日々徒然
障子から射す冬の陽をぼんやり見ている。パズルのようだ。空が見えないことにまだ慣れない。風が見えないことにも。/
雨だろうか、それとも加湿器の音か。からからと落葉が風に舞っている音か。店から娘の笑い声ころころと。知りたい音が私の耳に届いてくる。音は沢山溢れているけれど。/
荷をほどかない。そう決めた時、体の良い言葉を綴ったけれど、あの時、私は私の中に毒を放ったのだろう。/
この年齢を生きるのは初めてなの。いつも幾つになってもそうなの。/
気づけたことを幸せだと思う。そのまま通り過ぎるには費やした時間があまりに憐れだ。/
痩せた指を指輪が零れるように回るので、丁寧にゆっくりと拭う。今この時を失うことのないように。/
変わっていくことがとても自然なことで、
だからこそ
それが
変わらないことなのかもしれない。/