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優しい気持ちになれる時

優しくしてねとあなたは言うけれど、
ひとたびあなたを抱きしめてくちづけをしてしまったら、
私の男としての獰猛さに火がついて炎となって、
私はあなたを襲う獣になってしまう。

そんな私に襲われて、
感じるところを触られてよがり、
喉元まで私のもの突き刺されて涙して、
股間を指で攻められて飛沫を飛ばし、
挿入されてからは、めくるめく官能の渦に巻き込まれ翻弄され、
いろんな体位で攻められ続け、

大声で泣き狂わせて叫ばせてしまっている。

そんな獰猛な私ではあるけれど、
あなたの中で果てて、
あなたの中に注ぎ込むにつれて、
それまでの獰猛さもあなたに吸い取られて行って、
私は急速に力を失って行き、
あなたの中に入ったまま力つきてしまう。

あなたはそのまま私を抱きしめたまま、
自分を襲い続けていた私の髪をなで、
頑張った私を慰労するように優しく愛撫してくれると、

先ほどまでの私とはうって変わって、
私の心は優しい気持ちで満ちあふれていた。

私のこんな乱暴な愛撫を真っ向から受け止めて、
私の激しい抱擁を逃げる事無く感じてくれて、
あなたを愛しく想う気持ちがこみあげてくる。


つまり、
優しくしてね。
のあなたの始りの言葉は、
終わった後の私への言葉だったのだと、

そのとき気がついた。

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