闘鷲降臨~21-22シーズン選手別レビューVol.5 林瑛司 #FE名古屋
今季のチームのMost Improved Player。
#6 林瑛司 ~掴んだチャンス
今季大きく陣容を変えたFE名古屋。開幕ロスターのいわゆるウイングポジションの選手も相馬、野﨑が加入し外国籍もベテラン鹿野もいる中で、彼は間違いなく一番下の序列からのスタートになった。ただ、プレシーズンゲームでは仕上がり良好。素晴らしい準備で臨んできたのだろう。あとは実戦で自信を得られれば、といういい状態で開幕を迎えていた。
そんな彼が転機を迎えたのが11月最初のゲーム。少し前の相馬の怪我、そして日本代表ウィーク中の開催により苦しくなったロスターの中でスタートに抜擢されると、いきなり3Pを3/4、18点を稼ぐ活躍を見せてスターターに定着。12月以降はチーム戦術の根幹が3ビッグになったことも相まってスターター起用は少なくなったものの、相馬が怪我から戻った後もしっかりと起用ローテを勝ち取っている。今季は主力がちょこちょこ怪我や代表で抜けていたが、彼の成長はその穴を埋めて余りあるものだったと言えるだろう。シーズンが佳境に向かうにつれてゆったりと出番は減っていったが、次はこういう勝負所でプレーできるよう精度を高めていくことが求められる。
選手としては今季40%を超えてきた3P%が最大の武器となったが、トランジションの意識も高く速攻の戦闘も走れるし、ペイントタッチの意識もどんどん向上し、明確に攻撃で出来ることが増えてきた。守備面でも、もともとある程度恵まれていたフィジカルが向上すると同時にアジリティも目に見えて進歩し、B2のハンドラー・ウイングであれば十分以上に守れるところを見せてくれた。高さとスピードと技術を併せ持つ青森の駒沢を一番うまく守っていたのが林だった、というのは実に印象的だった。
早々に来季の契約も発表され、どうやら中京大学卒業生初のB1選手、ということになりそうな様相。東海地区の底上げという意味でも、その背中に注目が集まること請け合いだ。さらなる進化へ、来季に向けて楽しみにしたい。
サポートいただくと、現地レポートの割合が増えます。何卒。