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東京の歩き方
2023.9.13
東京に行った。
お笑いを観に行った。
片道2時間、ごとごと電車に揺られた。
私は弱いので東京に行くと死にたくなる。
東京の歩き方がわからない。
なんでみんな真っ直ぐ歩けるの。
よたよた、人を避けたり避けてもらったりしながら、私にしては早いスピードでズンズン歩いた。
ズンズン歩いていたら道を間違えた、らしい。
Googleマップがぐるぐるしちゃって、一緒に私もぐるぐるした。
警備員さんみたいな人が道を教えてくれた。
やさしい。
ありがとう。
あの警備員さんに何かいいことがありますように。
おいしいものを食べられますように。
警備員さんのやさしさ通りに歩いたら、こんがらがってたGoogleマップも元に戻って辿り着けそうな気がしたので私はさらにズンズン歩いた。
3分で行けるところを30分かけて行った。
帰りは人の波について行ったらちゃんと3分で行けた。
電車でも街中でも、みんなはちゃんとしてて、私だけはだめで、社会に適応できていなくて、輪っかの外で、とか考えてたら悲しくなっちゃって、大森靖子を聴きながら歯を食いしばったよ。
ほんとはみんなもそれなりに悩みとかあるんだろうね。
大森靖子が「こんなに狭い部屋で本を読んでも私が私だということだけが普遍で」って歌っていて、私が私であるという変わりようがない事実に酷く落ち込んだが、それすらも音楽が包み込んでくれた気がした。
帰りの電車にまた2時間がたごと揺られて、もうすぐ最寄駅に着く。
あまりに守られすぎている家に着く。
色んなことを勝手に思って勝手に落ち込んだが、本当はもっと世界は優しいのかもしれない。
疲れちゃったから今日はもう守られてるあのお家で眠るよ。
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