シャドウラン初心者向け簡易ノウハウ集／０１：世界と生活

この記事も昔の同人誌からの抜粋だ。ある程度修正しているがちょっと古臭いかもしれない。

▶第六世界的日常
　何を持っていれば良いのか、それは最初にぶつかる壁だ。
雑なことを言うと、どんなキャラでも最低限もって置くべきなのは、「偽造SINと偽造免許」「コムリンク」「ライフスタイル」だ。

▶SINと免許
・SIN
　SIN って何か、最初はさっぱりわからないだろうが、これは「身分証+戸籍」みたいな物だと思っておけ。
　お前は何らかの理由があってまともな身分（SIN）がない。（偽造じゃないSINは、不利な資質として持つこともできる）
　それは、国家やメガコーポから追跡されないで済むと言うことでもある。
　非合法な仕事をするシャドウランナーが住所や本名を明かして活動（そして生活）するのは難しい。　なので、使い捨ててもいい偽物の身分を用意するんだ。それが偽造SINだ。
＞＞＞雑だが、架空名義の免許証＋保険証＋クレジットカードと銀行口座みたいなもんだ。

偽造SINのレーティングは1〜6まであって、高いレートはとにかく金がかかる。これは「どのくらいバレにくいか」であって、おおざっぱな基準はこれくらいだ。

　R1：軽く見せれば良いなら。
　R2：下流エリアの中なら。
　R3：中流のエリアでもOK。
　R4：大抵の所で生活できる。

ざっくり言うと、R3の偽造SINが一つあれば初期作成ランナーの「生活」には大抵困らない。
　貧乏な奴は買うのが厳しいだろうが、ライフスタイル中流以上ならR3以上の偽造SINは一つ持っておくと良い。R4はプロっぽさを出したければ買うと良いし、警戒厳重なエリアに入る時は欲しくなる。
＞＞＞ルールブックのサンプルキャラに、偽造SINを複数持っている奴がいる。これは「何度も使った偽造SINは証拠が蓄積していつかアシが付く」というルールがあるからだ。
　いずれお前たちもSINを買い換えるだろうが、最初は気にするな。あとはおまえのGMと相談しろ。

▶偽造免許
　偽造免許は、偽造SINに紐つける許可証だ。運転免許、銃の携帯、探偵としての営業許可……よく見るのは「銃（入手値R）の所持許可」「サイバー／バイオウェアの埋め込み許可」「魔法の使用許可」「車の運転免許」あたりか。持っているなら買っておけ。
　銃の所持免許はGMによって扱いが違う。「免許が必要なアイテム一つにつき免許一つ」というGMもいるが、個人的なお勧めは「カテゴリごとにまとめて一つの免許」と扱うことだ。
＞＞＞入手値Fの装備はそもそも禁制品だ、免許を持っていても取っ捕まるぜ。弾丸数発程度なら隠せるだろうが、アサルトライフルなんかは車の中くらいしか隠し場所がないな。
＞＞＞州ごとに法律が違うこともあるし、キャラシートを免許だけで大量に埋めるのは面倒だからな。ただ、優先すべきは「お前のGMの判断」だぜ？

▶ライフスタイル
　いわゆる生活コストってやつだ。キャラクターを演出するフレーバーだから、下流や路上生活でいいや……と思うやつはまず一度読んでから考えろ。

　一つ。交渉事や対人関係に関わる場合がある。
　お前はおそらく「普通」の人生を送っているだろう。年収4桁万円オーバーの生活をしていれば別だが「普段着で高級ホテルの豪華なパーティに行ける」だろうか？　あるいは目の前に「異臭を放つ武装した浮浪者がやってきても、警戒せず会話をする気になる」だろうか？
　第六世界でも同じことが起きる。社交に対する修正ってやつだ。P.140の社交修正表「エチケット」のところを見てみればいい。
　フェイスがライフスタイルや衣服に金をかけるのはこのためだ。
　ジョンソンは企業の人間で、あまりに胡散臭いランナーを信用しないかもしれない。また、下流やそれ以下の連中が済むスラムでお上品な格好をしていたら、カモだと思われるだろうな。エチケットはこういうときに使うが、衣装で修正がかかることは多い。郷に入っては郷に従えっていうだろう？

　一つ。生活が仕事に直結する場合がある。
　これは具体的にはハッカーだ。すでに読んだだろうが、ライフスタイルによって最初に入れるグリッドには差が付く。
　もちろん、グリッドを移動することもできるが、手間だろうし……フリー Wifiでしかハッキングできないハッカーはあまり信用されないかもな。（足が付かないように敢えてそうやるやつもいるかもしれないが、スタートが楽であることに越したことがないし、残念ながらゲーム的には意味がない）

次回は「調査（レッグワーク）」についてだ。