文化祭とかそういった類の男女差

「ちょっと男子~真面目にやってよ~」

これに類する言葉は30を超えていたら大体みんな聞いた事があるのではないだろうか。今ではポリコレや身体平等性を訴える方々から怒られそうであるが、私はこの間高校生がやっている文化祭を見かけたのだ。

美術展や書道展、学生バンドや吹奏楽といった見世物は殆どが女性、女の子中心ではなかっただろうか。何なら食事系の出し物や装飾といった俗にいう家庭科的なものもほとんどが女性中心ではないか。

自分が高校生だったときもそうだったが、これほどLGBTだの男女平等が叫ばれて久しいのに、今の若者さえもこの性差を覆せていないのか、あるいは単に思想を叫ぶ者が声高なだけで、何一つ世の中には浸透していないのか、いずれにせよ私の目の前には20年前と何も変わらぬ風景があった。

単純にこれだけを極めて好意的に解釈すれば、女性のほうが文化的、芸術的なものへの興味関心が若いうちから醸成され、その結果が文化祭や学祭でのプロダクトアウトに繋がっている。と理解できる。

しかし世の中での文化シーンではあまり女性を見ない気がする。歌唱に関しては男女性差があまり無いように感じるが、マスコミに露出するような書道や花道、いわゆる芸術家は圧倒的に男性が多いような気がする。何なら日本文化としてチヤホヤされる漫画やアニメに関しても男性中心な気がする。(あくまで気がするだけであって、観測地点が近視眼的なだけで実は世の中では女性躍進が進んでいるのかもしれないが)

若いうちから文化的なものへの興味関心が女性中心に育つのなら、その延長線上に文化シーンが成立してもよさそうではあるが、少なくとも極端に女性が目立っているようには感じない。世の中の権力構造が女性を排斥しているから平等にしなければならないと、もうこの30年くらいは叫ばれ続けているし、さすがにそろそろ女性中心になってもいいような気がするのだが。

そもそもこういう風に感じるのが「男性中心」の世界に毒された「男性の視点」なのだろうか。フラットな目線が自分の中にあるとは驕ってはいないが、少なくとも学生のうちにあった女性中心の世界というのは、大人の世界で見かけていないというのが現実、いつの日かそのような世界を創ろうとする方々の努力を否定するつもりはないが、もしもあの世界をそのまま大人の世界に移植しようとしているのならば、単純に権力構造以外に原因があるのを見落としているような気がしてならない。

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