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ネイルのハナシ

学生時代に体験した
ネイル関係のアルバイトで聞いた
含蓄のあるハナシ

人づてで参加したアルバイト
とあるマンションの一室で
ネイル関係の商品を箱詰めする仕事

そもそもマンションの立地が
オシャレな地域で高級なたたずまい
部屋には
マニキュアやらネイル関係の道具が
デッカい袋に大量にまとめて入っていて
そのマニキュアとかを
別に準備されている小箱を組み立てて
箱詰めするのが仕事内容

いつアルバイトに来てもいいし
友人を連れてきて働いてもok
作業中は雑談もok
タイムカードもなく自己申告
箱詰めのノルマも無し

友人とダベりながら
小箱を組み立て
マニキュアを箱詰めする作業
ある程度
箱詰めがまとまったら
大きな箱に入れて
段ボールに詰める

これの繰り返し

監視もなくノルマが無いと
逆に話しながらも
作業をどんどん進めてしまうものです

友人とせっせと箱詰めしてたら
バイトリーダー的な人
「みんな頑張りすぎっ!
 あんまり箱詰め進めちゃうと
 仕事なくなるから
 そろそろやめて休憩しようか?」
という感じで
なかなかヌルい
いい加減なアルバトでした

その人なんて
二日酔いでやってきて
ほとんど部屋の端っこで
寝てたりしてたからね…

時々
この仕事の元締め?らしき
若い女社長さんが様子を見にくるんだけど
事前に何人バイトが来てるか確認してきて
差し入れを持ってきてくれました

ドーナツだったり
ケーキだったり
ケンタッキーだったり
ピザを頼んでくれたこともあったり
プチパーティーみたいなことが
アルバイト中に開催される
なかなか良き人で
いかにも金持ちそうな
やり手の人でした

でも
こんなので
もうけあるのか?
アルバイト代も結構いい金額だし…
と不思議には思っていました

ある時
3人だったかな?
アルバイトの人数が少ない日
事前連絡もなく
マンションにやって来たことがあって
「よーし
 今日はお終いっ!
 人数少ないから
 お肉でも焼きにいっちゃおう!」
という事になり
タクシーで六本木の焼肉屋へ

まぁ
とりあえず
社長さんが頼む頼む
テーブルに肉の皿が残って無いと
ダメらしく
ジャンジャン頼む

「いや〜
 〇〇さん
 そんなに食べられませんよ〜!」
と言っても
「テーブルにお肉が無いと
 寂しくて嫌なのっ!」
と笑う人でした

肉と酒がたらふくはいり
宴もたけなわなころ
仕事に関して
ちょっとだけ聞いてみたら

「若い時に夜のお店にいて
 ある人が出資してくれて
 今の仕事をはじめてみた

 商売のポイントは
 安く仕入れて高く売る事
 安く仕入れて
 安く売るのは誰でもできる

 あのマニキュア
 100円で売っても
 利益は上がるんだけど
 100円だと逆に売れない
 あえて高級な雰囲気出して
 1000円以上の価格にしている
 その方が
 バンバン売れる

 あと
 税金関係は渋ったらダメ
 ちゃんと払うものは払う
 敵は作らないように注意する

 職場に女の子は入れない
 女の子がたくさんいて
 ツルみはじめると
 トラブルの元になるから
 男子ばっかり集めてる

 お肉たくさん食べてくれるしね❤️」
という
なかなか理にかなってる
含蓄のあるハナシでした

なかなかユーモラスな社長さんで
良い人でしてが
今は何してるんだろうかと
時々思い出します

ちなみに後日談として
焼肉の後
友人と自分には
タクシー代を
1万円づつくれたので
流石に断ったら
「いいのよっ!
 この1万円をどう使うかは
 自由なんだらかねっ!」
と強引に渡されたのですが
良くみると
バイトリーダーの腕に手を回して
六本木の夜に消えて行きました

「そうか…
 あのバイトリーダーさん
 あの社長に飼われてたのか」
と妙に納得

その後
友人と2人で
タクシーは勿体ないから
ロアビルのサウナに行って
朝まで過ごしました

サウナで友人が
「社長に飼われるって
 どうなんだろ?」
と呟いていました

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