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東方最新作でPCゲーム入門のすすめ

2021年5月発売の東方Project最新作「東方虹龍洞(こうりゅうどう)」が素敵で楽しいゲームでした。

最近久しぶりに東方がやりたくなり、発売から約1年遅れで上記の最新作を購入したのですが、過去作から色々と進化していて遊びやすく、まさに「ゲーム初心者におすすめ」のゲームとなっていたので、ゲーム経験があまりない方にも興味を持ってもらえるよう、本記事で紹介していければと思います。
※記事を書いてる人はいわゆるNormalシューター(Extraは風神録、神霊廟、紺珠伝、天空璋をクリア)なので、情報が浅かったら申し訳ないです。

東方Project(東方)とは:
ゲームクリエイターのZUNさんが1人で制作しているPC用弾幕シューティングゲームシリーズ。
ゲームとして面白いだけでなく、キャラクターデザインをはじめとした世界観や音楽が秀逸なことから、約20年間にわたり人気の絶えない作品であり続けています。
※メインシリーズは第18弾まで発表済(2022年6月現在)。

1. ゲーム初心者に東方がおすすめの理由

操作方法がシンプル

基本的に上下左右に移動して敵が撃ってくる弾を避ければOKで、攻撃ボタンもほぼ押しっぱなしのアバウトな操作です。
低速移動ボタンは多用しますが、あとはピンチのときに使用するボムボタンと、作品によって何個か追加のボタンがあるくらいです。

※最新作はアイテム関連で少しだけ複雑(Item,Change)ですが、使用頻度は低めです

値段が安価、必要PCスペックも低めで始めやすい

各タイトル1,500円程度で購入できます。
難易度設定も4段階(+Extra)あり、難しすぎor簡単すぎでゲームを投げ出す可能性も少ないと思われます。
直近の3作品については無料体験版もあるようなので、まずは試しに体験版をプレイしてみてはどうでしょうか。

※最新作の製品版と体験版(Steamより)

必要なPCスペックも、一般的なPCゲームに比べるとかなり緩い感じとなっています。

※懐かしのCore 2 Duo。最近のPCなら問題なくプレイできます(Steamより)

練習モードで効率良く上達できる

各ステージごとに練習できるPracticeモード、ボスのスペルカード(※)ごとに練習できるSpell Practiceモードが存在します。
※スペルカードとは:ボスの必殺技弾幕のこと。それぞれに名前がつけられていて、キャラクターの個性が反映された弾幕が繰り出されます。

初見では避けるのが不可能だと感じた弾幕についても、練習モードで何度も挑戦することで、確実に上達してクリアに近づいていくことができます。
※Spell Practiceモードについては、実装していない作品もあります。

※苦手弾幕を克服しようと練習モードで修行中の様子

2. 最新作「東方虹龍洞」の良いところ

ボーダレスウィンドウ設定が快適

今作で初実装の画面表示設定です。
ウィンドウ扱いでゲームを起動しますが、ゲーム画面以外が黒背景になり、余計なものが映らないので集中してゲームをプレイすることができます。

※公式推奨は画像のdbdモードですが、上下いっぱいまで表示する設定もあります

フルスクリーン設定だと環境によってはアスペクト比が異常な感じになってしまいましたが、その心配も無くなりました。
※ゲームが画面をはみ出て表示される場合は、PC設定のシステム → ディスプレイの拡大・縮小が100%以外になっている可能性が高いです。

入手カードの選択で自由に自機強化できるシステム

過去作品では、ゲーム開始時に装備を選択したら最後まで同じ環境でプレイというのが一般的でした。
本作では、初期装備の自由度が高いのに加え、ステージクリアごとにある程度好きなように自機強化できるという要素があり、毎回違ったプレイを楽しめるので飽きにくいです。

※ボス撃破後、集めたお金で強化カードが買えます。ランダム要素あり

また、未所持のカードをゲーム中に購入することで初期装備できるカードが増えていき(最大44枚)、取ることのできる戦略も徐々に増えていきます。
初期装備カード枚数についても、ゲームを始めてすぐは1枚だけですが、ノーコンティニュークリアで2枚に、ノーコンティニューアナザーEDクリアで3枚になるので、まずは難易度Easy(or Normal)で3枚まで増やすのを目標にすると良いと思います。

※霊夢のオススメ初期所持カード例。誘導+火力+保険

被弾時にモチベーションが下がりにくい保険カードの存在

「死穢(しえ)回避の薬」という便利なカードがあります。
このカードは、被弾したときにボムの在庫があればライフの肩代わりをしてくれるもので、油断からの被弾や抱え落ち(※)をして萎えるのを防いでくれます。
※抱え落ちとは:ボムがまだ残っているのに被弾すること。延命回数が減るのに加え、被弾後はボムが規定数になるため、ボムをたくさん所持していても全て無駄になってしまいます。

※このカードを装備してすべての過去作をプレイしたい…

また、被弾するまで回避に集中することができるため、避けスキルの上達にも貢献します。
人によってはボムの使用をあまり意識しなくなるので、ボムや喰らいボム(※)の発動が少し下手になるくらいがデメリットでしょうか。
※喰らいボムとは:被弾した直後にボムを撃って、被弾をなかったことにすること。入力判定は数フレームで一瞬なので、狙わないと発動は難しいです。

全体的にゲームテンポが良い

初期装備カードによっては最初から火力・殲滅力を高くできることもあり、特に序盤の道中(※)がノンストレスです。
※道中とは:ステージが始まってからボス戦までの雑魚ラッシュのこと。

弾幕自体は作品を通して結構激しめですが、しっかりと撃ち込めば次々に敵を撃破できるため、敵の出現パターンを覚えると今まで以上に軽快にステージが進んでいきます。
もともと誘導ショットが付いている霊夢・早苗に、誘導系・火力系カードを複数装備すれば、過去1レベルで快適になるかと思います。

※3枚全て誘導装備の欲張りホーミングセット

弾幕がカラフルで目が楽しい

「虹」龍洞というタイトルの通り、虹色な弾幕がところどころで出現するので気分が上がります。
特に後半のボスは全員カラフルな弾幕を持っているので避けるのが楽しく、クリアできなくても何度も挑戦しようという気持ちが湧いてきます。
無料体験版は前半の3面までなので、ぜひ購入して東方虹龍洞の真髄を楽しんでいただければと思います。

※1面ボスも虹色弾幕を所持。とても綺麗ですが、油断していると普通に被弾します

3. 購入関連情報

即売会、同人店舗、ネット通販で購入(CD版)

昔ながらのCD版の購入方法です。
基本的には、コミックマーケット等の同人誌即売会イベントでの頒布が最速入手経路となります。
同人店舗(とらのあな、メロンブックス等)での取り扱いについては、最近は後述のダウンロード版を買っているので正直把握しきれていないのですが、地方だと店頭に置いていないこともあります。
とらのあなの通販では、現在(2022年6月)各作品の在庫があるようです。

Steamで購入(ダウンロード版)

記事のタイトルにPCゲーム入門とあるように、将来的には様々なゲームをSteamで購入していくことを(勝手に)想定しているので、個人的にはこちらをオススメしています。
複数のPCで同じセーブデータを共有できるのもメリットの一つです。
また、最新作の東方虹龍洞はご時世もあり、Steamでの配信が最速入手経路となりました。

※Steamの東方原作一覧はこちらから。

おすすめコントローラー

使用するコントローラーは今所持している使いやすいものでよいと思いますが、サターンパッドのような十字キーの評判の良いものもオススメです。
現在では、レトロビットという会社からSEGA公認の復刻版が販売されていて、Amazonで検索するとBluetooth版・ワイヤレスアダプタ版も存在しているようです。

※入門コントローラーとして有名なロジクールのF310rも、比較的安価で使いやすいです。Modeボタンで十字キーとスティックの切り替え、裏のスイッチでX-inputとDirectInputの切り替えができます。
※十字キーの精度は少し落ちますが、手が小さめの人には8BitDoのM30もオススメです(1mのUSBケーブル付きで有線コントローラーとしても使用可能)。初期設定ではX-inputになっていますが、設定でDirectInputに変更可能(B+startを押してコントローラーを起動)なので、X-inputに対応していない過去作についても普通に遊べます。
※ゲームを開始したら、まずはOption → KeyConfigで自分の使いやすいようにボタンを設定しましょう。ショットと低速の配置に個性が出ます。

一応、キーボードでもプレイが可能ですが、少数派かなと思います。
東方のネット番組でも、ZUNさんからパッド推奨との発言がありました(下記リンク記事参照)。

4. 過去作品の紹介

少し気が早いですが、東方虹龍洞をクリアした人向けに、個人的に特におすすめの3作品をご紹介しておきます。
※難易度に関する記述は、すべてNormalが対象です。東方虹龍洞の難易度は、自機が強いためシステムに慣れたら比較的簡単な部類に入るかと思います(★★☆☆☆)。

東方風神録(第10弾:2007年8月発売):

パワーを消費して撃てるボムが高性能なこともあり、シリーズの中でも1,2番目にクリアしやすい作品です(★☆☆☆☆)。
また、和な雰囲気が素敵でBGMも素晴らしいので、プレイする作品に迷ったらとりあえず遊んで欲しい作品です。
ニコニコ動画の影響もあり、この作品が出た頃にさらに東方の知名度が上がった覚えがあります。

東方星蓮船(第12弾:2009年8月発売):

風神録とは異なり、難しい部類に入ります(★★★★☆)。
残機を増やすためのシステムが独特で事故が起こりやすく、弾幕もクセが強いものが多くて苦労します。
ただ、ラスボスを倒したときの達成感がBGMも相まって最高なので、他作品で腕を上げることができたらぜひ挑戦してみてください。

東方紺珠伝(第15弾:2015年8月発売):

他作品と同じレガシーモードは非常に難易度が高いです(★★★★★)。
ただ、この作品だけ残機の概念がない"完全無欠モード"という特殊なゲームモードがあります。
このゲームモードで被弾した場合、道中なら少し前から・ボスなら被弾した弾幕の最初からやり直す仕様になっていて、被弾せずクリアできるまで無限に挑戦し続けることができます。
常にSpell Practiceモードをプレイしているような感覚で、諦めなければどんどん避けスキルを鍛えることができるので、本格的に東方がうまくなりたいのであれば迷わずにプレイしてもらいたい作品です。BGMも非常に評価が高いです。

終わりに

記事の後半では過去作品について紹介してきましたが、東方はシューティングゲームなので最新作からプレイしても全く問題無く楽しめます。
制作者のZUNさんも、初心者へのオススメは最新作だと発言しているので、これから東方を始めるのであれば最新作の東方虹龍洞で間違いないです。
もし、本記事で少しでも東方に興味を持っていただけたのであれば、その勢いでぜひともプレイしてみてはいかがでしょうか?
楽しみながら徐々に人間性能が上がっていく自分に出会えますよ。

※東方記事を書いた記念に、原曲BGMの個人的ベストをSpotifyで作ってみました(↓音量注意)。2021年の8月にサブスクが解禁されていたようです。

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