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人生を半分しか生きないことの弊害

■今回の記事の要約

原人がホモサピエンスへと進化して以来の、ここ100万年ほどの歴史を振り返ってみると、人類の意識が明らかに大きく進化した「節目」というものが、いくつか見受けられる。そして、その「節目」ごとに、人類は弁証法的なダイナミズムでもって、意識進化を遂げていることがわかる。
この弁証法とは、旧い時代の「災難」を克服することが、新しい時代の「尊厳」となり、その尊厳が行き過ぎてしまうことがその時代の「災難」となり、それによってその時代の限界が訪れ、その災難を克服することでまた次の時代への進化が促される、というかたちを取っている。
現代にもつながるモダニティ(産業革命時代)の尊厳とは、科学技術や合理的思想によって、それまで猛威を振るっていた宗教的権威主義や封建制から脱却できた、という点である。
一方、モダニティの災難とは、行き過ぎた啓蒙主義、還元主義、唯物論、女性の男性化、人間の内面の外面化(主観の客観化と言ってもいい)つまり4象限における「左側の道」を「右側の道」へと還元してしまった、という点である。
さて、これを踏まえたうえで、21世紀の現代の「尊厳」と「災難」とは?

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