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日本酒のお話 〜 彌彦愛國と彌彦神社

越後国の一之宮と言えば彌彦神社ですが、実は名前ばかりが印象にあって行ったことがありませんでした。そんな訳で是非行ってみたいとの念願が叶い、お参りすることが出来ました。

彌彦神社の鳥居

北陸自動車道のリフレッシュ工事数ヶ所の影響で所々で渋滞に遭い、その影響で神社に着いたのが午後4時頃。
時間が時間だけに、お参りを終えて出てくる人の数の方がこれから入って行く人よりも多い感じの人の流れの中、境内に入って行きました。
なるほどさすがは、の威容の神社です。見出し写真が本殿で、ここに至るまで相応の参道を歩く訳ですが、隅々まで見て回るとなると時間に余裕がある方がいいでしょう。
門前には多くの商店が並び、閉店ギリギリまで立ち寄る参拝客の姿が見えました。
そんな中、私達も酒屋に立ち寄りました。
越乃寒梅や有名どころの新潟の日本酒が並んでおり、目移りしつつも店員さんに尋ねて色々と教えて頂きました。

そして…限定販売の謳い文句に釣られて買ってきたのがコレです。

彌彦愛國の箱


瓶のラベルにご注目!

これ、冷えた瓶に水滴がつき始めたところでラベルに触れたら、キレイに剥がれたのでよく見てみたら、何と黒い彌彦愛國の字が手書きなんですね。剥がしたラベルを裏から見たら分かります。
よくよく地元の意気込み溢れる日本酒なのでしょう。お米も一度は廃れてなくなった酒米の「愛国」を復活させて作っているとのことです。そう、お酒の名前はこの酒米に由来している様です。酵母も地元の弥彦桜の木から取った酵母を用いているという徹底ぶりです。

コレがスペックです

新潟のお酒と言えば淡麗辛口というイメージが強いですが、この彌彦愛國はやや辛めくらいで最初は酸味が際立つものの、嫌味のない辛さと酸味で、つまみと一緒に飲み進むとやや苦味も感じられますが、基本的にはさほど味の偏りを感じさせない上手な作りだと思います。
地酒は甘い、という感想を日本酒党の方々から聞いたことがありますが、私なんぞにはこの程度が許容範囲のやや辛程度の上手いまとめどころの様に思えました。本格派辛口と言えばコレ!みたいなこだわりがある人が彌彦愛國を飲んだらどう感じるのでしょう?
あまり日本酒にいいイメージを持たなかった人や日本酒初心者にもウケがいい、フルーティーでスッキリと評されるような日本酒が好みの人には、彌彦愛國はちょいと辛さや苦味も感じられて、昔からのオーソドックスな日本酒の味わいの世界へ進む入門編とでもいいますか、そのあたりのバランス感が良いお酒だという感想です。
それだけに見方を変えれば、明確な決め手や主張が記憶に残り難いかもしれません。
しかしいわゆる飲み飽きないものというのは、お酒に限らずあらゆる飲み物に共通の利点だと思います。
彌彦愛國の一番の良さは、そこではないでしょうか。私自身があまり苦味を強く感じる日本酒が好きではないせいか、苦味もこの程度までと思わされた、いわば許容基準の目安になるお酒でした。

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