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古い手紙の美しい文字について…

昔の人って字がきれいだなと思った事ありませんか?
古い手書きの書簡を見るたびにつくづくとその美しい字体に感心します。

メモしたり、記録したり、文字ってそういう風に「伝える」ために使うものです。だけど達筆すぎて一文字も解読できないなんてことも、手書き文字だとちょくちょくあります。日本語の行書で書かれた巻物なんかも、まあ読めないことがしばしば。
ですが、読めずに内容がわからないけど、それ自体が美しいなって思う文字に出会うこともあります。現にカリグラフィや書道は芸術としても認識されていますし。

伝達手段が少なかった時代は手紙や書簡が数少ないコミュニケーション手段だったことだと思います。
当時の人たちは便せんや封筒のこの限られたスペースに気持ちを込めていたたのでしょう。
その人の姿を思い浮かべながら丁寧に(?個性的に?)書き綴った文字は、その内容を補う表現の方法だったのかも、と想像が膨らみます。
そんな、自分をアピールする方法の一つが美しい文字だったんじゃないかな、多分。

最近はペンを使って文字を書く機会もめっきり減りました。
用事があってもメッセージやメールなどでちゃちゃっと済ませますので、手指で覚えこんでいた綴りや漢字が全然書けなくなって愕然とすることも。
早くて楽ちんで便利な時代ですが、手書き文字という日常で目にする芸術がなくなりつつあるさみしさを感じます。

そんな時代だから余計に、こういう優雅な字を見ると感動を思えることも確か。たかが手紙の文字でも、絵画を見たときのように、音楽を聴いた時のように心が満たされるようなこともあるのだと再認識したた、手紙の束のお話でした。

ちなみに私自身は悲しいことに悪筆です。

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