがする。
また、昴のチャームって独特な形状してるけど、演者の吉宮さんの見事なチャーム捌きで戦ってるところのイメージが鮮明に見える。2次元的には物理モードと射撃モードで変形するけど舞台ではそうはいかんので、そこら辺の表現力も求められる点ではこの作品ならではだし、演者さんのチャーム捌きも見どころの一つよね。
個人的には、蛍とのかけ合いが結構好きで、特に女王アリ駆逐後の蛍に言った「訓練倍にしますよ(真顔)」が蛍の扱い方を把握してるところが見えて特に好き。


梓役の花奈さんは舞台上の存在感があるなとまず感じた。立ち姿や歩き方に芯があるし、あのマルテを自在に扱った殺陣も迫力があった。なんであれ振り回せんだよ。持ち手のファンネルっぽいの結構主張激しいよ?
また、梓のキャラについて、今作を観る前まではまだ自分の解像度が低かったけど、過去、高嶺のポジションに適応できなかったことが予備隊解散の要因の1つとして挫折を味わいながらもそこから逃げずに克服する芯の強さとか、この経験を経て周りが見えるようになったという成長といったところを花奈さんの演技を通じてより理解できて、梓ってこういう子なんだなというのがよくわかった。

紅役の安藤千伽奈さんは、あの自信家でちょっと癖のある紅を完全にものにしてた。初見で「俺の知ってる紅だ!」ってなった。特に目力というか視線での表現が印象的で、通常時、戦闘中、ルナトラ発動中で眼力違うのが最前だとよくわかる。ルナトラ時の目の決まり方は観ててしびれたし、視線で魅せるのなかなかすごいよ。
ところで、蝶花前に毎回舞台上にいた安藤さんと同じ顔の限界オタクは一体誰なんだ…?

田崎さんの蛍は、普段のいい感じに自由で緩いところを表現してた。日常パートのポップコーン芸のおふざけにとどまらず、戦い方も蛍らしい自由さが出てた。蛍のチャームは結構特殊な形状だけど完璧に使いこなしていて、単なる戦闘スタイルに留まらないキャラの個性が表現されてた。
あと、蛍って所々で核心を付く発言が多くて、こういう所を純が評価してるんだろなというのは何となく感じた。


御台場無形文化遺産ゆずきい

今回も!

ゆずきいは!

あります!!!

御台場といったらもうコレよ。今回は特に濃厚というか、じゃれ合うシーンが過去イチ多かった。

序盤は揃ってくしゃみからの「おめぇ汚ねぇ」から始まる小学生みたいなじゃれ合い。自分が見た回だとマジで小学生のケンカしてて精神年齢下がってるし、千秋楽では純が治の服で手を拭いて治が飛ばっちり受けてるしで段々やりたい放題。

終盤は戦闘中の小競り合い。しかも、それで息ぴったりとかこいつ等本当に仲が悪い良い。ムカつく奴の事ほどよく見てるから、相手の行動もよくわかるということですね、わかります。

御台場恒例の最後のシーンのじゃれ合いとか回を重ねる毎に色々やりだして、千秋楽とかチャームで突き合い出すし。(この時脳内で高嶺によく似た人が「チャームは人に向けてはいけません!」って怒ってて…うっ、頭が…)

参考:「チャームを人に向けてはいけません!」


最後は二人揃って保護者飼い主に怒られるのもなんかもうおもしろい。

ゆずきいは自分が好きな「負けたくないけど実は認めてる」系のライバル関係じゃなくて(リリィとしての実力は認め合ってるので)、純粋に仲悪いだけなのにこんなに好きなのは、演者の石井さんとあわつさんが作り上げてきたものがあるからこそなので、矢野妃菜喜さん演者に紛れたゆずきいガチ勢も仰ってたように、次回の舞台でも濃厚なゆずきいを期待しています。

濃厚な!!!

ゆずきいを!!!

期待しています!!!(大声)

あと、あわつさんが千秋楽の挨拶とツイッターでめちゃエモい事仰ってたから、ゆずきいオタクは必修な。


最後に谷先生へ。
LIVE SHOW用にゆずきいBattle MIXのデュエット曲を作っておいてください。

作って!!

おいて!!

ください!!!!(大声)


〇たかなほ

今回のもう一組の主役ともいえるたかなほを演じるのは、中村裕香里さんと梅原サエリさん。
お二方ともルド女ではおなじみの演者さんで、最初キャストが発表された時は、経験豊富の実力者だしアサルトリリィへの造詣も深い方々なので、期待感は高かった。

…というのはオタクの勝手な感想であって、ご本人たちは結構大変だったんじゃないかなというのはいろんな所から伝わってきた。
というのも、たかなほ自体は元々cvを礒部花凛さんと前田佳織里さんがそれぞれ担当されており、既にキャラのイメージができている。その中でイメージを崩さず、舞台の上でキャラを見せるというのは如何にプロとはいえ簡単ではない。

とはいえ、そこは流石のお二方。ゲームで見たたかなほがホンマに舞台上に実在たし、かつ、中村さんと梅原さんのたかなほになってて心底偉大マジパネェってなった。

中村さんの高嶺は、優雅さとアタッカーのパワフルなチャーム捌きという柔と剛を兼ね備えた動きは武でありながら舞といった感じで、幸恵とはまた違う印象で美しくもありカッコよくもあった。

梅原さんの叶星も、過去の自分のミスに対する罪悪感や悲壮感といった重さが伝わってきたし、高嶺たちと共に再び戦える喜びも伝わってきた。

あと君ら全体的にイチャイチャオタクの大好物しすぎでは?特に高嶺の湿度が高い。肩の触れ方とか手の絡ませ方とかちょっとねっとりし過ぎですよ?射撃シーンの顔も近いし。ちょっとけしからんよね最の高かよ!!!!
千秋楽のアレはサービスショットということにしておこう。

〇司馬燈

燈さんの過去話からの陰謀が重い。

前回チラッと語られてたけど、こんなに苦労人だとは思わなかったし、やっと人間の生活を手に入れたと思ったら過去が襲いかかってくるのは辛い。そこらへんの重さや怖さといった精神的動揺とそれを跳ね除けに行く燈の強さが野元さんの演技から伝わってきた。

林Pも仰ってたけど、御台場女学校編のヒロインは燈。純に会えて御台場来れてほんま良かったな。燈幸せになって。

…って考えるときいたんちょっと冷たいのよね。燈あんなに健気なのに。確かにウザがらみではあるから、めんどくさいのはわかるけどもうちょい優しくしてあげてほしい。

すいせいさんは、司馬燈さんと船田純さんの仲がよくなることを応援しています。


○檀先生

こわい(震え声)

檀先生のヤバさがフィーバーモード。前回でチラッとなんか企んでるのは示唆されてたけど、これまでよく隠し来れてたな。キャラというか設定からしてヤバ過ぎるだろ。もはやホラーだよ。

前回も急にテンションヤバくなってたのもちゃんと理由があったのが1年越しにわかって震えた。ヤバいモードの石原さんの狂気の表現はかなりキてて、多分、台詞を文字にしたら2〜3行なのに人格4つくらい出てくるんよ。この演じ分けが凄すぎる。急にキレるからすいせいさんも観劇中なのに思わずビクッて震えちゃったよ。心臓に悪い。

しかも、戦ったら燈とサシでやり会って勝つくらいには強いとかもう色々盛りすぎ。アサルトリリィの先生は誰も彼もキャラが濃すぎるので、実はリリィより目立ってる説あるよね。

最後は意味深な感じで転勤したけど、燈じゃなくても二度と会いたくないと思いました。(すいせいさんはイチ観客なのでもう一度会いたい)

ところで、倫夜先生といい檀先生といい、御台場の先生は最後必ず転勤するのがデフォなのちょっとおもろい。


〇雪パイセンと1年生ズ

たななおとちななずからしか得られない栄養がある。

薺ちゃんもまあ境遇重い。あんなに明るい子にもこんな過去があったのかというアサルトリリィ仕草。それを全て受け入れる央ちゃんのママみ抱擁力よ。「余人は知らず。私は貴女の全てを愛してるよ」なんて台詞シラフで言える!??
こういう出会いがあったからこそ、薺ちゃんの明るさや人懐っこさに繋がるんだろうな。

また、因ちゃんとは治を巡っていつもケンカ(イチャイチャ)してるけど、お茶会では介抱したり、なんだかんだお互いに尊重してるところ、非常にエモです。(過去作見ると実は結構パス交換してる)
因ちゃん役の白石さんが身振りが大きくて全身で「治様大好き!」を表現してるからレトリバー系の大型犬感がかわいいね。

梢のフリーダムさが元々めちゃ好きだったけど、今回そこが凄くいい方向に進化してて、めっちゃ良い。意外性というわけではないんだけど、「この子こういう表情するんだ」という新たな発見がたくさんあった。
演者の有沢さんが解像度高いフリーダムなガチオタクなのもあってマジでハマり役なんよ。トークショーやスペースで色々とオタク目線で語ってくださるから、地味に作品理解につながってて助かってる。

紫のシーンはなにしろ演出が神。彼女はスナイパーなので殺陣の見た目の派手さがない分、風の音以外はほぼ無音の中で、射撃音と薬莢が落ちる音の2つという音数の少なさが逆にかっこよさ倍増させてた。からの一斉射撃で敵を蹴散らす姿は圧巻。これこそ演出の妙。
あと、僕ずっと紫のレアスキルを天の秤目と想ってたんだけど正しくはテスタメントなのね。しかも、射撃技術では天の秤目持ちとタメ張れるんですって。

強すぎんか…?

桂、境遇が重い。仲間を失ったことで一度は辞めたリリィ。故に御台場迎撃戦のエピソードがアツいしカッコいい。元々真面目な性格というのはあるけど、それ以上に魂はリリィなんだよね。だから、一度は諦めたとしても誰かのために戦える強さがある。
椛に促され、再び仲間を得た彼女は強さを増した。こういう少年漫画的なアツさもアサルトリリィでは摂取できるのだ。

今回唯一の3年生の雪パイセン、役回りとしては1年生の引率のお姉さんなんだけど…

こんなカッコいい引率のお姉さんこの世に実在る???

動きに無駄が一切なく、最小限の動きとかノールック射撃とか圧倒的強者感。長谷川さんのクールさと姿勢の良さが雪パイセンのカッコよさを際立たせてた。
というか、お茶会コントのシーンですらカッコイイのなんなん?普通こういうキャラってクールさがシュールなお笑いになるのがお約束なのに、薺にウザ絡みされてなおカッコいいが収まらんのよ。ズルいわ。

あと、これは完全に僕の妄想なのですが、雪パイセンは3年生でクールな性格もあって1年生とは少し距離がある分、今回のお茶会とか引率で絡みが多いことで距離が近づいた(特に薺のウザ絡み)の本人的には内心嬉しいんじゃないかと思うんだよね。(早口)


<LIVE SHOW>

ルド女に引き続き御台場でもLIVE SHOWが披露されて、リリコレの事だったりルド女のLIVE SHOWを思うと待ちに待った御台場のステージは感慨深かった。
ルド女同様に曲のバリエーションが沢山観れて楽しかった。御台場も沢山キャラがいるので、色々と期待できちゃうね。取り敢えず、8月のLIVE SHOWが既に待ち遠しくなった。

個別にふりかえると、まずレギオン曲は御台場らしいカッコよさがありながら、各レギオンの特徴が出ててコンセプトがしっかりしてた。
「悲しみより早く」は音はシンプルながら疾走感があってロネスネスらしいし、「アマノジャク」はオシャレなジャズで、人数の多さによるヘオロットセインツの豪華さも同居してた。
どちらの曲もヨートゥンシュベルトをステッキのように扱うことでロネスネスの力強さやセインツの優雅さを上手く振り付けとして取り入れてて、より御台場らしいステージを観せてもらえた。

3曲目の「おかえり」は、治、因、薺の3人の関係性による曲で、殺伐としたアサルトリリィ世界の中で日常を感じさせる曲は貴重というか、普段は激しい戦いに身を置くリリィも等身大の10代の女の子の一面を覗かせてくれる。大型犬と子犬が飼い主にじゃれ合う感じがすごくいいよね。

4曲目はみんな大好き「Gimme Love」。ルド女で披露された時にそのDa値の高さに驚いたわけですが、御台場の皆様もまあ踊るのなんのって。
今回最前で観れたから、よりダンスの激しさとそれを踊りきる演者さんの凄さを改めて感じた。何が凄いって、この人たちさっきまでめちゃくちゃ動いて走って戦ってたんですよね。プロってホント心底偉大マジパネェわ。

5曲目の「わがまま」はルド女でも披露された全体曲。全体曲特有のわちゃわちゃが楽しい。みんな思い思いにじゃれあうから純粋に目が足りない。鷹の目にまじで覚醒したい。

そして、ここらへんでね。ひとつ重大なことに気づいたんですよ…

ぼく「なんかさっきからずっと林田さんおるな?」

そうなのよ。林田さん、アマノジャクから蝶花までずっと出てらっしゃるのよ。なんなら貴女さっきまで思いっきり跳んで走って戦ってたのにギミラブまで挟んでましたよね?完全におかしなことやっとる。
凄すぎるので偉い人は林田さんのお給料を倍にしてあげてください。

ラストの「蝶よ花よじゃいられない」は御台場のテーマだし、これがないと御台場は始まらないし終われない。ルド女のリリィデイズ同様、もう完全に実家よ。
トークショーでも話があったけど、ジャズで強くてカッコいいっていうのが新鮮だし、御台場のカラーになってる。

個人的には檀先生のソロパートが多くてめっちゃ目立ってたのが印象的というか、今回本編含めて本当めちゃくちゃ自分の見せ場持ってくなこの人。もう貴女が優勝でいいよ。あとゆずラップいいよゆずラップ。

舞台本編やビジュアルだけでなく、曲でもガーデン毎に印象が異なるっていうのもアサルトリリィの楽しみ方の1つよね。


<終わりに>

約1年前に御台場TEPの舞台を観た時はまだアサルトリリィに触れた直後くらいで、当時は自分の中でのアサルトリリィへの解像度はほとんど無かったんだけど、それでもめちゃくちゃ面白いなと引き込まれたし、アサルトリリィというコンテンツ、ひいては舞台というジャンルにハマるきっかけになった大切な作品の続編を1年越しに2回も現地で観ることができたのがなにより嬉しかった。(この間、アサルトリリィの舞台も色々大変だったから余計にね)

作品も3作目ということでこれまでの積み重ねてからくる深みだったり、御台場特有の熱量が進化していて内容が濃かったし、純粋に何度も観たい作品だった。実際アーカイブ含めたら5、6回は観た。

また、公演期間中は連日当日券が沢山出た(大雪の日に数十枚出てみんな驚いてたのもいい思い出)し、自分が行った回もほぼほぼ満員で全体通して客入りがよかったとのことで、正直そこらへんの肌感覚は素人なのであんまりわかってないのはあるけど、関係者の方々の反応を見るに結構凄かったようです。

それもこれも作品の凄さが観てる人に伝わった結果だし、実際自分が観に行った回もほぼほぼ満員で客席からの熱を感じたので、作り手と受け手が高い熱量で魂交わし合えるような素晴らしい作品に出会えて本当に良かったと改めて思った。

今年は御台場だけじゃなく、イルマにルド女に新章にとアサルトリリィの舞台が沢山あるし、来年には御台場第4弾もあるということなので、楽しいことが未来に待っているという幸せを感じながら、来るべき日に備えてまた日々頑張ろうと思ったし、それだけのパワーを頂けた舞台でした。

最高に楽しい時間をありがとうございました!!


たまたま千秋楽の日の深夜に劇場に行ったんだけど、ついさっきまであの熱い舞台やってた場所とは思えないくらい静かだったんだよね。まさしく「兵どもが夢の跡」



○おまけ

それはMOIW2023後の打ち上げ飲み会でのこと…

……みんな、積極的にアサルトリリィを受動喫煙させていこうな

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