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【シリーズ1 番外編 #1】研究とは何か。

Anzakiです。

学部生時代の論文を見直していると、
少し話を脱線させたくなってしまったので、
今回は番外編です。

「研究とは何か。」

興味のある分野を調べて、
調べて調べて調べて、
考えて考えて考えて、
書いて書いて書いて、
ようやく卒論が完成したのですが、

その前提として理解しておかないといけなかったのが、
「研究とは何か」ということでした。

論文に取り掛かる前の私のイメージは、
「実験とか、調査とか?」
「いろいろ調べてまとめるんでしょ?」

とまぁ、こんなもんでした。

例によって、
辞書的な意味を書いておきます。

物事を詳しく調べたり、深く考えたりして、
事実や真理などを明らかにすること。
(『デジタル大辞泉』/小学館 より)

読んだら「まぁそんなもんか」と思いますが、
これは結構大事なポイントが書かれていると思います。

「明らかにする」

これがどういうことなのかを、明確に抑える必要があると思っていて、
そのポイントはおそらく2つ。

ほんの少しでも新しい発見であることと、それを言葉で理解することです。

①ほんの少しでも新しい発見であること

明らかにする、ということは、それまでは明らかではなかったということ。
逆に言うと、ほんの少しでも新しければ研究になっちゃうということなんだと思います。

新しいことというと「0→1」をイメージしてしまいがちですが、
そんな研究ができる人なんてほとんどいないと思います。
ほとんどの研究は、先行研究に続くもしくはそれから派生する形で成り立つので、
「0→1」ではなく、1,000や10,000の土台に1を足す作業です。

ということは、自分が研究したい領域で、「何がどこまで進んでいるか」を理解することが必要です。

そしてそれが、
どのような経緯で進んできて、
それがさらにどう進めばより魅力的になるのかというところまで言えると、
研究の意義がより強くなるのだと思います。

②言葉で理解すること

曖昧なものは明らかではありません。
はっきりしているもののことを明らかといいます。
もっというと、客観的に理解されなければならないわけです。
ということは、言葉で説明できなければ、それは明らかではないので、
研究ではありませんね。

言葉で正確に理解すること、
そしてそれを表現することが求められます。

ということは、
論文の論理構成や、文章の書き方も重要であると言えます。

論文にはある程度の型があり、
文章にも決まりがありますので、
それを身につけることから始めるべきだと思います。

まとめ

研究とは何か、という問いに対する答えは、
「新しい発見を言語化すること」だと思っています。

先行研究を調べていくと、
意外と難しいのは、「新しい発見」ではなく、「言語化すること」だったなと思っています。

特に文系の研究論文では、
いろんな論理を展開することができるので、
学部生レベルで新しいことにたどり着くのは、
意外と難しいことではない印象ですが、

そこに「なんとなく」というものは許されないので、
よりクリアーにしないといけません。

私の卒業論文は「団体戦」でした。
複数人で1つの論文を完成させる、というわけではなく、
1人1人が作成している論文を、全員が把握する、という意味で、「団体戦」でした。
当時は、全員の論文のストーリーを話すことができる程でした。

1人だと、「〇〇とは何か」を理解した"つもり"になってしまいますが、
他者とコミュニケーションをとりながら進めることで、
曖昧なものは、クリアーになり、一定の理解になります。

論文を書く前に、
「研究とは何か」を理解し、
自分の研究のストーリーを何度も話すこと。
それが、(学部生レベルの)研究論文を書き上げるための、
最も近い道だと思います。

以上、少し脱線しましたが、
これって重要だよなと思って書きました。

ではまた。

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