20200621 新月は蟹座にて

こんばんは。
青日タロウです。

2020年6月21日の新月について。
インパクトのある、魂の震えを感じるタイミング。

月の軌道と地球の軌道が交わる２点に、それぞれ月がやってくると日食や月食が起こる。
昨日の日食は直前に、夏至を迎えた。
太陽が最も高く昇り、地球を照らすタイミング。
ちょうど蟹座へと入るタイミングである。
その夏至と、蟹座新月が重なり、更に日食が起こった。
この夏至と日食が重なるのは、372年ぶりとのこと。

蟹座の新月・日食・夏至が重なるというのどういう状況なのか。少し読み解いてゆこうと思う。

2020年において、この蟹座が扱うテーマが強調され、そしてその力を生かしていくことが今後を切り開いてゆくポイント。
蟹座は女性星座、エレメントは水、クオリティは活動、守護星は月である。
そんな蟹座は、守護星である月が象徴するものを取り扱うことから「感情」・「家族」・「母性」・「共感」「内なるもの」などが蟹座のテーマとなる。
一人として生まれてきた個人が、それぞれが寄り集まり、身内となることで、一つの存在となる。そこは守りたいという気持ちや、分かり合う共感があって、お互いが身内であることを感じあっているのが蟹座の世界。

そんな蟹座の世界で新月が21日に起こった。
新月は何か願い事や、物事をスタートさせる、始まりを意識するタイミング。
そして日食（月食）はというと、その時に取り扱うテーマをより引き出し、新たに目覚めさせていく力を持ち、向こう半年間ほど影響を及ぼしていく年間のハイライトのひとつ。
蟹座の新月が、夏至を迎えて蟹座入りした太陽と重なり合うという蟹座フィーバーの状態。
蟹座によって強調された月が持つ、内なる感情や、女性（母性）的なものが、太陽が象徴する人生の目的や自我と重なり、それらを覆い隠してゆく。
少し前の、双子座の風祭りで、特に収入や仕事に関して焦点が当たりつつ、人とのかかわり方、関係性などを意識させられていた状況から一変して、自分、ましてその自分を作り上げている核にスポットライトが当たる。

この地球と月と太陽の会合は、第8ハウスという「隠されたもの・潜在意識」の部屋で起こっている。

感情というものはとてもやっかいだ。
思考や、肉体とは別のところに感情という機能がある。
感情はよく水に例えられるが、つかみどころがない。
形を変え、なんにでも溶かし、包み込み、時に激流のようになって、何かを壊してしまうような勢いを持つこともある。
コントロールできない感情なんて、なくなってしまえばよいと思うこともある。
でもその感情があることで、僕らは様々な物事を感じ取った後、受けたものをより膨らましてゆくことができる。
楽しいと思うこと、嬉しいと思うこと、悲しいと思うこと、悔しいと思うこと。すべてがグラデーションのように切り替わり、差が生まれることによって、感覚がより色鮮やかに、僕らの中に広がってゆく。
感情をなくしてしまったら、味気ない。
この世の中が面白くなるのは、まぎれもなくやっかいな感情が存在しているからだ。

「隠されたもの」の部屋で起こった今回の日食は、改めて個人が関わりあって、社会が出来上がっていることをソーシャルディスタンスによって痛感させられた、この世の中において、今一度、自分の中に潜んでいた思いや気持ちがあぶり出されていることと思う。

多くの人が、自分の中のギャップを意識させられているはず。
人によっては強烈で逃げたくなるような、そんな事件も起こっているかもしれない。
ドラゴンヘッドとも重なっている為、何らかの「縁」も大きくかかわってくる。
この新月前後に訪れた出会いや縁はこの先のあなたの人生に大きく衝撃を与えていく。魂が揺れていく。

カギは、感情に素直になること。
感情の動きを観察してみると、方向がある。
方向を眺めていると、感情それぞれに決まった動きがあることが分かってくる。
感情の方向性が分かってくると、感情に乗ることができる。
今一度、縁によって今ここに呼び戻された、様々な感情をつぶさに観察して、これまでの苦痛を乗り捨ててみてほしい。
特に女性的なもの―――今の時代、男性性／女性性というものの境目がどんどん取り払われて行っていると思う。その古いカテゴライズにとらわれていない新しい世代の人は、そのままに。時代にそぐわない凝り固まった価値観を持つ世代の人は、自分が思う女性的なもの―――が、一つ方向性を示してくれるだろう。
受け取る、感じる、満たさされる、これらは全て女性性に分類される。

自分の中に眠っていた本来の姿を呼び覚まして、色鮮やかで才能あふれる世界にバージョンアップしてゆくことを願う。

2020.06.22　青日タロウ