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2021年に出会って良かった作品6選!

2021年ももうすぐ終わり、新たな年を迎えようとしています。みなさんにとって今年はどんな一年でしたでしょうか?
きっと今年も、新たな出会いと別れがたくさんあったのではないかと思います。それは人だけでなく、作品との出会いにも同じことが言えるのではないかとも思います。

そんなワケで今回は蒼唯レンが今年触れたアニメ、漫画、ゲームといった作品たちの中から、特に印象強く残ったものを発表したいと思います。
最初はランキング形式にしようかなと悩んだのですが、あまりにも甲乙つけ難いのでやめました。それぞれに良さがあり、優劣をつけてしまうのはもったいないなということでここはひとつ。

それでは早速いっていきましょう。


Vivy -Fluorite Eye's Song

まずは今年の春に放送されたWIT STUDIO製作オリジナルアニメから。
自律人型AIである主人公の少女の元に、100年後に起こるAIによる人類抹殺事件を阻止するために未来からやってきたというAIが現れる。多くの出来事に戸惑いながら、時に苦悩しながら、出会いと別れを経験して、人とAIの在り方を、そして心とは何なのかを描いたSF作品だ。

人間よりも優れた能力を持ちながら、そして人と寄り添うために生まれながらも、人間のようなエゴを持ってしまったり、他者を理解できずに苦悩する姿が描かれる。
そして人間もまた、そんなAIを恐れる者もいれば、それでも愛する者もいる。100年という長い時間を歳を取らないAIがいくつもの経験を重ねて、時に失いながらも前に進んでいく。

最後に辿り着いた未来と、心を込めた歌の答え。その儚くも美しい結末を、美麗な作画と共にぜひ見届けて欲しい。

僕のヒーローアカデミア

続いてジャンプで連載が続いている漫画。説明するまでもなく人気作品であるこちらの漫画は個性を持たない人間である主人公がヒーローに憧れ、本当のヒーローになるまでの物語だ。

アカデミアというタイトルからもわかる通り、学園モノである。しかし明るい雰囲気を持つビジュアルからは想像しにくいほど、ヒーローという概念がリアリティをもって描かれている。
ヒーローも同じ人間で、心も身体も傷つく。苦悩することだってあれば、どんなに万能な存在でも全ての人を救うことは出来ない。理想と現実の距離に苦悩しながら、それぞれが抱えるコンプレックスと向き合いながら、生徒たちは本物のヒーローになるべく成長していく。

そして来年放送予定のアニメ6期では、いよいよヴィランたちとの全面戦争に突入する。それまでも壮絶な戦いが描かれてきたが、ここからは世界の在り方が変わってしまうほどの戦いとなる。
数々の苦境と対峙し、己の無力さを何度も痛感しながら、それでも前へと足を踏み出し、他者を慈しむ。そして大切なものを守るために拳を握りしめる。そんなヒーローたちの姿にきっと涙し、勇気づけられることだろう。

原作も最終章に突入し、終わりが見えてきている。いま最も熱いジャンプ作品のひとつであることは間違いないだろう。

86 -エイティシックス-

次はライトノベル原作から。今年分割2クールでアニメが放送されている作品で、こちらもハードな内容だ。
その内容にあまりの衝撃を受け、既にnoteでも記事を書いているのだが、その後アニメ2クール目が放送され、まだまだ続く重苦しい戦いに心を痛めながらも結末を見届けようとしている。

分割2クール目でようやく国の外へと辿り着き、外で生存している国に保護されたエイティシックスの5人は、ある意味で自由な暮らしを獲得する。しかし平和な日常の中で、どこか違和感を拭いきれない。
国の外では、未だに各国とレギオンの戦いは続いている。まだ戦いは終わっていないのだ。散っていった同胞のため、そして今もあの国の中で戦い続けているであろう戦友のため、彼らは再び戦場へと戻ることを決意する。

同じ人間でありながら人種の違いによる扱いの差をこれでもかと見せつけてきた1クール目と変わり、2クール目では国境という境界に隔たれながらも戦い続ける主人公とヒロインが描かれる。
さらに絶望的な状況を目の当たりにしながらも、捨て駒のような作戦であると理解しながらも、彼らは死地へと赴く。今更、戻る道なんてどこにもないのだから、と。

Fate/Grand Order 第2部 Cosmos in the Lostbelt 6章 妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ

今年の夏にリリースされたFateシリーズの最新ストーリーともいえるシナリオ。事前に6章は重要な内容になるという触れ込みがあったとおり、Fateという作品において非常に重要な立ち位置の内容となった。
しかし衝撃を受けたのはその圧倒的な世界観、そしてストーリー展開だった。

Fateシリーズはもともと、奈須きのこ氏による独自解釈された独特の世界観が魅力である。しかし今回のアヴァロン・ル・フェでは原点Stay Nightのアルトリア、ブリテン、そしてエクスカリバーという要素に新たな切り口を見せた。
同時にこれまであまり触れられてこなかった妖精という要素についても、これまで描いてきた特異点や異聞帯のように、在り方を存分に見せつけてきたといえる。

滅びを迎えゆくブリテンを舞台に、さまざまな種族の妖精たちがそれぞれの思惑を胸に生きる。そこに現れた希望の子が巡礼の旅をするという言葉選び。明かされたいくつもの真実と、その結末。
いくつもの衝撃と驚きを与えてきたそのシナリオはまさに圧巻といえる。このシナリオを最前線で触れるためだけに、このゲームを続けているといっても過言ではないのだが、今回はまさにその通りだった。
夢中になってその世界を進み、結末を見届けることが出来て本当に良かった。

好みであるとかそういったものを抜きにして、圧倒的なセンスと力で読む者を魅了した異聞帯であったと感じる。

蒼穹のファフナー THE BEYOND

テレビ1期が放送されたのは2004年。そこから17年という長い年月を経て、ついに物語に幕が降ろされた。宇宙からやってきた謎の生命体フェストゥムとの戦いを描いた本作は、タイトル通り宿命も運命もすべてを越えた結末を迎えた。

対話することはかなわず、日本人から受胎能力を奪い、故郷から追いやった。島国にてひっそりと隠れながら暮らすことしか出来なかった人々はしかし、長い戦いと対話の果てに、彼らの祝福を見せつけた。
対話を重ねることで、お互いを理解していくことで。憎しみを募らせながら、多くの同胞を失いながら、それでも先の見えない旅路を続けた。そして最後の戦いで、存在と無の平行線の果てにある無限の可能性を、蒼く澄み渡る空を掴み取った。

放送当時、ロボットアニメに流行っていた正体不明の地球外生命体と戦う少年少女というテンプレ構図でありながら、早い段階で和解や相互理解、共存という道を示し、その可能性を模索し続けた本作。
やがて人間とフェストゥムという生命の垣根を越えて、お互いを理解し、手を取り合って生きていくという日常へと辿り着いたのは見事といえる。人生は辛く苦しいことの連続でありながらも、それでも美しいものは、生きるに足るものは存在するのだと、確かに教えてくれた大切な作品だった。

ずっと追い続けてきた一人の人間として、この場を借りてお礼を言いたい。人生とも言うべき素晴らしい作品を世に生み出してくれて、そして最後まで描ききってくれて、本当にありがとう。

FINAL FANTASY XIV ENDWALKER 暁月のフィナーレ

最後はやはりというか、蒼唯レンがここに出さないのは不自然というか。
旧FF14から11年、新生FF14からは8年という長い年月をかけて運営が続けられてきたMMORPGだ。

特筆するべきは、MMOでありながら物語の完結に数多くの反響があったことだろう。特に一つ前の拡張パッチである漆黒のヴィランズのシナリオは非常に好評で、そこから興味を持った人も多いはずだ。
そして今回の暁月のフィナーレでは、旧FF14から描かれ続けてきた物語が完結し、長い歴史に区切りがつけられた。無論、今後もFF14そのものは続いていくのだが、シナリオ面ではここで終了してしまっても後腐れない程度には、コンシューマー作品のように綺麗に完結している。

一度はその不評からサービスを終了し、生まれ変わったFF14。そして今では覇権作品ともいうべきコンテンツにまで成長したのは見事といえるだろう。
ゲーム体験としても、これまでさまざまなMMOを経験してきた蒼唯レンからしても非常に良いものだ。しかしそれ以上にその物語は見事に、MMOという長く遊ぶゲームとの相性の良さを見せつけ、長く遊べば遊ぶほどにそのシナリオに深みが増すつくりになっているのは、これまでシナリオが軽視されがちだったMMOにおける特異点といえる。

遊ぶほどにエオルゼアという世界で暮らす人々に触れ、しかしそこに蔓延る数々の問題と向き合ってきた。人種の違い、思想の違い、種族の違い。一介の冒険者でありながら英雄と呼ばれるプレイヤーは世界を維持する組織に属し、対立に遭遇するたびにその無力さを痛感し、それでも歩み寄ろうと手を伸ばす。
そして遂に生きることの意味を、人生という世界に、ひとつの答えを導き出したといえるだろう。

暁月のフィナーレは間違いなく物語の完結であるといえる。しかし同時に、新たな冒険の始まりでもあるのだ。人生という終わりなき旅に綴られる、それでも楽しかったと思える一頁なのだ。

おわりに

いかがでしたでしょうか。もし少しでも興味を持っていただけたのであれば、ぜひ触れて欲しいなと思います。
だってこの世界にはまだこんなにも面白い作品が溢れていて、きっと一生かけてもそれら全てに触れることなんて出来ないのでしょう。
だからせめて、きっかけがあったときくらい思い切って触れてみることで、もしかしたら人生に影響を与えてくれるような出会いがあるかもしれない。

だから今年の最後はこんな言葉で締めくくりたいと思います。
今度はあなたにも素敵な出会いがありますように。

それでは、良いお年を!

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