新しい教科書を開いたときのワクワク感

新学期。クラス替えという環境の変化もあり、今年も一年頑張るぞという気概に満ちた最初の1週間に、広めの教室で行われた教科書の配布。そして、教室に戻ってからの落丁乱丁のチェック。新しい教科書を開くその時間で一気に大人に近づいた気がして大好きでした。

新しい学年の新しい教科書。
折り目をつけながら、ページをめくれば知らない言葉、初めましての物語、難しそうな概念があふれてる。とはいえ、「先生がそこをやるまでは見ちゃいけない」という暗黙のルールがあると思い込んでいたので自分一人で授業よりも先に読み進めるということはしなかったです。それでも、毎年あの時間が楽しみでした。

僕にとって今年の4月は、小学校入学以降初めて新学期が始まらない4月です。本来であれば、外部の大学院に入学して新学期を始める予定でしたが自分の実力不足から新学期に手が届きませんでした。勉強しなおして、今年の夏の大学院入試にリベンジするつもりです。だから今年は新学期になって教科書を開き大人に近づくのではなく、大人に近づいて新学期を始めるために教科書を購入しました。

今度は教科書を進めてくれる先生はいません。自分で読んで、自分で吸収して、自分で試す。ここまでに培ったすべてを用いて、新しいことを学ぶ。また、新しい教科書を開いた時のワクワクがこみ上げてきました。これからの時間で今の自分よりも大人に近づくという覚悟と予見が新しい教科書を開いたときのワクワクの正体だったようです。

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