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音楽が、人と人をつなげてくれる。

週末は、夫婦各々が所属しているオケや吹奏楽団の練習に行くのが日常だった。しかし、すべての練習はなくなり、出演予定だった各所の演奏会も中止に。

ぽっかり穴が開いてしまった休日。最初のうちはみんなと合奏出来ないのが寂しくて、音楽する気が起きなかったのだけれど。結局楽器に触れていたくなって、夫婦2人で録音を始めた。バイオリンとビオラとピアノの、多重録音。

この状況にも、自分たちの心の中にも、春が来ますように。と願って、『春よ、来い』を選んだ。普段は一緒の空間にいる人と「ライブ」な音楽をすることがほとんどだから、記録された音の上に重ねてつくりあげていくアンサンブルは新鮮で、おもしろかった。

なかなか楽しかったので、出来上がった音楽を各々のSNSにこっそり公開し、暇しているであろう親戚たちのLINEにシェアしてみた。

みんなの暇つぶしになればなぁ、程度の軽い気持ちだったのだけれど、想像以上の反響があった。「心にしみた」「元気が出た」「すごい」なんて言葉をいただいて、なんだか泣きそうになってしまった。

この状況下で、自分には出来ることが何もない、と心のどこかで無力感を抱いていたのだけれど、私でも誰かを喜ばせることが出来るなんて!

親戚LINEはなかなかの盛り上がりをみせ、次はあの曲が聴きたい!とリクエストが飛び交った。父親は押入れから大昔に使っていたギターを引っ張り出して、練習を始めたらしい。

近々会おうね、と約束していたのに会えなくなってしまった友人や、話をするのが久々な友人までもが連絡をくれて、おかげでやり取りが続いて楽しい話をすることが出来た。


改めて、音楽の力を実感する。

音楽自体が、人の感情をゆさぶり、心を動かしてあたためてくれる

そして、人と人とをつなげてくれる。

対面では会えなくても、音楽を通じてつながれる。聴いて楽しんだり、一緒に奏でたり、音楽を通じて集って、話が出来る。

人と人とがつながると、心が軽くなる。ひとりでは出来ないことが出来るようになって、なんだか無敵な気がしてくる。

何千年もの昔から人類に音楽があるのは、音楽にしか出来ないことがあるからなんだと思う。
音楽の力を信じて、楽しんで。今、自分に出来ることを。

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