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13:誰が決めた!?くだらない葬式マナーの数々

『マナー』を検索すると礼儀・作法と出てくるが、礼儀とは決められたものではなく対象相手に対する敬意が大前提、作法とは決められた動作やしきたりの事だろうから、マナーは作法でなく礼儀に近い言葉だと思う。

結論から言うと『マナー』とは相手や周囲の人達に対し嫌な思いをさせない事であって、こうしなければ成らないという事ではないはずだ。

僕自身30代後半は当時の前橋市長に同行して姉妹都市のアメリカ・バーミンハムやイタイア・オルビエートに行き、現地市長主催の食事会やパーティーなど、それなりの場に何度も出席させて貰ったが、食事の仕方ひとつでも日本人が言うほどマナーが面倒だった記憶はない。

食事のマナーとは周囲に迷惑を掛けず楽しく、美味しく食べる事がマナーの基本で食事をする場所(国や地域)と主催者(国)によってマナーはかなり違うと認識している。

欧米の多くはズルズルすする音は周囲に嫌な思いをさせる下品な仕草と思うだろうし残さず綺麗に食べるのがシェフへの礼儀だと思うが、日本で蕎麦を食べるならズルズルッと音をたてたほうが旨そうに思われるし、動画を見る限り韓国ではクチャクチャと音をさせて食べるほうが旨そうに聞こえるらしいが、個人的には食欲が失せ汚ねぇ食い方だなぁと思う。

また中国では全て食べると量的に足らなかったと相手や料理人に思わせるから失礼とされ、お腹いっぱい御馳走になりました。との表現で料理を少し残す事がマナーとされる国もあるのです。

マナーとは国民性で様々ではありますが相手に嫌な思いをさせない事が大前提なのは共通している点に注目すべきだろう。

ところが葬儀支援を始めてみると、かつて自分で葬式を仕切った経験すらろくに無く、葬儀社勤務が少しある程度の人達が自称評論家と称して葬式のマナーだと、自分の基準でどうでもいい事を発信できる神経が理解できない。

『どうでも良いマナー例』

香典は袱紗ふくさに包んで持参、香典に入れる札は古い物を逆さにして入れるなど、友引に葬式をしてはいけないと言うのと同じでくだらない。そんな事を気にした葬式など担当した千数百件の葬式では一度もないし、そんな話題すら出たことがない。

友引とは六曜の中の1日、七曜の月火水木金土日のひとつと同じで、その日に特別な意味があるわけではない。友を引くから葬式すべきでないなどナンセンス、なら大安に結婚した人は絶対離婚しないのか? 必ず幸せになれるのか? そんな事は絶対にない。

葬式に行く時の服装はあーだ、こーだと書いてある事も多いが、仕事の途中で来てくれる人なら作業着のままで全く問題ない。仕事中にも関わらず足を運んでくれた事に感謝しても、作業着は失礼と思う感覚は全くないし家族や故人が失礼な奴と思うだろうか、それを失礼と思うような家族の葬式なら、わざわざ行く必要はないと思うし僕なら行かない。

焼香では宗派によって回数が違うと書いてある事も多いが、会葬者が少なければ1回でも、2回でも、3回でも好きにすれば良いが、会葬者が多い時は時間の決められた葬式では1回がマナー、宗派毎の回数はどうでも良いし、大体に於いて葬式してる僧侶の宗派など分らんだろう。

服装について家族に話すのは、出席する家族全員が喪服を持っているなら着れば良いけど、故人の配偶者が老人で堅苦しい服装で長時間過ごすのが窮屈なら全員私服の提案もするし、体形が変って着られない人は改めて買う必要は無く、それっぽい恰好で構わないと言うむのはいつもの事。

服装では我々も初めは礼服を着ましたが、葬式で人が多く集まると名札の有無を確認しない限り葬儀屋の人か会葬者か区別が出来ないと分ってからは、真っ黒ジーンズ、黒ポロシャツ、黒のベストか黒のジャンパーで統一、会葬者も家族や親戚も仕事関係の人だとすぐに分かる事が重要で葬式を円滑に回し会葬者にも迷惑を掛けない支度は業者として持つべきマナーだろう。

葬儀屋のスタッフなど特別違和感のある恰好で無ければ誰も気にしない。服装を気にしてるのは業者内部の人間だけじゃねぇかなぁ。

15年前は司会者から「その恰好ですか?」と言われた事もあったけど、すぐに慣れるし、いつも同じ服装ですから「あんしんさーん!」と遠くからも分かり易いようです。今ではジャンパーの葬儀屋さんも増えてます。

ただ服装はいつも同じだけど、同じ黒ジーンズは年間最低でも6本は購入するし、ポロシャツも同様、ベストとジャンパーはそこまで買いませんが、それぞれ5種類や6種類は持ってるし靴も年間数足は購入します。

スーツ姿だから――、でなく清潔感のある洗濯された物を着て、例え汚れ仕事でもすぐに動ける恰好である事が大事、仕事の服装が故人や家族に対して失礼と思う感覚は全く理解できません。我々は家族に代わって裏方仕事の全てを行うのですから、神経を遣うべきはそこではありません。

葬式の流れをスムースにしたり、間が空けば話で繋いだり、坊さんの読経が長過ぎれば短縮させたり、返礼品の数が足らない可能性があれば迅速に手配したり、ざわついてる場なら耳を傾けさせたりと、あらゆる面で最適で迅速な対応が取れるスキルを持つ事、これが我々が対象者である家族に持つべきスキルでありマナーです。

葬式を行う家族と会葬者の関係で言えば、家族が会葬してくれた方々に対するマナーが先で来てくれた事への感謝が優先されて当然です。だから仕事着でも構わない、礼服で無くても構わないと言うのです。

仕事の途中で来てくれた人が仕事着だったら「失礼な人だ」と思う家族って本当にいるのでしょうか? 会葬に来てくれた人達に故人と逢わせることなく、顔も見せない葬式のほうが会葬者へのマナー違反では・・・

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参考資料(お時間のある時にでも読んでみてください)
あんしんサポート葬儀支援センター  
代表ブログ 葬儀支援ブログ「我想う」








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