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ピアノレッスンへの道vol.3〜ホールで響く豊かな音の作り方①〜

こんにちは♪

今回は「ホールで響く豊かな音」を目指して、ロシア奏法の実際の演奏方法をご紹介していきたいと思います。
これまでの記事で、ロシア奏法に興味を持っていただけたでしょうか。

それでははじめていきましょう!

1.ロシア奏法とは(改めて)

以前も紹介しましたが、ここで改めてロシア奏法について説明しようと思います。

「ロシア奏法」とは、重力奏法と言われることが多いです。なぜなら、ロシア奏法は、身体の重さを有効に使う演奏方法だからです。
身体といっても、主には腕の重さ、上半身の重さを使います。
身体の力を十分に抜いて弾きます。
しかしロシア奏法は、すべての力を抜くわけではありません。身体を緊張させる部分もあります。その部分を簡単に説明すると、お腹の下の筋肉、手の平の中の筋肉、腕の内側の筋肉です。

次にこの緊張させる身体の部分について、詳しく説明していきます。

2.発音の方法

身体の重みを鍵盤に伝える(重力奏法)

まず、身体の重みを鍵盤に伝えるために、身体全体を自分自身で支えなければなりません。そのために、お腹の下の筋肉を緊張させます。方法として、お腹に少し力を入れて、背中は楽にしておきます。これで基本的な身体づくりはできました。

続いて、まず腕の内側の筋肉についてどのような状態が適切か説明していきます。

腕といってもまずは肩周りの筋肉から見ていきます。肩周りの筋肉は、具体的には脇の下、上腕の裏、胸筋を使っていきます。脇の下に本を挟むイメージを持ってもらえるといいですね。この状態を維持します。

次に、前腕について見ていきます。前腕の緊張させる部分は、前腕の屈筋、つまり前腕の内側です。ここをどのように緊張させるかというと、例えば浮き輪を手首で沈めるようなイメージを持ってもらえるといいです。

更に、手の平の中の支えも必要です。これは手の平の中心を意識して、顔を洗うときに手に水を溜めるようなイメージを持ってもらえるといいですね。

そして最後に指の筋肉です。虫様筋という、鉄棒などで豆ができるところを引き締めます。

これで腕の内側の筋肉、手の平の中の筋肉を緊張させて支えを作ることができました!
これがロシア奏法の身体の基本形です。

鍵盤の浮力を感じる

続いて、鍵盤の浮力を感じるとはどういうことか説明していこうと思います。

鍵盤の浮力とは、鍵盤を下げたときに感じる鍵盤の重みのことをいいます。
なぜこの浮力を感じると響きの良い音が出るかというと、鍵盤を下げるときに重みを感じているので、鍵盤を下げる動作が丁寧になり、ハンマーが弦を叩くときにより多くの倍音を伴って音が出てくるからです。具体的に言うと、鍵盤を一番下まで下げるのではなく、一段階下がるところまで下げる、鍵盤を5mmくらい(半分くらい)下げる、と言ったらいいでしょうか。
逆に考えてみると、下まで勢いよく下げたガツンとした硬い音は響きや倍音を壊してしまっていい音とは言えないですよね。

このように、丁寧に鍵盤を下げることによって音が豊かに響いてくれるのです。
この動作のイメージとして、机にコップを静かに置く、豆腐を壊さないように触れるとかですかね。

また、鍵盤を丁寧に下げる際、指の第一関節、つまり指先の関節に力を入れずリラックスさせると、音が硬くならず(基音がきつくならず)倍音豊かに響く音になるのです。

3.まとめ

今回はロシア奏法の実際の演奏方法として、支えるべき筋肉と、鍵盤の浮力を感じることをお伝えしました。
次回は手の安定感や手首のしなやかさについて解説していこうと思います。

どうぞよろしくお願いします♪


参考動画(YouTube)
ロシアピアニズム コーガピアノ道より

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