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3.現実を見る

「貯金がないって言ってたけど、100万円くらいはあるんだよね?」

 同年代の人間と話していると、「本当に貯金がない」という会話になる。「わかる~ないよね~」と話していて、時折スンッ……となることがある。「貯金がない」という話をしているときに、人間は「貯金が(あんまり)ない」という人と、「貯金が(本当にマジで全く)ない」という人の2種類に分かれる。
 私は後者だ。たまに「20代後半なのに貯金が全然ない。50万円くらいしかない」という話を聞くと、もういっそのこと3歳児を名乗りたくなる。
 全くの余談だが、この間後者のタイプの人間が3人そろってごはんを食べたとき、その中のひとり(毎月月末になると金欠で苦しんでいる)が「自分にとってカード請求はおじゃまぷよのようなもの。ギリギリで相殺はできるが、決して相手フィールドに飛んでいくことがない」と言い放ち、もうひとりが会計を「ここは自分がカードで払いますよ。いま現金がほしいので、ワリカン分を現金でください」と錬金術をはかったので心から安心した。
 さて、物件の話だ。これまでのあらすじ:不動産屋に行ったけど、あんまりいい物件はなかった。

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