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あたらしい世界

まもなく、息子の通園が始まる。
慣らし保育最終日。
息子は何をするにもわたしを振り返り、
移動のときもずっと手を繋いでいる。

多くの子どもたちは、皆、親からはなれて
ひとり椅子に座って先生の話を聞いている。

ただ、息子だけ、というわけではなく、
他にも親から離れない子どもがいて、
どこかほっとする。

かわいい子どもたち、
戦友のような親たち、
優しそうで可愛くて、頼れる先生方。
そんな集まりのなかで、
息子と、周りの子どもたちの様子を伺い、自分の振る舞いも気になり、ずっと緊張し、
ぐったりした状態で家路についた。

もうすぐ、バスでひとりで園に行く、という話をするたびに息子に泣かれる。
先生もお友達もいるよと言われたって、
そりゃ泣くよなあ。
生まれてからずっと一緒だった家族と離れて、
ひとりでバスに乗り、たくさんの人たちと関わり合うんだ。
大人だって、未知の世界に飛び込むときは
緊張や不安で泣きたくなることがある。

「子どもは親の表情をよく見ている。
泣かれても、笑顔で送り出してあげてください」
園の先生の言葉。
母の方が緊張しているかもしれない。
頑張って笑顔で送り出すぞ。

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