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プロに頼む

上野に寄ったので、銀座線で近い日本橋へ。この日、いつも帯締めを買っているお店が催事で百貨店に来ているのだ。本店のほうは敷居が高いので、送られてくる郵便のハガキで注文をするか、こういった催事の時に買う。

催事のいいところは、自分では「どうしようかなあ」と思っている帯、手持ちの帯締めは今ひとつだという帯を持っていってお店の人に「どうしたらいいでしょうねえ」と相談できるところだ。私はよくわからない時はプロに聞きたい派だ。着物は小物でダッサくなるので(別にダッサくてもいいし、ぴたっと決まってなくてもいいといえばいい。と思っているが)、小物は迷いがある時(自分でダッサいけれどこれでいいと思ったとか、この程度でなんとかするか、と自分が納得できていればいいが、そうではなくて、どの方向に持っていっていいかわからない時)はおすすめを聞きたい。聞く相手が大事だとは思うけれど、とにかく自分より知っている人に聞きたい。

ということで、少し前に買った夏帯を持っていった。黒で鳥の柄、けれど、色が温かみのある色を使っていて、夏帯として使いにくいというか、帯締めを合わせるのが難しいと感じたのだ。オレンジ、緑、黄色、赤が目立つ柄で黒地にオレンジ、緑、赤、黄色だとなんとなく秋っぽいといえば秋っぽい。けれど芭蕉糸でしゃりっとした薄手の夏の帯なのだ。

真夏に青の着物には合わないなと思って、赤みのある色の絽に合わせるとしても、帯締めどうしようかなあと思って、その着物の端裂を持っていった。もともとカジュアルな帯だけれど、全体のカジュアル度合いや方向性についは着物とセットのほうが伝わりやすい。

ということでえっちらおっちら帯を折れないように真ん中にガーゼを挟んで風呂敷に包んでお店へ。お店の人がいたので「相談したいことが!」とすぐに相談。出会い頭にもう相談!そのためにきた!

幸い他にお客さんもいないし。ということでテーブルに帯を広げ、「これと合わせるつもり」と着物の端裂を並べる。で、最初に出てきたものは違和感がないものの、ちょっと暖かいみがある組み合わせ(仕方がないが)、もうちょっと温度を下げたいというと、うーん。次に出てきたものは、もしこれなら家にあるものでもいいかな、という組み合わせ。この二つならば最初の方がいいな、と思っていたところ、うーんと考えて、第三者の帯締めが登場。こちらも温かみのある色ではあるものの、最初のものが黄色系統と緑の組み合わせだったものが、今度は黒を感じる赤と白を感じる緑で温度がだいぶさがった感じに。こっちにします!と決めて無事購入。自分にない発想で選んでもらえるのはとても嬉しい。品揃えの中から選ぶにしても、あらかじめこんな感じかなと思っていて選ぶことができることが多いが、今回みたいにどの方向にしたらよいかわからないものは本当にお店の人に選んでもらえると、その中から自分の好みやどういった方向に持っていきたいかを決められるので助かる。

久しぶりのお買い物で、満足して帰宅。

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