「はめふら」だけじゃない！　おもしろい悪役令嬢小説BEST3

こんにちは。社会の授業中に国語の教科書を読んで先生に怒られた活字狂、青葉みおです。

今、ちょっとしたニュースになるほど、小説原作のアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』が話題。通称・はめふらと呼ばれる、男女問わず人気の作品です。

はめふらはもともと、「小説家になろう」という作品投稿サイトで公開されたのが初出。あまりの人気に書籍化され、マンガ化され（とても出来がよかった！）、今回のアニメ化で多くの人の目に触れ、そのおもしろさが広く知られるようになりました。

ということで、世間的にはあまり見かけない「女性向けなろう小説」愛読家である私が、小説の悪役令嬢もののおススメを3つほどご紹介したいと思います。

ちなみに、「なろう小説」をうまく楽しむには、コミカライズ（マンガ版）がある場合はマンガ版を先に読んじゃいましょう。そこでキャラの顔を覚えてから小説を読み始めると、楽に世界になじめます。おすすめの読み進め方です。

悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました

●マンガ版『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』
●小説家になろう版『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』

プライド鬼タカな侯爵令嬢アイリーンが、断罪イベント直前に覚醒。乙女ゲーム世界への転生に気づいたアイリーンが取った一発逆転の策は、なんとラスボス魔王様を手なずけること！？

ギャグ成分は「はめふら」より少なめなものの（はめふらほどギャグ路線ってめったにない）、ストーリーの意外さ、中盤以降の乙女チック＆ロマンチック路線とオリジナリティの高い世界観は一読の価値あり。ファンタジー小説が好きな人なら楽しめるはず！

主人公たちが人間味たっぷりなのはもちろん、この作品は脇役がかわいい！　キャラがしっかり立ってる！　キースのサイドストーリーは切なさ爆発です。読み終わった後は、ぜひご贔屓キャラが誰かお教えください。

狼領主のお嬢様

●マンガ版『狼領主のお嬢様』
●小説化になろう版『狼領主のお嬢様』

タイトルに「悪役令嬢」の文字がありませんが、立派な悪役令嬢もの。これ今マンガ版がめちゃめちゃいいところまで来ましたので、よければまずはマンガ版を全部読んでいただくといいかもです。大変切ない系。

悪政を敷き、領民に憎まれ処刑された前領主の悪役令嬢が、前世と同じ領内に転生。孤児として生まれ辛い人生を生きるが、それを当然とし笑わぬ少女として生きていた。成長し勤め先となったのは、現領主の館。そして、領主として現れたのは、前世で恋人だったはずの……。

地味にあらすじ、オリジナルで書き下ろしてます（ライター力の無駄遣い）。最初はそこまで盛り上がらない作品なのですが、お墓参り後のロマンチック力がすごい……！

悪役令嬢の転生ものは、他の作品にもあるように、現代日本の女性がファンタジー世界の悪役令嬢に生まれ変わるものがほとんど。悪役令嬢自身が生まれ変わるって実は珍しかったりします。

見どころはやはり、現領主ことカイドの切ない心情。ヒロインであるシャーリーの、前半とそれ以降の性格の違いっぷり。この部分はマンガ版がとても上手に表現されています。別人！　

泣きたい時にぜひ読んでほしい作品！　いやーほんと、幸せになってほしいこと、この上ないヒロインです。

ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです

●マンガ版『ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです』
●小説家になろう版『ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです』

これも悪役令嬢もの。転生した世界がただの乙女ゲーではなく、ヤンデレ系。つまり好きすぎて病んでしまう、君と一緒に死にたい……系エンディングをヒロインがどうやって回避するか！というお話です。

ヒロインは６歳で転生に気づくので、「悪役」っぽさは少なめ。こちらはギャグ要素はほぼなく、感動系のストーリー。個人的には好きな悪役令嬢ものTOP3に入る作品です。

男性陣がみんな本来であればメンヘラになる展開なので、わりとヘビーなトラウマ持ちばかり。それをヒロインである侯爵令嬢リコリスが持ち前のやさしさで救っていくという、創作作品でありながら、読んでいる自分もどこか救ってもらえるような気持になる、優しい作品です。

見どころは、トラウマ持ち男性が自分の強すぎる愛に苦しみながらも、ヒロインをできるだけ正しく愛していこうとする姿！　特にヴォルフの苦しみが、「ここまで愛されれば最高に幸せだろうなー」と思える部分もありつつ、やはり重い！ｗ　ヤンデレとカッコよさに揺れる姿がステキです。
マンガ版がひと段落付くあたりまで進んでいるので、ピッコマなどで無料で読んでみてください。

ということで、おススメはこの3作品！　無料で読み始められる作品が多いので、ぜひ時間がある時にでも試してみてください。