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【身延線の駅から】湖水伝説が残る土地、甲府

甲府駅のホームは1番線から3番線までが中央本線、4、5番線は身延線です。身延線への乗り換えもスムーズにできますが、中央本線はJR東日本、身延線はJR東海の管轄です。身延線はICカード改札機が設置されていない駅がほとんどなので、まずは切符を買っておきましょう。

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身延線の旅の前に、まずは甲府の街の紹介を。甲府駅からは南北に道が伸びています。北口からは武田通り。武田信玄を祀る武田神社へとまっすぐ続いています。南口からは平和通り。県庁や甲府市役所が並ぶ通りで、信玄公祭りの騎馬行列もここで行われます。

歴史としては戦国時代の武田氏や江戸時代の甲府城を思い浮かべることの多い甲府ですが、それよりはるか前、太古の甲府盆地は湖だったという伝承が残っています。

むかし、山に囲まれて湖のようになっていた甲斐国。奈良時代に都から派遣された国司は、水を抜けば水田ができると考え、鰍沢口を選んで穴を切り開いて、甲府盆地を造った…という伝説です。このとき、大己貴命(おおむなちのみこと)を勧請したことから、その功徳をたたえて穴切神社を造ったと言われます。

穴切神社2

湖水伝説ゆかり穴切神社は、甲府駅の南西に位置する決して大きくはない神社ですが、祭神は、いずれも国造りにかかわった神様である、素戔嗚尊(すさのおのみこと)、大己貴命(おおむなちのみこと)、少彦名命(すくなびこなのみこと)です。

参考文献
『こうふ開府500年記念誌 甲府歴史ものがたり』甲府市(2019)
『図説  甲府の歴史』萩原三雄(郷土出版社 2000)
『まんが甲府の歴史 上 古代-近世編 市制百周年記念 』甲府市(ぎょうせい 1989)




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