不幸自慢。の話をする前に。③
前回の更に続き。
去年の5月末に、みーくんと急接近し。
6月には、すっかり恋をしていた。
その頃、Sは仕事を始めたばかりで自分の事でいっぱいだった。
私への干渉は少し薄れてた。
もう、誰かを愛おしいと思うことなんてないと無で生きてた私に光に見せてくれたみーくん。
もう無ではない。
Sとの関係を絶つと心に決めた。
この気持ちが最後のチャンスだと思った。
「別れましょう」
「わかったよ」
絶対にすんなりはいかない。
だからそれからは、毎日シミュレート。
もちろん、「好きな人ができた」なんて言えば逆上され軟禁、暴行、脅しがあるとわかってたから絶対に言えない。
Sと会う日は、切り出すタイミングをずっとうかがってた。
Sは案の定すぐ仕事を辞める事になる。
これがチャンスだった。
お金のこと、携帯のこと、色々とあったから別れるまでには時間がかかった。
その間には、軟禁もあったし 刃物をつきつけられた事もあった。
車の中で暴れだし、「死んでやる」と脅されたこともあった。
結局「死ねない」ことわかってたし、ほっといた。
これで、最後の日だという時は
砂利に頭を打ち付けられ首を絞められた。
声を上げれば、口を押さえつけられお腹を殴られた。
殺される、本当に思った。
必死に抵抗しながら、
みーくんの事を思ってた事を今でも忘れられない。
「あー、Sに囚われたまま生きるくらいなら…このまま死んでいいかも…
でも、やっぱり最後はみーくんに会いたいな…
今、必死に生きなきゃ、みーくんに会えないな」
って、
死んでもいいという気持ちと
生きたいって気持ちと
よくわからない気持ちになってた。
結局、Sの親や近所の人が出てきて
私は生きた。
その後も、電話やLINE 職場にも電話がきたりと切れるまでには苦労した。
だけど、全て終わった。
色々な代償は残ったけど
地獄から、少し解放された。
そう思ってた。
今後、このSが出てくる記事は
【足枷】と呼びます。