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【対談企画】Gracia CEO斎藤氏×GMB。ANRIと駆け抜けたシード期を今振り返る

第二回GMB入居者インタビューは、元入居者で現在ギフトECサービスTANPを提供する株式会社Graciaの代表取締役CEO斎藤 拓泰にお話を伺います。Good Morning Buildingで過ごした1年間を佐俣アンリ氏とともに振り返っていただきました。

株式会社Gracia
2017年6月設立。ギフトプラットフォーム「TANP」を運営。10兆円を超えるギフトマーケットに対し、テクノロジーを活用することで独自性の高いサービスを提供。グロービス・キャピタル・パートナーズやANRIなどから累計6.4億円の資金調達を実施。今一番若手で注目のスタートアップ。

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外交官を夢見て東大へ。ターニングポイントとしてのCandleインターン時代

- そもそもの話から始めると、なんで起業しようと思ったんですか?

斎藤拓泰氏(以下斎藤):もともと「社会にインパクトを与えたい」という思いを持っていたので、外交官を夢見て東大に入ったんですが、日々学んでいるうちに「これは日本を動かすのに何十年かかるんだろう」と思うようになりました。実行者として手を動かすことに魅力を感じている自分にとっては、スピード感が合わなかったんです。

そこでいざ、自分の価値をいかにして上げるのか?と考えて、ビジネス方面に向かうことにしました。最初は、Graciaの現COOである中内と、あと2人くらいのメンバーで家庭教師の斡旋業務をやってましたね。

佐俣アンリ氏(以下佐俣):どう?儲かった?

斎藤:全然!(笑)結局、この事業が数千万規模にまで成長するイメージが湧かなくて、一度撤退しました。そこで大学1年生の時に、社会経験を積もうと思ってCandleでインターンを始めたのが、ITベンチャー業界に足を踏み入れるきっかけでしたね。

結局、Candleには1年くらいいて、ちょうどM&Aされた頃でした。僕が入社した2016年2月に20人くらいの規模だったのが、1年後には100人程になっていて、今振り返ると、ちょうど拡大フェーズの最中にいたんだなと思います。Candleで色々な経験を積んで、「自分でもできるかな」と思い始めた頃に、起業の準備を始めましたね。

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- ANRIに最初に相談しにきたのはその頃?

斎藤:そうですね。ビジネスプラン作ってピッチ資料作った段階でアンリさんのところに行きました。当時コロプラネクストにいた久保田さんにANRIを紹介してもらったんです。

最初にお会いしたのが、2017年4月にメンタリングデーを狂ったようにやっていた時期で、当時はプロフィール画像がすごく怖かったイメージがある(笑)。

今は優しい感じだけど、昔は怖い系だったので、漠然と「すごそう」って思ってました。

佐俣:雑だね〜。(笑)

- アンリさんから見て斎藤氏の第一印象は?

佐俣:イケメンが来たぞ、って(笑)。シンプルに人として良さそうだなと思いましたね。

正直、ギフトECってのは難しいプラン。でも、ロジックはよく分かったし、Candle時代からスタートアップへの理解はあったので、とりあえずやってみたらいいんじゃないか?ってテンションだったと思います。難しく考えても正直仕方がないじゃないですか。あとは走って見て確かめるしかないのでは?ってスタートしたんだよね。

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-アンリさんの第一印象は?

斎藤:正直怖かったな〜。(笑)全体的には笑ってるけど、目は笑ってないみたいな。

当時はスタートアップ界隈についても全然知らなくて、ただMERYに投資してたらしい、という噂は知ってました。ホームページを見たら、写真一枚にファンドのビジョンが書かれていたんですが、そのビジョンがすごくいいなと思ったのを覚えています。今もあのビジョンはすごく好きです。

起業してすぐは、色々な大人に会っていたんですが何が正しいのか全然わからない時期で、今よりスタートアップに関するノウハウもなかったので、正直「騙されるんじゃないか?」という気持ちもありました。

とはいえ良い人そうだし話しに行ってみよう、と考えていたら、出会って15分で「投資しよう」って展開になって、「15分でそれはさすがに怪しすぎる!」って内心感じていたのは否めないですね(笑)。

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(当時のGMBの写真。写真中央はCOO中内氏。)


2年半のGMB生活を振り返る。思い出はチーズタッカルビ?

- 入居していた当時と比べて、GMBはどう変わったと思いますか?

斎藤:2017年6月に入居して、計1年間くらいいたんですが、僕が入居していた時には、トリクルの徳泉さん、Journeyの木澤さんとかがいましたね。

当時は1Fのオープンスペースもなければ、そんなに物もなかった。今はカフェのテラスになっている部分は当時駐車場で、カフェの人たちとも今ほど仲良くなかった気がします。

佐俣:当時よくチーズタッカルビやってたよね(笑)。2Fでご飯を作ってた。徳泉がつくって、食べに来たい人を呼んで採用イベントみたいにしてたよね。

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(チーズタッカルビを作る当時の徳泉氏)

- GMB生活の思い出は?

斎藤:チーズタッカルビとキルフェボン、カップラーメン、クリスタルカイザー。「とにかく食え!」っていう(笑)。よく食べさせてもらってました。今振り返ると、当時はビジネスサイドもやることないし、ミーティングも採用面談もないから、本人としてはすごく頑張っている気がするんだけど結構暇だったりする。

あと2017年の8月に、CASHがバズった時の思い出も印象深いです。2トントラックに荷物をパンパンに詰め込んでひたすらオペレーションを処理する様子を、実際にそばで見られたのは良かったですね。

インターネットのバズだったところから、リアルに物が次から次にやってきて、インターネットと現実の交差点を見たような。最初は途方も無い量に見えたんですが、結局なんとかなるんだな、とも思いました。今振り返るとそういうのを近くで見られたのはよかったですし、インキュベーション施設にいたからこそ体験できたと思いますね。

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- アンリさんは、よくケーキの差し入れをされていますが、なんでケーキなんですか?

佐俣:スタートアップは基本大変。事業に集中すべきときは、投資家への説明とかは面倒だからプライオリティを下げてよくて、「やるべきこと」に向き合うべき。その中で、邪魔はせずに起業家のためにできることは?と考えると、美味しいものを食べに行くよりはケーキを買ってくることかなと。

ケーキって、見た目的にもテンション上がるし、食べて盛り上がっても15〜20分くらいで仕事に戻れる。役員メンバーだけじゃなくて、全員が食べられるように相当な数のケーキを買います。

生真面目な起業家ほど、会社のお金じゃケーキなんて買わないけど、あると嬉しい。役員報酬じゃ買わないし、経費でも買わない。でも、あると元気になるよね。

大変なことがあった時には、お菓子、ウイダー、レッドブルみたいな作業しながら食べられるものを差し入れすることもあります。とにかく、食べてテンションを上げてくしかない場面があると思うんだよね。

投資家からのメッセージはそれに尽きるなと。応援しているけど邪魔する気は無いぞ、っていう。


シード期からの繋がりが生む信頼関係。不安と興奮を共有した仲間たち

- アンリさんとの印象深いエピソードはありますか?

斎藤:テルマー湯とジンギスカンによく連れて行ってもらったことですね。

あんまり真面目なミーティングをしたことはない気がするんですが(笑)、キャッシュフローをミスった時、一気に売り上げアップとオフィス移転のタイミングが重なって、ついでにファイナンスが難航して・・・と諸々続いた時に、一度真面目に怒られたことはありましたね。

佐俣:お叱りにいったんだよね(笑)。ちゃんと話したのはそのくらい。でも、Graciaは、ANRIとして3号から目標として掲げている、「創業期から応援する」を実行できている会社だなと思います。

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斎藤:同じく2号ファンドでANRIから投資を受けているRentioの三輪さんとも、鳥貴族とか行くうちに仲良くなりました。ここ2年くらいは、三輪さんと毎日メッセしてますね。 

調達の相談にしても採用に困っている時の対応にしても、なんでも相談に乗ってもらってます。オペレーションのかなり細かいところまで教えてくれるので、本当にありがたいです。

佐俣:三輪さんはPay forwardの精神がすごく強い。GMBに入居しているけんすうさんもそうだけど、自分から勉強会を提案してくれたり、コミュニティに尽くそうと頑張ってくれる。Pay forwardなコミュニティができているのはすごく嬉しいよね。

斎藤:今でも、アンリさんの投資先のメンバーが一番仲良く付き合ってますね。Azitの吉兼さんとか、徳泉さんとか。クローズドなコミュニティならではの信頼関係があるから深い話できるし取引もできて、謎の安心感がある。

佐俣:創業してすぐは、全員が手探りだし、みんな上手くいかない。「頑張ろうね」って話している中で、誰かが一歩先に行くと「俺も行こう!」ってなる。普段は仕事の話をしていなくても、信頼関係ができていく。僕らはそういう繋がりを作るモデレーターなのかなと。

未熟な頃の繋がりの方が仲良くなりやすいよね。初期の初期って、いわゆる「作業」はできない。「作業」にまでは落とせない状態なんだけど、その時の興奮と不安を共有した仲間はなんとなく仲がいい。

だからこそ、GMBで友達ができるといいなと思います。「振り返るとすごく楽しかった」「よくわかんないけど、今思うと楽しかったな」って思えるくらいが良いんじゃないかな。例えば、BASE とSTORESも、サービスだけ見ると競合だけど、創業期に同じオフィスにいたから、ベーシックな信頼関係はあるんだよね。

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昔から変わらない真摯さ、そして「経営者」へ

- 創業当初から斎藤氏を知るアンリさんから見て、同氏はどう変わった、あるいは変わらないと思いますか?

佐俣:真摯。交渉ごとは苦手だけど、目の前の相手に真摯だと思わせるスキルが高い。交渉をしようとすると相手に伝わっちゃうんだけど、そこもいいところだよね。こういうのが身内にも対外的にも苦手なところは変わらないなと思う。

逆に昔と変わったのは、「経営者」に変化しつつあること。今はグロース期の混沌の中にいるけど、これが終わると経営者になっていく。正直、ここまで成長するとは思ってなかったから、そこは素直に素晴らしい。

- 斎藤氏から見てアンリさんはどう変化していますか?

斎藤:アンリさんはずっと高みを目指すから辛い(笑)。いつまでたっても追いつけない気がする。僕も精一杯頑張っているけど、すぐに次のステージに進んでる。「なんでこんなに常に視座が高いんだろう」って思いますね。

佐俣:年齢を問わず、成長角度で戦いたい。誰に対しても同じで、成長の絶対値ではなくて角度を上げることで、差を広げたい。

引きずり降ろそう、みたいなエネルギーより健全だし、こうやって切磋琢磨しているのが一番ヘルシーだと思うんだよね。これからも、同じスタンスで、起業家に負けないくらい挑戦しながらやっていきたいです。

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お二人とも、ありがとうございました!

斎藤 拓泰 プロフィール
1996年生まれ。福井出身。東京大学経済学部経営学科2019年卒。幼少期をアメリカで過ごす。在学中からビジネスに興味を持ち友人と家庭教師の斡旋事業を立ち上げる。その後ITスタートアップに興味を持ち2016年から株式会社Candleで一年間フルタイムで働く。Candleでは月間4000万PVを超えるメディアでSEOなどマーケティングを担当。2017年6月にGraciaを創業。 

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