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闘鷲降臨~8on10(19-20GAME15)#FE名古屋

FE名古屋 77-86 信州

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8-10

これでなんの数字かすぐに分かった人は分析慣れしてる人だと思います。さて、なんの数字でしょう?

 

 

 

 

答えは、本日プレイングタイムをもらった選手の数、です。FE名古屋が8人で回したのに対し、信州は10人でのローテーション。そのため、5人が30分を超えるプレイングタイムになったFE名古屋に対し、信州は外国籍選手2人が30分を超えたのみ。昨日使った体力の分も含め、この余力の差が勝負どころである4Qでの精度の差に繋がりました。最後まで抑え込んでおきたかった3Pを6/9の確率で決められてしまうほど追いかける脚が落ち込んだことは、直接的な敗因になったと言ってよいのではないでしょうか。

なぜこうなったかと言えばストレートに表現したら「層の厚さ」の差でしょう。信州のような強度の高い相手に、本日PTのなかった選手の強度では起用することが出来なかった、そういうことのように思います。時にはハンドラーとウイングを3枚いっぺんに替えることができた信州と、杉本を30分以上引っ張らざるを得なかったFEとの差だったように感じる試合でした。

負けた時は良かった探し

本日良かったのはまずはもちろん杉本でしょう。P&Rで相手の守備を引き剥がすと、中に飛び込んでは外国籍をかわしてフィニッシュ。相手が距離をとるやプルアップ、それも多少オフバランスでもねじ込む素晴らしい制度。のみならず今日は3Pも高精度で沈めて見せました。彼のプレーがなければ今日は試合になっていなかっただろう、というくらいチームを支えていましたし、本日のアリーナの熱狂の大半は彼が作ったと言っても過言ではないでしょう。

また、前半の杉本のファウルトラブル時にチームのオフェンスをけん引したのが木村でした。本日についてはシュートの思い切りもいつもより良く、これを繰り返すことでさらなる進境が期待できそうに思います。

たくさんの熱狂が生み出された本日の試合ですが、一番感動したのは、良くない攻撃でターンオーバーからの速攻をやられかけたところを全力チェイスダウンでプレッシャーをかけてレイアップを落とさせ、戻ってきた他の選手と身体を張ってルーズボールを拾ってボールを取り返した、鹿野の全力ダッシュのシーンだったかもしれません。本日はかなり長い時間出場しつつ、勝負どころでもセットから3Pを決めて見せるなど、その本領を徐々に発揮しつつあるのは今後が非常に楽しみです。

荒さと激しさを履き違えてはいけない

昨日の佐藤託矢によるエドへの肘打ちから一夜明けて、本日は三ツ井がドライブ時に明らかに肘を振り回してドライブをし、マーシャルがポジション取りでベンジャミン・ローソンに肘を入れるなど、本日も信州の選手は明確に意思をもって肘を使うシーンが目立ちました。

1人の選手が何度もやるならともかく、全て違う選手が行っていることを考えると、

「信州ブレイブウォリアーズというチームは、人間の部位としては凶器である肘を武器として使ってプレーをすることを肯定している、むしろ推奨している」

とみなさざるを得ない、そういう2試合だったように思います。信州というチームとそのブースターが「相手チームの選手の身体などどうでもよく、チームが勝てばよい」と思っているのであれば、それはそれで尊重いたしますのでそちら方面にこれ以上言うことはありません。

ただし、Bリーグ、および審判については、バスケットボールのゲームを安全で公平にするために、それを取り締まり裁く義務があります。対戦相手に怪我の恐怖を与えることによって自らに優位を導こうとする行為は許されるべきではありません。事後の映像での確認を含め、危険なプレーへの裁定はしっかり行われるべきだと思います。

また、夏に行われたW杯の惨敗の要因の一つに「腕を使うことに頼りがちな日本人選手の守り方が全てファウルと扱われた世界基準との乖離」があると言われています。これを世界に出てもリーガルな、強度のある激しい守備にしていくためには、脚で動いてシリンダー同士をぶつけ合う身体の接触は容認し、シリンダーを出た前腕を使って相手を押し、コントロールするような使い方は厳しくファウルとする、そういった判定を下のレベルから徹底し、「良いディフェンス」に対する選手の意識から作り替えていくほかに手段はありません。

バスケットボールのルール上、行えばファウルと規定されているプレーを許せば、許されたチームが有利になるのは当然です。しかし、それが許されない舞台となった時に、それを常に行っているチームは対応することが出来なくなります。

ファイティングイーグルス名古屋のHCと選手におかれましては、目標を高くもち、どこかのチームのような伸ばした腕で相手を押し、掴むような、使ってはいけない腕に頼らない守備を目指していただくとともに、そういったチームに対しても跳ね除けて勝ち切れる、確かな技術とフィジカルと精神力を身に着けてほしいと切に願います。「B1基準」「B2優勝」、その次は「B1昇格」「B1定着」。そしていつかの「B1優勝」はそういう小さな積み重ねの先に在るのだと、そう信じています。

追記・おまけ・Game1終了時の川辺HC談話

昨日は試合後に少し時間があったため、#川辺泰三HC に出待ちで食いついて少しお話を聞くことが出来ました。今日の試合にも関わることだったためあえて一日置いたのですが、本日改めてここにアップします。昨日時点の話として見つつ、今日の試合と照らし合わせるとまた味が出るコメントのように思います。

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さて、これを読んで本日の試合、どうでしたか?コメントを見ても前回(開幕戦)に比べるとやはりチームの成長が進んでいてポジティブだったと感じます。次回お話を聞けるタイミングが実に楽しみです。

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