20220210 披露宴の感想

先日、友人の披露宴に出席してきた。まったく、私にも立派な友人のいたもので、新郎新婦ともども、それぞれのお祝いのスピーチに外国人上司が立ち、友人である新郎は裏返った声でわずかに英語でもスピーチし、招かれていたのも彼の職場の同僚や大学の友人らが中心であったから、いかにもビジネス然とした様子で、このように髪型や服装をびしっと決めるような人々とは久しく接していなかったから、田舎教師に骨を埋めようとしている私は結構気後れしてしまい、紫式部の「かがやかしき心地」もかくや、などと『紫式部日記』の一節を思い出したりしていた。留学経験のある友人は「カリフォルニアでは自然に親しむ日々を送り」などと紹介されていたが、そんな話はとんと聞いたことがなく、むしろ「メキシコの風俗が」などという話は聞いていたから、お前の言う自然ってやつは、などと心の中で思ったりもしていた。

しかしまあ、めでたいことだ。1年早く結婚した、結婚の先輩として言わせてもらえば、結婚とは人生のある種の時期の終焉であり、ある種の価値の喪失であるが、それをも言祝ぐのが、大人というものなのだろう(後には、あの頃は若かったと思い出すような今日なのだろうと、そのように予測できる程度には、大人になってしまった、のだとして)。


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