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ホーミング業務

ホーミング業務とはその名のとおりホーミングミサイルにようにどこまでも追いかけてくる業務である。仕事なんだから当たり前と思われるかもしれないが、その内容や経緯を聞けば異常さがわかるだろう。

この業務の遂行するためには、当該分野における多くの経験や高度なスキル、そしてやり遂げるまで諦めないという熱意が必要な業務であり、さらには関係各所の協力も必須の業務であり誰でもできるというものではなかった。諸事情(詳しくはリンクの記事参照)から担当者が離れることになり、この担当者から「私でないとできないから、まだ始まっていない今なら関係各位にも迷惑があまりかからないので中断した方がよいと思います」と進言があったにもかかわらず、その時の上司は「私はこの業務をやりたい」「責任は私が持つからやってほしい」と残されたメンバーたちに言い放った。残されたメンバーたちもその業務の難易度を十分にわかっていたので無理なことは十分に理解していた。そのため自分たちには無理な難易度であり無理と伝えたにも関わらず、結局はそのまま実施することで話を進めてしまった。本人がやると言ったのだから自身でやりきるのだと思っていたが、時間の経過とともに話が変わってくる。最初は臨時の窓口(テンポラリの対応)と言われ一回関係者との打ち合わせに参加したら、知らないうちに常設の窓口担当、そうしている間になぜか報告会での報告担当をさせられ、いつの間にか完全に担当にさせられた。担当であると関係各位や上層部にも勝手に話をしていて、気づいたときには担当であるということが本人以外は周知の事実となっていたのである。腐れ上司が勝手にやりたいと言って話を進めたケツを部下に拭かせる。こんなことが日常茶飯事でまかり通るのが白い白いと言うだけで本質的にはブラックなクソ企業なのである。今では懐かしいドラマのセリフとなったが、上司の失敗を部下が取らされるということが常態化しているのである。決してドラマの世界の話ではない。ドラマの世界では逆転があるが、このリアル世界では部下が壊れて腐れ上司のハッピーエンドで終わるだけなのである。きっとテレビドラマでこんなんをやったら、この腐れ上司は「あれはないな」と言うだろうが、そんなあんたはリアル世界で「やっちゃならないこと」を平気でやってるんだぜ。本人はわかってないと思うけどな。きっと。
こんな感じで無茶な業務を部下に押し付けて自分は平々凡々と日々を楽しく過ごし、もしもうまく結果を出したら成果の回収である。なにせ部下の手柄は上司のものである。

さてタイトルのホーミング業務。もうわかってくれたと思うけど、ほぼ爆発炎上必至の業務を受けるまであの手この手で押し付けてくるからホーミング業務なのである。
ほとんど人間はすぐにドカンであるが、稀に腹を括った猛者は何度も回避し続けていることもある。大抵は回避すると違う人が被弾する。しかし、どうしてもこいつでないとならない裏事情がある場合があり、そういう場合にはどこまでも追いかけてくる。先ほどお話しした徐々に担当であるように仕向ける外堀を埋めるようなことはもちろんやられている。しかし、この猛者はそんなことどこ吹く風と知らん顔である。この反撃は意外に効くのである。それは腹を括って知らん顔しておくと周りが「えっ?どういうこと?」っと外堀を埋めたはずのクソ上司へと聞いてくるからクソ上司としては一大事である。まさに呪い返しである。それでも負けじとロビー活動で担当という体裁を押してくるが、当の本人としては担当でないのだから放置しておけばよいのである。今もこの業務のなすりつけ合戦はやっているようだ。最新の情報ではとうとうこのクソ上司が強引に寄せてきたと聞いている。それは何か?はっきり言ったらまったく関係性のない現在担当している業務に被せたのである。要は「現業」=「その業務」ですと。
???
となることだろう。
当人としても、いや誰が聞いても今の仕事じゃないでしょ。というようなものを「そういうこと」として強引に寄せたのだ。ビックリ通り越して呆れる。
しかし、猛者はさらに回避しようと画策している。詳しくは言えなのだが現業を変化させようというのだ。荒技だ。自分も痛みを伴う方向転換だが、そこまでしてもクソ上司の言いなりにはならないと腹を括ったのだ。
テレビドラマの世界のようなスッキリするようなハッピーエンドにはならないが、世の中腹を括れば戦えることは結構あるのだなと知るエピソードである。腹を括らないからこそ返って痛い思いや嫌な思いをするのかもしれない。しかし、腹を括るというのは並大抵の覚悟ではできない。難しいことだろう。

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