読むたびに印象が変わる一冊。『三島由紀夫レター教室』(三島由紀夫)を読んで。
自分の記憶が正しければもう何年も手紙を書いたことがない。いや、もしかするとペンを持って紙に向かい、封筒にそれを丁寧にしまって切手を貼ってポストに投函した記憶が一度もないと思う。生まれた頃にはインターネットが普及しており、ペンで書く手紙よりもインターネットメールの方が馴染み深く、最近だと仕事上のやりとりでメールを使うだけでプライベートのやりとりはほとんどがSNSなどのチャットツールである。現代人のほとんどが手紙を書いた経験が少ないのでは、と思う。
とはいえ、私は文章を扱う仕事