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白いブラック企業の労働組合

白いブラック企業にもしっかりと労働組合は存在する。
それは当然のことである。白さをアピールしているのに労働組合はありませんなんてことは絶対にあってはならないことである。
しかし、その実態は御用組合である。

御用組合(ごようくみあい、(: yellow union、: Gelbe Gewerkschaft、: 黄色工会)は、雇傭者(使用者)側が実権を握っている労働組合を指す。欧米や中国の訳語にもあるように俗に黄色組合(おうしょくくみあい、(きいろくみあい)と呼ばれる。御用組合は国際労働機関98号条約に違反する。

Wikipediaより引用

御用組合は会社にとって不都合な労働問題を表沙汰にしてはならない。
組合員の訴えをあの手この手で鎮火しなければならない。
最初のうちは親身になって聞いているふりをするが、何度も何度も相談に行くと「Aさん(問題指摘の対象)はそんな人じゃないと聞いている」「そんなことを訴えているのは君だけだ」「君に忍耐がないんじゃないか?」などと相談者に問題があるかのように扱われる。
中にはそういう人もいるかもしれなが、発言の録音やメールなどの証拠を持って行って見せると、苦笑いして誤魔化すのである。そういうときは大概「わかりました。組合の上層部に相談してみます」と先送りされるのだが、しばらく経ってから言われることは「面談して注意しておきました」となるが、その後の変化がないことからも、本当に面談したのか?注意したのか?怪しいものである。そんなことが続けばもはや信じられなくなる。相談に行くだけ時間の無駄である。

労働組合の逃げ台詞にこういうのもある。
「組合は人事には口出せないから」である。
まぁそれはそうだが、そういうことをなんとかして欲しくて相談しに行ったのではないが、少しでも人事的なことにかするようなことは、この殺し文句で締め括って諦めさせるのである。
例えば給与査定でとんでもない評価を下されたときに組合に相談しに行ったとき、この必殺ワード「組合は人事には口出せないから」が即飛んできた。
いやそういうことでなく全部聞いて!
要点だけ言えば、その上司は部下の職階についてや各職階における業務範囲をまったくと言ってよいほどわかっていなかった。いやわかっていないふりをしたのである。その理由は評価に当たっては現場のリーダーから業績とその根拠、そして各人の職階を加味した報告を受けていたのだから知らないはずがない。もしそうならいい加減(不適切)で感覚的な査定をしたことになる。そもそも知らないで済む話ではない。そういう職階構成を理解した上で査定しないことに問題があるのである。
なのでこれは人事的なことに関わるが、人事をなんとかしてほしいというのではなく、組合員の査定をしっかりしなければならないということである。これはさすがに組合の問題でしょう!
ここまで説明しても御用組合は動かない。いや正確には先のとおりと同じく、「面談して注意しておきました」となり、本当にしたのかどうなのか?わからないがそれでおしまいである。

組合を無事卒業できたら自分も管理職ルートへGOである。
自分も平和な管理職ライフを過ごす、いやその前に管理職にしっかりと登用してもらわないとならないのに、わざわざ管理職たちに嫌われるのは損とばかりに、他人の不幸など知ったことではない。自分の未来が大事でございますと、白いブラック企業の労働組合は、未来のブラック管理職の養成所になっているのだろう。

以上は白いブラック企業の労働組合の黒い一面にフォーカスした内容であるが、そんな中にも「蓮の花」も咲くことがある。ドロドロの泥の中から汚れなく美しい心と正義感を持った人も白いブラック企業の労働組合にも存在する。
しかし、花の命は短いもの、知っている限りで報われた試しがない。環境の毒に侵されて泥の中に沈み、泥と一体化してしまうこともある。

白いブラック企業に入ったからには「郷に入っては郷に従え」余計なことはせずに過ごすのが正解かもしれない。それでも今日も白いブラック企業は今日も元気でイキイキしている。円安で今期の利益もバッチリと喜んでいるが、実質的な現状の円安のボディーブロー的問題も考えず、いや考えようともしない連中ばかりのこの組織、そんなに先は長くないのかもしれない。パッと見元気な企業でも内部が腐った組織に未来はないと思うのだが、、、意外にしぶとく生き残るかもしれない。

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