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又吉直樹さんの『第二図書係補佐』を買った。 『夫婦善哉』という本にまつわるエッセイの中で、知り合いのカップルについてのエピソードを書いていらっしゃった。 やさしい彼女がしょうもない男と一緒だぞ、というお話であった。 例えばある日、二人は洋服屋さんに立ち寄ったが、男の所持金が少なく、男は気に入った服を買えずにいた。すると彼女が「それ、私も着たい！一緒に使おうよ！」と言うので、二人は半分ずつお金を出し合ってそれを購入し、男は気に入った服を手に入れることが出来た。しかし、それ
太宰治の『人間失格』を読んだ。理由は、作品が電子辞書にあったからで、荷物が最小限で出来ることと、お金をなるべくかけずにできることしかやらない人間である私は、さっそく、読んでみた。 全体を通しての感想は、主人公の葉蔵はとにかく痛みだけの世界に住んでいるのだけれども、どんな世界に生きていようと、真剣に生きていて、それゆえ、その生きざまが、とっても可笑しかった。 どんな悲劇も妄想も、誇張・脚色も、ここまで振り切ってやり抜けば、痛快コントになるのだなあと思った。 私がこの作品で
