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改めて「夢の王国憲法」概要

夢学の基本中の基本として、「夢の王国憲法」を制定し、その全文をマガジン『「夢の王国」建国宣言 ~憲法およびその応用~』にて発表している。また、このたび立ち上げたサークル『インテグラル夢学-入門』では、この憲法を参加者の共通認識としていくつもりだ。
そこで今回は、この憲法のほんのさわりの部分だけ一般公開しておこう。これだけでも、私の提唱する「夢学」がどれだけ夢に対する今までの「常識」を覆しているかがおわかりいただけるのではないだろうか。
これを機に、夢に対する世間一般の「迷信」レベルの認識が改められれば、と願っている。

<第一条>「夢は無意識からの手紙」
〇夢は、夢主に宛てて書かれた無意識からの手紙である。
〇夢の所有者は、あくまで夢主である。いかなる夢主も、自分の夢の所有権を決して他人に譲り渡してはならない。
〇他人の夢の所有権を奪おうとしたり、勝手な解釈や意味づけをしたり、勝手に内容を捻じ曲げたりすることもしてはならない。

<第二条>「夢を話すことの意味」
〇あらゆる人民は「昼の国」と「夜の国」の両方に住民登録している。両国は平等に尊重されるべきである。
〇昼の国の統治にばかりかまけている人民は、夜の国の法で裁かれることになる。
〇自分がみた夢について他人に話すことは、自分の「夜の国」の迎賓館に賓客を招くことを意味する。他人の夢の話を聞くことは、他人の夜の国の迎賓館に賓客として招かれることを意味する。

<第三条>「夢の扱い方3種類」
〇「夢製造工場」から出荷される夢という製品には、大きく分けて次の3種類があり、それぞれに取り扱い方が異なる。それぞれをどのように取り扱うべきかは、夢そのものに問いかけるべし。
・昼の国への亡命を希望する夢
・夜の国への残留を希望する夢
・素材そのものが加工されずに出荷される夢
〇夢の解釈には、夢主の成長段階が大きく関与している。夢主の成長段階に応じて、同じ夢の意味も変化する。したがって、夢主が解釈のために提供した夢の意味とは、あくまでその時点での意味である。

<第四条>「昼の国と夜の国の違い」
〇昼の国に対する夜の国とは、実像に対する「鏡像」(富士山に対する「逆さ富士」)ではない。
〇昼の国は夜の国の植民地である。

<第五条>「夢と魂の関係」
〇夢にとって魂とは、「夢製造工場」の工場長のようなものである。夢の読み解きとは、工場長の意図を読み解くことである。
〇魂は通常は夜の国に住んでいるが、本来は昼の国の住人でもある。魂にとって夜の国は一時的な「避難所」である。
〇肉体は船、心は舵、魂は羅針盤である。肉体は心が舵を切った方向にしか進めないが、心は揺れ動く。最終的に方向性を決めるのは魂だが、魂は肉体の事情を忖度しない。そこで心が魂と肉体の調整役を務める。魂が目指す最終目的地とは、「海」そのものである。

<第六条>「夢と友情を結ぶ」
〇自分の夢と友情を結ぶ(一緒に遊ぶ)前に、いかなる夢を読み解くことも、ドリームワーカーになることもしてはならない。
〇有能なドリームワーカーは、クライアントをまず夢と遊ばせる。
〇カウンセラーやドリームワーカーがクライアントの夢を扱うとき、それがクライアント個人の「聖域」に属するものであるという前提に立たなければならない。

<第七条>「夢は時空を超える」
〇夢の王国には、時間の概念も空間の概念もない。夢はいわば、永遠と無限を起源とする。
〇夢の中では、過去も現在も未来も「同時に」存在する。ルービックキューブのパーツが縦・横・奥行きのどの方向にも自由に動くように、夢の中で時間はどの方向にも動く。
〇夢の王国においては、昼の国における肉体ではない肉体(魂の乗り物)を手に入れる。その肉体でもって、夢主は過去と現在と未来を串刺しにする多次元軸に乗り、時空を旅する。
〇夢において、夢主は死と再生を繰り返す。夢主は、夢によって今生の人生の中に、死と再生のサイクルを組み入れる。

<第八条>「特定の夢解釈理論にとらわれてはならない」
〇夢の全体像に触れたいなら、そして夢のメッセージの真意に触れたいなら、特定の夢解釈理論に固執してはならない。いかなる夢解釈理論も「群盲象を撫でる」の類にすぎない。特に、昼の国の法だけで夢を捉えようとする理論には要注意。

<第九条>「夢の中では死と快楽へ向けて突き進むべし」
〇夢の中では、たとえ死の危険があろうとも徹底的に大胆に、たとえ常識やタブーを破ることになろうとも徹底的に快楽主義者として振る舞うべし。
〇「悪夢」とは、夢の中で死と快楽に向けて徹底的に大胆に振る舞いそこねたことによる「中途半端な目覚め」にすぎない。

<第十条>「夢と現実を認識する5段階進化」
〇夢によって夜の国に覚醒する(いわば夢において完全に覚醒する)ためには、次の5つの段階を経る必要がある。これらの段階ごとに、克服すべき課題があり、その課題の克服に失敗すると、それぞれ特有の病理あるいは機能不全(適応障害)が起きる。
1. 夢と現実の未分化段階
2.夢と現実の分裂段階
3.夢と現実の差異化段階
4.夢と現実の統合段階
5.夢と現実の超越段階

<第十一条>「夢の階層構造」
人間の意識と無意識の階層構造を、いちばん外側から順に並べると、次のようになる。外側の層ほど広くて深い概念で、内側の層はそれぞれ外側の層の「内部」を構成している。
〇永遠無限(非二元):時空を超え、あらゆる二元論を超えた世界。完全なオープン領域。
〇多次元宇宙(無)意識(超ミクロから超マクロまで):物理現象と心理現象をつなぐビッグバン以来のn次元世界。通常は無意識領域だが、意識される可能性を秘めている。
〇集合(無)意識(人類史、神話・元型):意識・無意識を含む人類開闢以来の情報の堆積。
〇潜在意識(過去生・未来生を含む):個と全体をつなぐ層。個人の過去生の記憶や未来生(の記憶)も含む。
〇個人的記憶(生活歴):個人の今生での記憶領域。
〇日常的意識:いわゆる「目が覚めている状態」と呼ばれるごく限られた日常的な意識。

意識の階層構造と夢tr


<第十二条>「魂(夢)、心、エゴの関係性」
〇夢とは、魂の「たくらみ」である。魂は、(夢を通じて)常にあなたを成長させようと目論んでいる。
〇心は「先天的自己像」(魂が携えている人生全般のイメージ)と「後天的自己像」(生まれた後の成育環境などから作られた自分のイメージ)の両方を兼ね備えている。
〇いわゆる「エゴ」と呼ばれるものは、「後天的自己像」の一部(狭い意味で後天的自己像が被った仮面)である。
〇心は先天的自己像と後天的自己像の橋渡し役である。言い換えれば、昼の国と夜の国の橋渡し(外交官)役でもある。
〇「あなた」を樹に喩えるなら、「魂(根と幹)→先天的自己像(太い枝)→後天的自己像(細い枝)→エゴ(葉)」という関係性になる。このバランス関係が逆転し、エゴを含む後天的自己像が肥大してしまうなら、「あなた」という樹は極めて不自然な状態になる。

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