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娘が生まれたときの不思議な訪問者

娘がお腹にいたとき、
それはそれは、
これまで生きてきた中で、一番穏やかで幸せな時間だった。
もう、なんとも表現しようがないくらい、幸せに満たされていた。

なぜだか、女の子がやってくる、と思っていた。
わかっていた、というが近いかも。

一応、男の子の名前も考えたけれども、
どんなに考えても、画数を調べたり、意味を調べたりしても、
どれもこれもひとつとして、しっくりこなかった。

そして、女の子がやってきた。

退院して帰宅した翌朝。
まだ陽が昇らないくらいの時間。
布団で娘とふたりで寝ていたら、足音がした。
夫が起きるには早すぎる時間。
あれ?と思っているうちに、金縛り。

あれれぇぇぇ。。。。
と思っている間に、遠くの方から、
どんどんしゃんしゃんぴーひゃら、みたいな、お囃子でもない、
でもそんなニュアンスのたくさんの音と、たくさんの何かがやってきた。

おおおぉぉぉ。。。。
と思っている間に何かがたくさん。
わたしは動けない。
そして、すーーっと解けた。
はっとして、横を向いて寝ている娘を確認すると、すやすやと何事もなかったよう。
あーよかった。
わるいものではなかったみたい。

生まれたのを見にきたんだ。
たくさんのスピリットさんたちが、
「生まれたなぁ!生まれたなぁ!」と見にきたんだ。
そう思った。

そしてまた眠りに落ちた。

次に目が覚めると、東の窓から、真っ赤な朝焼けがまっすぐ部屋いっぱいに差し込んできた。
部屋の中が赤で染まった。
とても祝福された気持ちになった。

そのときから、
わたしは娘を預かりものだと思っている。
あの、見にきたひとたちに、もしくはかみさまなのか、いつかどこかの何かの存在に返すまで、
わたしはこの子を大切に育てる。
そう決めた。


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