女の子は4歳になったら一人前

「女の子は4歳くらいで一人前の自我を持つようになる。」
と、黒川伊保子さんの「娘のトリセツ」に書いてあった。

昨日、この黒川さんの文章に「なるほど!」と思わせる女の子に出会った。年齢は年長さんくらいかな?

街のお菓子屋さんのイートインコーナーで、この娘ちゃんファミリーと私たち夫婦は向かい合った。
娘ちゃん家族は4人。お母さんは、1歳に満たない妹を抱っこひもで前抱きしている。お母さんの横に、娘ちゃん。そして娘ちゃんの隣に、お父さん。

娘ちゃんはオレンジ色のシュシュで髪を結んでいる。このオレンジ色がとても似合う。お洋服は、黒と白の上品なワンピース。ピアノの発表会だったのかなと想像させる。

娘ちゃん家族は、ケーキと生菓子を分け合って食べていた。お父さんは、ケーキを切ってみんなの口に運ぶ役。娘ちゃんが、「お父さんの次は私、私の次はお母さん、お母さんの次はお父さん、の順番で食べさせてね」と指示している。ところが、お父さんが順番を間違えて、お母さんをスルーしてしまった。すかさず娘ちゃんが、「お父さん、ずるいよ、自分ばっかり食べて、お母さん食べてないじゃん」と注意したのである。しっかり者だ。すでに、家族を仕切っている。

帰るとき、娘ちゃんはお父さんにコートを着せてもらっていた。黒いウールのコートだ。おしゃれだなぁと思いながら見ていると、襟を直してほしいと言っている。襟元の着心地が悪いようだ。お父さんは、娘ちゃんの言われるままに、襟を整えてあげている。そして襟が直ったら、今度は、髪の毛が挟まっているから出してほしいと言っている。なんと、すでにレディーなのだ。

さらに、ケーキの後味が悪いのか、自分の口臭が気になるようで、お父さんの顔に向かって「はっ」と息を吹きかけて、「臭くない?」と聞いている。お父さんは何も言わず、ただ微笑むのみ。娘ちゃんは首をかしげながら、マスクをして帰り支度完了。

この娘ちゃんを見ながら、黒川伊保子さんの「娘のトリセツ」を思い出したわけだ。この娘ちゃんは、すでに一人前のレディー。

そういえば、我が家の長女も、年長さんで、すでに小さなお母さんだった。4歳違いの妹がいるのだが、いつも妹をお昼寝させてくれていた。妹の背中をトントンしながら、物語を語って聞かせるのだ。昔話であったり、自分で創作した物語であったりする。そして、「お母さ~ん、〇〇ちゃん寝たよ」と私に報告に来てくれる。

女の子は学校に上がる前にすでにレディーであり、母性を持っている。これが本能なんだなあと思う。

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