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NOAH1.2有明アリーナ大会を振り返って

最初はXで呟こうかと思ってましたが、いろいろ書いているうちにどんどん文量が増えていってしまったので、せっかくなのでnoteに書いておこうと思います。
まず、2024年1月2日にNOAHの年間最大のビッグマッチである有明アリーナ大会が開催されました。

色々とメディアにも取り上げられていたのでご存知だとは思いますが、メインイベントに据えられた丸藤vs飯伏戦が、ぶっちゃけていうとしょっぱい試合になってしまいました。団体最高峰のベルトであるGHCヘビーの選手権試合を押しのけてまでメインイベントにしたのに、というところで各所から非難轟々という状況です。

ここまでは状況説明。ここからは自分が感じたことです。

たしかに昨日のリング上にはゴールデンスターはいませんでした。けど、その代わりに負けない、逃げない、諦めない、絶対に裏切らないと叫び続けてきた人間・飯伏幸太がそこにいました。
飯伏選手の動きが重いので試合のテンポも悪くなり、丸藤選手がなんとか試合を作り上げてギリギリの線で成立させたというのが俯瞰して試合を振り返ったときの感想です。試合中のアクシデントで両足首を怪我して試合後に救急搬送されたという情報もありますが、それを差し引いても飯伏選手のコンディションは明らかに酷かったです。
けど、けどですよ。あのレベルのアスリートが昔のように動けないなんていうのは、絶対に自分が一番分かっているはずなんです。昔のように動けないのは分かってても、ゴールデンスターと呼ばれていた時の動きを出すことから逃げない、ロープに飛び乗るのに失敗しても諦めない、一人で歩くのもままならないのにそれでもセコンドの肩を借りずに自分の足で花道を帰っていく。そんな飯伏選手の背中を見て、自分はものすごく心を打たれました。

試合への期待感に対しては、確かに裏切ってしまったと思いますが、倒れてもそこから立ち上がるのがプロレスラーなんです。結果とか内容とか、どこを重視するかはそれこそプロレスファンの数だけありますが、自分は生き様で魅せることこそがプロレスラーとして一番大事だと思っています。

多くのファンを失望させたであろう飯伏選手と団体最大のビッグマッチのメインでしょっぱい試合をしてしまった丸藤選手。この2人を終わった選手扱いするのは簡単ですが、一度の失敗で終わりじゃないんです、ここから立ち上がる姿を魅せてくれる選手だと信じています。

飯伏選手の話ばっかりになってしまいましたが、丸藤選手も非常に難しい立場に追い込まれてしまったなという風に感じました。退場時に出てきて、丸藤選手の方を一瞥もせずにひたすら前を見続ける清宮選手と目線を送る丸藤選手が交錯するシーンがとても象徴的でした。けれどここで”方舟の天才”が黙って追いやられる訳はないと信じています。まだまだここからです。

そして最後にあの試合の後に、恐らく急遽出てきて、観客の思いを代弁してぶちまけてくれたジェイク・リー選手は本当に素晴らしかったと思います。清宮選手へのフリはすごい無茶ぶりだなぁと笑いましたが、あれで大会すべてが救われました。拳王選手がいう絶景も楽しみですが、ジェイク選手の舵取りもまた見たいと思わせてくれます。

波乱の幕開けとなった2024年のNOAHですが、今年一年どんな戦いを見せてくれるのか非常に楽しみにしています。

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