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「書く」ということに、少しずつ楽しみを見出だしている、途中。 好き勝手に書いています。…

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「書く」ということに、少しずつ楽しみを見出だしている、途中。 好き勝手に書いています。読んでくださりありがとうございます。

最近の記事

R&MEのこと②東京

2024.3.14 東京 KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2024 ~R&ME~ 1月から始まったツアーのファイナル!(全公演無事の完走おめでとうございます) 私の感じたことを忘れぬうちに……と書いていたもの…下書きのままでいいや~~と思っていたけどそっと残しておきます…✍️ 全14公演。どのライブにも、その日その場所にしかない特別感があると思う。 私が2月に行った名古屋は、フリフラの光の美しさや歌声の優しい強さや新幹線からの景色や会いたかった人達と

    • R&MEのこと①名古屋

      (これは客観的なレポではなくただ私個人の感想と勝手な感情を書き連ねただけの文章です…そのわりに曲名や演出などのネタバレもたくさんあります…それでももしよろしければ……🙏) 2024.2.11 名古屋 KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2024 ~R&ME~ 私のツアー初日、そして私の人生3度目の、松下洸平さんのライブ。 子ども達の体調不良リレーなどで心折れそうになったときもあったけれど、なんとか乗り越えこの日を迎えられた。家族も私も元気で、外は穏やか

      • POINT TO POINTのこと③

        2023.3.5 大阪 KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR ~POINT TO POINT~ ファイナル ほんっっとうに今更すぎるのですが、WOWOWで祭りが開催されたというタイミングもあり、ずっと下書きになっていたものをそっとアップしてみます……。 この日のライブは、延期になった12月の振替公演でした。タイミングとご縁が重なり幸いにもチケットを手にすることができたのだけれど、うちみたいなもんが…ええんやろか……と、私は心のどこかでずっと思っていて。あの

        • 舞台『レイディマクベス』

          『合理的にあり得ない』がきっかけで、天海祐希さんをとても好きになりました。 ドラマでのお芝居、番宣や取材記事で垣間見られるお人柄、天海さんを知れば知るほど惹かれて、そして知れば知るほど、どうしても生のお芝居が観てみたい、と思いました。 幸運にもチケットを手にすることができ(毎日何度もリセールを確認したりチケプラトレードに申し込んだりしました、諦めなくて本当によかった…)、すこしまえに念願叶って『レイディマクベス』を観てきました。観劇したあと、メモしたことの記録です。 …本当

        R&MEのこと②東京

          映画ミステリと言う勿れ(ネタバレ感想)

          ふせったーで呟いたことですが、ここにも記録として…… 一度観たあと忘れないうちに書きました。 (ネタバレです) ミステリと言う勿れ映画版に洸平さんが出ると知って(今年の3月かな)、すぐに連ドラを全部観ました。とてもおもしろかった。 広島編の原作は未読。でもなんとなく空気で、朝晴はそうなんだろうな…(犯人)…と思ってて、予告で見るあの優しげで爽やかな朝晴がどうなるんだろ、どんなお芝居見られるんだろ、と楽しみに観に行きました。 でもなんだかもうお芝居を楽しむっていう感覚を忘れ

          映画ミステリと言う勿れ(ネタバレ感想)

          闇に咲く花のこと

          8月20日(日)に、舞台『闇に咲く花』を観劇しました。 それからずっと考えていたこと。ただただ私の感じたこと思ったこと。の記録です。 (この戯曲から受け取るべきこと、井上ひさしさんの本当に伝えたかったこととは、ちがっているかもしれません……) 観劇前から何度も目にしていた台詞 「忘れちゃいけない。 忘れたふりは、なおいけない。」 この言葉の力がとても強くて、私はこの事ばかり考えていて。受け止めきれるのだろうか……と、すこし身構えたような気持ちで観劇に臨みました。 忘れたい

          闇に咲く花のこと

          POINT TO POINTのこと②

          ①と書いてしまったからにはせめて②も……ということで少しだけ…記憶の記録。 まずオープニング。緊張感と高揚感、こみ上げる感情の渦の中で、なんか映画のエンドロールみたいだ…と思いながら、大きなスクリーンを見てた。(オープニングなのにw) バンドメンバーひとりひとりがいて、洸平さんはVOCALで。あぁPOINT TO POINTなんだ、みんな大切なひとりなんだ……!と思ったところで洸平さんが現れ。あとはもう感情のままに、音と声の中に包まれた。 一曲一曲について書いてみたい、な

          POINT TO POINTのこと②

          POINT TO POINTのこと①

          2022.12.27 東京 KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2022 ~POINT TO POINT~ 初めての、念願の、洸平さんのライブ!!! (ここに至るまでのあれこれはまた別に……書こうかな…) 会場でずっとお会いしたかった方々に会えて、皆さん温かくて、うれしくてたのしくて。それだけで胸いっぱいだった。夕方と夜の狭間の空にそっと、優しい三日月が浮かんでた。 何度も手離してきたチケット、今回はずっと私の手元にいてくれた。何度も拝んで、行けます

          POINT TO POINTのこと①

          【小説】灯

          コンビニの灯りは暗闇の中で煌々と光を放ち、いつでも変わらず道標のようにそこにあった。自動ドアのボタンを押すと楽しげなメロディが流れ、疲れ果てた私を明るく歓迎してくれる。 ここには何でもある。雑多な色や文字や形。その中に混ざっていると安心する。私はとても空腹で、でも何も食べたくなくて、何を食べたら良いかわからなくて、甘いお菓子やパンばかりを一心不乱にカゴへ放り込む。 いっぱいになったそれをそっとレジに置く。いらっしゃいませ。ひとつひとつ、丁寧に大切に、袋に詰めてくれる手。私のた

          【小説】灯

          【小説】ファインダーの向こうに②

          「ただいまー。」 ひんやりと暗く、しんとした部屋。私は大学生の妹と二人暮らしをしているが、最近は彼氏の家に入り浸っているようであまり顔を合わせていない。今日は土曜日だし、きっと帰ってこないのだろう。 濡れた折り畳み傘を広げて、玄関に置いた。滴る雫が、モルタルの床をじんわりと雨色に染める。 あれはなんだったんだろう………? 深い悲しみを湛えたような、でもどこまでも優しい目が忘れられない。この手を包んだ温もりが消えない。 テレビをつけても、本を開いても、何も入ってこない。 寝てし

          【小説】ファインダーの向こうに②

          【小説】ファインダーの向こうに①

          私達4人は同じ会社の同僚として出会った。職場の中で「若手」と言われていた頃。 気付けばあれから7年。まだ若いような、もう若くないような、曖昧な位置。各々部署も異動したが、今も定期的に4人で集まっている。 冴は私の同期。目鼻立ちのはっきりとした美しい顔をくしゃくしゃにして笑うのがかわいい。小柄で華奢なのに、なんでもよく食べる。オーラがいつもどこかハッピーで、私は彼女といるだけで本当に幸せだ。ネガティブなことも、しんどいことも、ずっと共有し合ってきた。同僚を超えて私の大切な友達

          【小説】ファインダーの向こうに①

          【小説】海のピアノ

          幼い頃僕は、母が仕事の間(つまり一日の大半)を、祖母の家で過ごした。海がすぐそばにあって、ベランダに出ると潮の香りがした。そこから、外の景色をぼうっと眺めるのが好きだった。絶え間なく寄せては返す波と、どこまでも続く水平線。あの波に乗って、空と海の境目へ行ってみたいと思った。 ベランダにいると必ず祖母が隣に来て、手を繋ぎ、色々な話をしてくれた。天気、自然、月や太陽のこと、海の向こうの国や、そこで生きる人々のこと。世界は僕の知らないもので溢れ、とてつもなく広く大きかった。際限な

          【小説】海のピアノ

          【小説】最愛の息子へ

          妻と別れたのは、息子が物心つく前のことだった。 息子には、母親の記憶がおそらくほとんどない。父親である私と、息子。ずっと二人で、生きてきたのだ。 息子のためにできることは何でもしたいと思った。 寂しい思いも、悲しい思いも、不自由な思いもさせたくなかった。母親がいなくとも、それを補って余りあるくらいに愛情をかけて育ててきたつもりだった。やりたいことは何でもやって欲しい、自分のために、自分の人生を生きて欲しいと願った。 息子の幸せが、私の唯一の、生きる意味だった。 息子は、そ

          【小説】最愛の息子へ

          好きって

          Twitterで呟くには長くてここに書いてみます。 ショパンコンクールをYouTubeで聴いていました。あまりに素晴らしくて。とても心動かされた。 個人的に心揺さぶられたのは、小林愛実さんが第三次で演奏された24のプレリュードの『雨だれ』。 ゆっくり、一定に、優しい雨粒が落ちていくような、静かで美しい曲。そのひとつひとつの音を、愛おしそうに、大切に、言葉を紡ぐように奏でていく。 完全にその世界に引き込まれました。 演奏後のインタビューで、 「すべての音に意味が聞こえるよ

          好きって

          夢だけど夢じゃなかった

          息子が小さな両手を広げて言う。 「ママにまほうをかけるからね。」 「うん、どんな魔法?」 「あのね、しらないせかいの街に行くまほうだよ。 ママ、目つぶって。」 私は言われた通りに目を閉じる。 息子の手がぱちぱちぱち、と3回、可愛い音を立てる。そっと目を開けると、そこは、 しらないせかいの街だった。 私は、静かな草原の中にいた。 爽やかな風が吹き抜け、揺れた草の向こうに、ひとりの青年がいる。 彼は、絵を描いていた。 透き通るように澄んだ空色。 とりどりの秋色を纏う木々の葉。

          夢だけど夢じゃなかった

          【小説】あの日の椿

          赤いちゃんちゃんこ。なんだかぼんやりとした、象徴のような、架空のものみたいに思っていたそれを、自ら着る日が本当に来るなんて。気恥ずかしいけれど、この上なく幸せなことだ。 あっという間に歳をとってしまった。 私の周りを元気に走り回る孫達の姿を見ながら、走馬灯のように、今までの人生が私の中を駆け巡り始めた。 結婚したのは22の時だ。 女に学問は必要ない、などと言われ、高校を出てすぐ父の勤めていた銀行の支店で働いた。 そして、ある日父が連れてきた「A大学出の公務員」だという人と付

          【小説】あの日の椿