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脂質中心の食事をとろう ~「オメガ6:オメガ3」=「4:1」が理想の割合~

私は、境界型の糖尿病と診断され、それ以降、糖質制限をしていた。しかし主治医からは、「脳はグルコースをエネルギー源としているから、糖質も取るべきだ」と言われ、糖質も摂るように心がけていた。
しかし、この本には、「脳は脂質からつくられる脂肪酸もエネルギー源とする」と書いてあるではないか。

人は生きるためのエネルギーを糖質、タンパク質、脂質から得ているが、現代人は糖質がメインである。しかし狩猟時代には脂質がメインだったのだ。
人間の体は、もともと脂質燃料からエネルギーを得ていたのである。


では、人間の体にとって糖質よりもが脂質がよい理由は何なのか?


1.炎症を防ぐ
2.太らない
3.脳の機能が高まる


1.最初に挙げられるのは、炎症を防ぐことだ

体は細胞からできていて、細胞は細胞膜で包まれているが、その細胞膜は脂肪でできている。良い脂肪を食べれば、良い細胞膜ができる。
良い細胞膜ができれば、外から入ってくる悪い物質が細胞内に入れないようにガードすることができるし、細胞内に溜まった悪いものを排出するとこともできる。
つまり、良い細胞膜ができることで、細胞の新陳代謝がよくなる。
その結果、炎症がおきなくなるのだ。


2.脂肪食は太らない

「脂肪を食べると太る」という間違ったイメージがあるが、脂肪を摂っても、それが体脂肪になるためには、糖質の助けが必要なのだ。つまり、糖質を摂らなければ、脂肪だけ食べても太らないということになる。
さらに、脂肪を摂ると「満腹ホルモン」である『レプチン』が分泌されるので、食べすぎを防ぐことができるのである。


3.脂肪を食べると、脳の機能が良くなる

アブラ(脂質)は脳や神経伝達物質(ドーパミンやセロトニンなど)の材料となるが、良いアブラをとることで、脳の働きがよくなるのである。

まとめると、脂肪は体にとって、とても大切だということだ。
細胞膜の材料になり、脳内の神経伝達物質の材料にもなる。
そのため、良いアブラを摂ることが必要になのである。

では、良いアブラとはどういうものだろうか。

アブラには、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がある。
飽和脂肪酸というのはバターなどの常温では固体のもの。
不飽和脂肪酸とは、常温で液体のものだ。

不飽和脂肪酸は、その化学構造によって、オメガ9、オメガ6、オメガ3に分けることができる。
オメガ9:オリーブオイル、サラダ油、キャノーラ油、など
オメガ6:紅花油、ゴマ油、ひまわり油、グレープシードオイル、など
オメガ3:亜麻仁油、えごま油、魚の油、チアシード、など

これらの油をバランスよくとることが大事だ。

地中海料理を食べると長寿になると言われ、オリーブオイルが注目されている。私もオリーブオイルばかりを摂っていたが、それでは良くないのである。

では、どのようなバランスがよいのか?

オメガ6とオメガ3は体の中で作ることができないので、食べ物から摂るしかないが、その割合を4対1にすると良いという。
しかし、現代の食生活はオメガ6に偏っていて、体内に炎症がおきやすくなっている。よって、オメガ6を摂りすぎないように注意が必要なのである。


逆に、食べてはいけない悪いアブラもある。


それはトランス脂肪酸である。

トランス脂肪酸は、揚げ物や炒め物をすると生じるので、調理法に注意が必要である。いくら良いアブラを使っても、高温調理に使うと、トランス脂肪酸に変化してしまうのである。

また、マーガリンやショートニングなどの加工されたアブラも、トランス脂肪酸がたくさん含まれているので、食べるべきではない。


健康で、太らず、頭がクリアな毎日を送るためには、糖質を食べず、良いアブラをバランスよくとることが必要なのである。

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