20230527 休日の仕事にディズニーランドを幻覚する

休日出勤。午前は部活に出て、午後は採点の単純作業に勤しむ。

午後、デスクで仕事をしながら、どこかではしゃぐ生徒の声や、中庭で練習する吹奏楽部のディズニーメドレーが耳に入ってきていて、単純な人間であるから楽しげな音楽を聞くと楽しい気持ちになるのだが、採点の気怠さと音楽の高揚感が入り混じり、その感覚のない混ぜにどこか懐かしさを抱いたのだが、これは、まさしくディズニーランドで感じるやつだと気づいた。ディズニーランド――それは、連れ回され(何せ、ディズニーランドに行くときには常に、私には乗りたいものも見たいものもないのである)歩き回り、寒さや暑さ、待機と我慢と苛立ち、上下左右への揺さぶり、そうしたあらゆる疲労と、空間の隅々、キャストとゲストの音楽や身振りや声、そうしたすべてによって演出される「ハイhigh」なのだ。

この世にはディズニーランドを真面目に論じたものが無数にあるが、ディズニーランドが人に真面目に語りたがらせるのは、やはり、完璧(な偽装)だからだろう(かつてアジアの国に旅行しどこかの市場で偽ブランド品を売る店の者にかけられた「本物の偽物だよ」という日本語を思い出させる)。

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