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最終回前夜【今日しか書けないチェリまほのこと】最終回後に加筆編集済み

「チェリまほ」こと「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」というTVドラマをご存知だろうか。豊田悠先生の漫画原作による実写ドラマで木曜の深夜1時という時間帯に放映しているが、私の知る限り国内外で今とても評判が良い作品。全12回の内11話が放映されて、クリスマスイブに最終話のみ放映が残っているこのタイミングで、元々作品のファンだった方やそれぞれの俳優さんのファンの皆さんなどが様々に感想を述べている中、何もニワカの私があれこれ書くのも気が引けるが、最終話前日の今日の状況でしか書けない事があるので躊躇いつつも筆を執った次第。

五十代を間近に控えた、どこからどう見ても立派なおっさんである私が毎回ボロ泣きさせられているこの作品(一人暮らし万歳!)、もはや世間的にどう見られるかなんて言っていられないこの「えーっ!?どうなるのー!?幸せになってくれーーー!」的なグチャグチャな行き場のない感情をネットの海に吐き出すだけの駄文なので、沼の住民以外には全く時間のムダであることをお断りしたい。ネタバレと言うほどではないにせよ。作品の内容について触れることもあるので、そちらも自己責任でお願いします。

【ご存知ない方のために以下テレ東さんの公式より基礎情報を引用】

「心を読める魔法」で触れた密かな恋心

■原作はガンガンpixivで連載中の豊田悠による同名コミック。累計100万部を突破した超人気作!童貞のまま30歳を迎えたことにより、「触れた人の心が読める魔法」を手に入れた、冴えない30歳のサラリーマン・安達清。思わぬ力に困惑する中、ふと社内随一のイケメンで仕事もデキる同期・黒沢優一に触れたとき、なんと彼から聞こえてきたのは、自分への恋心だった…!初めて誰かから寄せられる好意に戸惑う、“初々しさ全開”の安達×クールなポーカーフェイスの裏で安達への恋心が爆発している“恋する乙女全開”の黒沢。そんな二人の関係が「心の声」を通して時に繊細に、時にコミカルに紡がれていく。

赤楚衛二×町田啓太の繊細でピュアな恋愛模様!
主人公・安達清役には、仮面ライダーシリーズや映画「思い、思われ、ふり、ふられ」に出演し、連続ドラマ・単独初主演となる赤楚衛二
そして、安達を健気に想い続ける一途なエリートイケメン・黒沢優一役には、数多くの作品に出演し、幅広い役柄で存在感を放つ町田啓太が演じる。

脚本は、ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」や映画「ヒロイン失格」「センセイ君主」など数々のラブコメ作品を手掛け、緩急あるストーリーの中で、登場人物の魅力を炙り出す名手・吉田恵里香
監督は、映画「帝一の國」「恋は雨上がりのように」など数々のヒット作品で監督助手・スピンオフ監督を務め、「チア男子!!」で長編デビューを飾った風間太樹。登場人物を瑞々しい躍動感を持ちながら繊細に描いていく。

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写真 期間限定公開中の第一話より。2020年10月8日の公開から12月23日現在で319万再生!】

【出会いはある日突然に】

さて、ある日突然公式の期間限定無料公開の第一話の動画がYouTubeのおススメで上がって来たのですが「またプロモーションかよ」と開きもしなかった私。しかし運命のイタズラか、何度目かに上がって来た時にたまたま自動再生が始まってなんとなく眺めていたら「あれ?この話しどっかで見たぞ」と揺さぶられる記憶。そう、あれはツイッター。しょっちゅう流れてくるPixivの広告で何度も原作のさわりを目にしていたのでした。点と線が繋がって「おぉ、あれか…」と思い続きを見てしまい、ワタクシ、まんまと「え、この先どうなるの!?」と巻き込まれて行くのでした。

再度【原作情報】
ガンガンコミックスpixiv「30 歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(著:豊⽥悠)
コミックス第1〜5巻発売中︕
WEB 雑誌ガンガンpixiv にて⼤好評連載中︕

【優しい世界】

原作未読でドラマから入った私ですが、この作品が素敵だなと思うのは、作品の中の世界が「優しい」こと。世界中に現在進行形で差別は厳然と存在し、同性愛者であるということで暴力を受けたり、アウティングによって職を失ったり家族と絶縁されたり、住む家をなくしたり若い命を自ら絶つとなどいう悲劇的な事件も報道で耳にすることもある世の中で、この作品中には殆どそういった要素が描かれません。わざわざ好きな人の性別なんてことを問題にしない世界…とまでは行かないけれど、少なくともそれを否定する要素はあまり出て来ません。

安達も葛藤はしつつ「黒澤ならいっか」と割と早い段階で「好き」という自分の感情に気付いて、徐々に自分自身に受け入れます。デートの練習で行った遊園地のシーンで「俺たち浮いてない?」なんて台詞が出ては来ますが、基本的にそれ以外は当事者同士や内面のシーンの割合が高くもあり、攻撃的な第三者や厳しい社会との対立などは描かれません。六角くんも親友の湊くんのことをナチュラルに大切にしています(個人的MVPはナイスアシストが冴える藤崎さんポジション)けれども、それらを全く「無いもの」として素通りして敢えて描かないのではなく、作者や制作者の意図として「それで良いんだよ」という温かくて力強い裏付けがあるメッセージを含んだような「愛の世界」を描いているからかも知れないな、と受け取っている私です。時々世間で耳にする「同性愛が左利きと同じくらい普通に扱われる世界」という例えが頭をよぎります。

敬愛する日本のドラァグクイーンの草分けマーガレット氏(MISIAさんのツアーメンバーほかメディア出演多数なのでご存知の方もいらっしゃることと思います)が「絵空事という人がいるかも知れないけれど、どうせ夢を見るなら美しい夢を見たいじゃないですか」とおっしゃっていたことを思い出しました。そう、このドラマはとびっきりの美しい夢のお話しと言えるのではないでしょうか。

それらを裏付けるかのように、主演の赤楚衛二さんも共演の町田啓太さんも、この作品への取り組みについてインタビューなどで、人間同士の愛として演じると度々答えていらっしゃいました(そもそもどんなドラマも人間同士の愛ではありますが、わざわざ「禁断の」とか「男同士」「女同士」みたいな謳い文句を掲げていないという点に於いて個人的に特別視していないと感じるコメントと受け取りました)過去に様々な作品でゲイ役を演じた俳優たちが「僕はそっち係じゃないので分かりませんが、一生懸命やりました」とか「今回の作品でちょっと目覚めそうになりました(笑)」的な舞台挨拶をして顰蹙を買ったり炎上したのとは一線を画すもので、その点も素晴らしいと思います。プロモーションの一環で時々行われたお二人のインスタライブのコラボの時に見せる仲良し感も「現場の雰囲気の良さ=作品の良さ」を十分に窺わせるものでした(赤楚さんは、終始町田さんに敬語で話しておられました。親しみに加え、尊敬を感じさせるその点にもとても感心しました)

【11話ラストシーンの謎解き・知りたいような知りたくないような】

さて、ありとあらゆるシーンについて「あそこがどうだった、ここがどうだった」と書きたい気持ちをぐっとこらえて、12話の放映が迫る今(2020年12月23日深夜)、11話のラストシーンのことが気になって気になって仕方がないのでその点だけを書いて筆を置くことにします

あの、二人の最後の会話のシーンでは、黒澤が触れた手を通して心の声が安達に届いていた訳ですがドラマでは視聴者側に「声」は聞こえない演出でした。あの、安達がそっと、左手を掴んでいる黒澤の手を振り解く直前にはどんな声が流れ込んだのでしょう。

それが気になっているのは私だけではないでしょう。原作にはそのシーンがあるのかも知れませんが、未読なので知りません。そしてネタバレの地雷も踏んでません。安達の聞いた「心の声」が今後の展開の鍵になるのでしょうか。それとも他の何かがあるのでしょうか(少なくとも「ポエム」じゃなかったはずw)

「あー、この先のお話しを知りたい!でも、知らないからこその、今のモヤモヤも捨てがたい。12話見ちゃったら、もうこの先、あの時の黒澤の心の声を知らない私、それを聞いて安達が何をどう思って涙を流したのか、それが後でどういう顛末になるのか知らない私はいなくなる。あーーーー!」

という気持ち、沼の皆様なら分かって頂けるでしょうか。

【まとめ】

とにかく最高(当社比)。誰より魔法にかけられたのは我々視聴者なのかも知れません。そして…ブルーレイ予約しました。あとは12月24日の第12話(最終回)を待つのみ。作品中も同じ12月24日だなんて…嗚呼。恐らく、どの道尊くて死ぬ。落ち着いたら原作も紙で読もうと思います。末筆ながら作品制作に関わった全ての皆さん、美しいお話しを届けてくれてどうもありがとうございます。どうぞお身体に気をつけて、ますますのご活躍を心よりお祈りしております。

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お騒がせしました。はぁ、色々書いて気が済みました。満足(読み返すと色々取り乱した、つくづく気味の悪い文章ですね)はぁ。でも、最後までお読みくださった皆様、ご静聴ありがとうございます。

【おまけ】

作中一番耳に残っている台詞は「玉子焼き、甘いの?しょっぱいの?」です。皆さんは何がお気に入りなのでしょう。

【以下に公式さんのYouTube概要欄の情報を貼り付けておきます(2021年4月1日18時までの公開予定です】

#30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい#チェリまほ #TSUTAYA プレミアム にて配信中!
【TSUTAYA プレミアム公式WEB サイト】http://tsutaya.jp/cherimaho_yt/

【期間限定公開:2021年4月1日18:00まで(予定)】

【番組概要】
番組名:⽊ドラ25「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」
放送局:テレビ東京 テレビ⼤阪 テレビ愛知
放送⽇時:10 ⽉8⽇スタート 毎週⽊曜深夜1時〜1時30分
BSテレ東 / BSテレ東4K放送⽇時:10⽉13 ⽇スタート 毎週⽕曜深夜0時〜0時30分

出演: #赤楚衛二 #浅香航大 #ゆうたろう #草川拓弥#超特急#佐藤玲 #鈴之助#町田啓太
原作: #豊田悠 (掲載「ガンガンpixiv」スクウェア・エニックス刊)
オープニングテーマ:Omoinotake「産声」(NEON RECORDS)
エンディングテーマ:DEEP SQUAD「Good Love Your Love」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監督:⾵間太樹 湯浅弘章 林雅貴
脚本:吉⽥恵⾥⾹ おかざきさとこ
プロデューサー:本間かなみ(テレビ東京) 井原梓(テレビ東京)熊⾕理恵(⼤映テレビ)
制作:テレビ東京 ⼤映テレビ
製作著作:「30 歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」製作委員会

公式HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/cherimaho/
公式Twitter:@tx_cherimaho https://twitter.com/tx_cherimaho

■原作情報
ガンガンコミックスpixiv「30 歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(著:豊⽥悠)
コミックス第1〜5巻発売中︕
WEB 雑誌ガンガンpixiv にて⼤好評連載中︕

(C)Yuu Toyota/SQUARE ENIX
©豊⽥悠/SQUARE ENIX・「30 歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」製作委員会

【2020/12/24朝追記・最終回を見てひと言】

とてもあったかい気持ちになりました。二人とも良かったね。原作の先生、制作スタッフの方々、ご出演の皆さん、どうもありがとうございます。

そして、世界中全ての皆さんに素敵なことが次々と降るように起こる魔法がかかりますように。メリークリスマス!


いつも温かいサポートをどうもありがとうございます。お陰様で音楽活動を続けられます!