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新天地で切磋琢磨する二人に聞く。スタートアップで輝く元商社マンの「やりきる力」と、転職を考えている方に伝えたいこと

終身雇用制度の終焉に伴い、転職人数が年々増加する昨今。キャリアチェンジにおける選択肢としての「スタートアップ」の存在感も高まっています。
その中でも、商社からスタートアップへと挑戦の地を変え、さまざまな立場で活躍する方々も目立つようになりました。

今回はANRIのGPである鮫島が、総合商社での勤務経験を経てスタートアップにキャリアチェンジをした、Icaria株式会社CEO 小野瀬隆一氏、株式会社10X財務責任者 山田聡氏を招き、それぞれの経験を振り返りながらお話をうかがいました。

Icaria株式会社CEO 小野瀬隆一(Twitterアカウントはこちら
2014年早稲田大学国際教養学部卒。小学生時代をインドネシアと米国で過ごす。大学時代はアジア最大の英語劇大会制覇、また1年間カナダのマギル大学に留学。三菱商事にて船舶ファイナンスに従事しながらサイドビジネスで民泊事業を全国展開。2018年にIcaria株式会社を創業。
株式会社10X財務責任者 山田 聡(Twitterアカウントはこちら
三菱商事株式会社でロシア・カザフスタン向けの自動車販売事業や新規事業に加えて、現地販売会社のM&A及びPMIに従事。途中、ロシアやカザフスタンにも駐在。その後、米系PEファンドであるCarlyle Groupに参画し、おやつカンパニーやオリオンビールの投資/PMIを実行。両社の社外役員として企業価値向上に従事。
現在、生鮮/スーパーのDXに取り組む10X株式会社に、財務責任者として参画。10X以外にもプロバレーボールチームであるVoreas北海道を始めとするスポーツチーム経営支援に関わっている。東京大学農学部2008年卒。大学時代は硬式野球部に所属し、4年時には主将を務める。Wharton School MBA(2017年卒)。

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グローバルでの活躍を求めて総合商社へ。スタートアップに足を踏み入れるまでを振り返る

鮫島:そもそもお二人はなぜ新卒で商社を選んだんですか?

小野瀬隆一さん(以下小野瀬):僕は大学時代に特に企業で働いたこともインターンもしたことがなくて、そもそも仕事したいかもわからなかったんですよね。正直意識が低い学生でした。

大学生の頃は、ベンチャーとか全然知らないし興味もなくて、最後はGoogleと商社に内定をもらって、どっちに行こうか迷っていました。結果として、よくわからないけど漠然と成長しそう、グローバルに仕事の機会が得られそう、という理由で商社に決めました。

鮫島:確かにグローバルで戦う気概を持って商社に入る方は多いですよね。

山田聡さん(以下山田):僕は大学時代、野球部で六大学野球という全国の甲子園のスターが集まるレベルの高い舞台に身を置いたことで、野球のスキルだけじゃなくリーダーシップのスキルも凄く上がったんですね。そこで、身を置く場所が自分に与える影響の大きさを痛感しました。

その経験から、就職ではグローバルな舞台に身を置いて挑戦したいという思いが強く、仕事における海外との接点の多い会社を受けていたんです。最後に決め手になったのは、商社の社員の方と話したときの肌感。短期的な利益ではなく、産業をこうしたい、という思いや、地域や国のためという意識で仕事を語る人が多いのは素敵だなと。また、若いうちから主体的に事業経験を積めることにも魅力を感じて、商社に決めました。

鮫島:なるほど、確かに身を置く環境で自分の視座は大きく変わりますね。
商社時代はどんな仕事をされていたんですか?

小野瀬:天然ガスを運ぶLNG船のファイナンス組成から長期リースなど、いわゆるプロジェクトファイナンスっぽいことをやっていましたね。でも二年目の夏には飽きていて(笑)、仕事外でもいろんなことに手を出し始めていました。

山田:僕は自動車部に所属していて、ロシアやカザフスタン向けに自動車の販売などをやっていました。ロシアのモスクワに2年間駐在していたんですが、現地の会社をM&Aして、現場で経営改善の為に汗を流したりもしました。

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鮫島:山田さんは一度商社で働いた後にMBAに進まれていますが、ズバリ、きっかけは?

山田: 商社の海外の事業投資先は、通常は社長を日本の本社から出向で送り込むケースが多い中、私が出向した投資先はパートナーであった共同投資先の関係で欧米系のプロフェッショナル経営陣がマネジメントに入っており、日本と欧米流で経営的な視座の高さ、視点の差を感じました。

企業に対して本当にバリューアップしたいなら、欧米式の経営スタイル理解する必要があるな、と。日本の商社マンは、日系のクライアントとの付き合い方は上手いんですが、投資先のバリューアップについてはまだまだ余白があると感じていました。

鮫島:なるほど。そしてMBA修了後カーライルへ。なぜ次のステップとしてPEを選んだんでしょうか?

山田:せっかくMBAに行ってマネジメントや経営のスキルを学んだので、それをよりリアルな世界で実践することで、引き出しを増やしたいという思いがありました。PEにいると、複数の投資先の経営支援に関われる、各社のプロフェッショナル経営者(社長)のマネジメントスタイルや、それに伴う会社のさまざまな成長を見られるという特徴があります。いろんな型を見られたことで、経営スタイルやマネジメントスタイルの引き出しが増えたのは良かったです。

それぞれの契機を経て、いざスタートアップへ。今だからわかる、商社とのギャップと共通点

鮫島:確かにそれはPEならではの経験ですよね。そこから一転、スタートアップに身を投じたきっかけは何だったんでしょうか?

山田:スタートアップの道を選んだのは、鮫島さんに「スタートアップにいけ」って言われたからです。(笑)

というのは半分冗談ですが、もともとMBAでWhartonに通っていたときに、同級生に元MLBや元NFLのスーパースターがいたことで、彼らのキャリアの振れ幅と、自分の小ささを感じていました。「大きくチャレンジしないと面白くないな」って思ってたんです。そんなときに、弊社(10X)代表の矢本に出会ってスタートアップに踏み入れることに決めましたね。

鮫島:アメリカだと、日本だと考えられないくらいの大きなキャリアチェンジする人も多いですよね。小野瀬さんはどんな背景からスタートアップに挑戦したんですか?

小野瀬:僕はもともと商社2年目の夏から自分で民泊の事業をやってたんですね。その中でAirbnbに出会って、スタートアップの世界や凄さに気づきました。

ある時、中路の紹介で個人投資家の有安伸宏さんに会ったときに、起業するかどうするかでくすぶっていることを伝えたら、「プロ野球選手になりたい少年が、陸上部に入って走力とか色々なスキルを鍛えて野球を始めるのと、すぐに野球チームに入って野球を始めるのと、どっちがいいと思う?」って聞かれたんです。要は、起業家になるには、起業家になるしかないと、そこで思いが決まりました。

その日の夜には商社を辞めることを決意して、親にだけ退職を伝えて。
本当に何も決まっていないところからのスタートでしたね。

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鮫島:不確実性が極めて高い中でも飛び込めるのはスタートアップで求められる素質の一つですね。
実際にスタートアップの世界に飛び込んで、商社での仕事とのギャップを感じた場面や、共通点はどんなものがありましたか?

小野瀬:商社でもスタートアップでも、色々な会社とプロジェクトをやる中で、自分が先頭を走って汗をかかないと何も動かないのは共通してますね。

違いとしては、商社が既存のビジネスモデルを分析して、確立されたノウハウの中で最適解を探すのに対して、スタートアップは自分からトレンドを理解しにいって、ビジネスモデルやノウハウを作る側なので、脳みその使い方が全然違うなと。商社では、仮説を想像して検証することはあまり求められていなかったように感じます。

鮫島:考え方も違うし、意思決定の振れ幅も相当違いますもんね。商社だと、意思決定も都度上の人に伺うプロセスが挟まれるけど、スタートアップでは自分で決めて自分で遂行しないといけない。 

小野瀬:商社だと、そもそも誰が意思決定しているかよく分からなかったですね。時間軸も違うし。

山田:小野瀬さんと似てますが、僕も共通点としては任された仕事を個人でやり切る点は通じているかなと。 私も商社に入社した時に先輩に「重要な局面では徹夜してでもアウトプットを出すことにこだわれ」と教えてもらいましたが、この「やり切る力」はスタートアップでも求められますよね。

ギャップを感じるのは、自分が決めたことがそのまま実行されて、目に見える形で結果が出てくる時。大企業では、自分の起案した方針が関係者によって丸められたもののが実行に移されることが多い。自分がこうしたいと思ったもの、そのものの結果が突きつけられることは稀ですよね。

裏を返すと、最初は怖さもあるし、冷や汗もかく。この意思決定を自分が下していいのか、というプレッシャー。でも、意思決定を研ぎ澄ますための情報収集などにより、感覚はどんどん鋭くなるし、自分自身の意思決定のPDCAも高速に回るようになりますし、何よりヒリヒリする感じが楽しくなって来ます。

山あり谷ありのスタートアップ。事業と、自分と、向き合い続けて見えたこと

鮫島:ベンチャーでのハードシングスは?

小野瀬:従業員が皆いなくなったときですね。

鮫島:風と共に去りぬ・・・。(?)

小野瀬:Icariaは、僕(社長)と准教授で創業して、2人従業員がいたんですが、2人とも辞めてしまったことがありました。

僕自身は、大学時代に体育会っぽい空気でサークルをやっていて、リーダーシップ経験もあったので、その時の方法でやれば皆ついてくると思っていたんですが、そううまくはいきませんでした。この時は、自分の長所を完全に否定された気分でしたね。

そこで初めて、自分がマネジメントが苦手だと気づいて、1年でまるっきりスタンスを変えました。感情的になりやすい部分があるので落ち着いて喋るようにしたり、意識的に自分を見つめ直す努力をしました。

スタートアップで大事なのは、自己否定を恐れないことだと気づいたのもこの時ですね。 

鮫島:確かに、大手企業だと誰か一人いなくなっても気づいたら補充されるけど、スタートアップでは自然には補充されないですもんね。

もし今商社からスタートアップに転職するなら、どんな人がCEO/CXOに向いていると思いますか?

小野瀬:unlearnすることがとにかく多い。unlearnが本当に大事。なので、unlearnできることに加えて、先ほどの話ともつながりますが、自己否定を恐れない人は向いていると思いますね。

鮫島:確かにunlearnは思っているより難しいけど不可欠ですよね。
あとは給料のことを考えても、スタートアップに転職するなら20代後半がギリのラインであるのは正直否めない。
30歳をすぎるとunlearnは相当難しくなるし、給料もある程度上がっているので、本当に動く人はほとんどいない。ガス抜き程度に話を聞いて終わることがほとんどって印象ですね。今の環境から抜けるのはどんどん難しくなる。

山田:日々自分の強い意見を持ってそれを忖度せずにチャレンジしているような人が基本的には向いていると思いますね。

商社界隈で転職したい人の話を聞いていると、組織の特性もあってか結論ありきの状況に慣れている人が多いと感じます。スマートな人ほど組織のスタイルや何が決裁を得やすいかを理解しているので、稟議を通すのが大変なことには、自分が正しいと思っていても、無理にたてつかない。

でも、スタートアップでは、常に自分で意思決定を下さないといけないので、易きに流れることに慣れている人向きの場所ではないと思います。

もう一点、特に創業者ではないCXOの場合は、明確な「武器」を持っていないと不向きだと思います。少し前なら競争環境がなかったので肩書きのあるポジションに転職できましたが、最近だと良いスタートアップには競争があるし、経験者も多いので競争は厳しくなっています。

財務が強いとか、マーケティングに強いとか武器がないと今はスタートアップへの転職といえどハードルは上がってきているのかなと思います。

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鮫島:確かに30歳を過ぎていると、商社マンの強みを活かすのは厳しい面もありますね。ある特定の業界への深い知見がスタートアップで活かせるとか、リアル産業との掛け合わせに貢献できるとか、一つ光る要素がないと結構きつい。

山田:産業に関するバーティカルな知見も、あるに越したことはないんですが、印象としては、多くの商社マンが自分の持ち場でしかやってないのでそこには限界がある気もします。

例えば、食品領域なら、あらゆる商材のサプライチェーンを理解しているのか?とか。仮にある程度その領域への理解があっても、逆にテックのトレンドは理解してないとか。そうなると、よっぽどベンチャーでやってる人の方が強いんじゃないでしょうか。特定領域への深い知見もありつつ、テックのトレンドも理解しよう、くらいの意識でやってないと、バーティカルの知見も活かせない気がしますね。

鮫島:おっしゃるとおり、自分の目の前のことは理解できていても産業構造や、スタートアップがそこにどうアプローチしているのか、できるのかといった大局観も求められるのは間違い無いですね。

泥臭く現場に落とすこと、多方面に関係を築くこと。商社での経験が輝く瞬間とは

鮫島:お二人はそれぞれCEO、CXOとしてスタートアップで切磋琢磨されているわけですが、商社での経験が役に立っていると感じる場面はありますか?

小野瀬:商社時代に、書類などをハンコで回していたのを効率化しようと、あるネットシステムが導入されたことがありました。でも期待とは裏腹に、現場では紙とネットシステム両方とも運用しなければいけなくなり、紙では承認されているけどネットの方が承認されていないのでプロセスが先に進まない、という事態が起こったんです。

そこで、プロダクトがどれだけ技術的に優れていても現場で役に立つかは分からないこと、現場で使われるには現場を理解した設計が極めて重要であることを身をもって感じましたね。

Scientificな妥当性や、技術的に優れていることだけでは通用しない。最後は、いかに標準化して、泥臭く現場に落として誰でも使えるようにすることが鍵になるという当時の学びは、商社時代の大きな教訓の一つです。

山田:思い返すと、商社時代に培った顧客や各方面の関係者との関係づくりの経験値はいつになっても活きていると感じますね。グローバルで多様な人材といかに円滑なコミュニケーション取るか、どうやって相手の心掴むか、といった場面の経験値が蓄積できたと思います。

ビジョナリーで、目指す世界観に向かって突っ走るCEOに対して、CXOは組織や個人が思っていることを察して、マネジメントする能力が求められます。敏感に相手を捕らえて早めに手当てをする、気づく能力は、商社での経験で培われたと感じますね。

もう一点、「商社では一円でも多く取ってこよう」みたいなマインドセットが強いですが、スタートアップもいかにキャッシュを作るかという視点が重要なので、ここでも商社での経験が役に立っていると思います。

鮫島:ビジネスで最後まで負けない力は鍛えられますよね。
僕自身、商社では、人件費に見合わないんじゃないかと思うようなことでも勝負には絶対に食らいついて負けないという精神が叩き込まれたので、徹底力は鍛えられましたね。

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鮫島:向き・不向きとも重なりますが、商社マンがスタートアップで活躍するとしたらどんなスキルが活かせると思いますか?

小野瀬:強い交渉力、推進力、献身性、技術を現場にインプリする力。このあたりは商社マンの武器になるんじゃないでしょうか。

山田:そうですね。やり切る力とか、任せた時の安心感とかですね。あとはコミュ力。「とりあえずこの人をクライアントの前に出すと仲良くなるね」って思われる人が商社マンにはいる気がします。

鮫島:確かに献身的な人は多いですよね。逆に、商社マンがスタートアップで働くとしたら、不足しているものはなんだと思いますか?

山田:よくいるのは、失敗を気にする人ですね。 

鮫島:確かにこれは多いですね。「もし失敗したらどうなるのか?」をやたら聞いてきたり、失敗した人のストーリー知りたがったり。そういう人は実際転職してないですよね。やり切るんだという自信がないと転職すべきじゃない。

小野瀬:あと、商社で働いていると人材の多様性はあんまりないのでそこへの適応とか。商社では、自分の周りの人はみんな同じ仕事をしてる。でもスタートアップだと、特に僕みたいなディープテックでは、研究者もデータサイエンティストもマーケも人事もいる。いろんな人がいる中で、人事評価とか評価されるマインドセットの難しさはありますよね。

営業は人事評価とリンクさせやすいけど、じゃあR&Dはどうするのか?とか。働き方が違う中で中での人事評価は、特にCEOにとって大きな壁になるかなと思います。

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こんな人はぜひスタートアップへ!向いている人材と、今日からやるべきこと

鮫島:「こんな人はぜひスタートアップへ!」という人物像があれば教えてください。

小野瀬:特にディープテック側の話ですが、「天才のお手伝いをしたい人」はぜひスタートアップの道を検討してほしいですね。

心から尊敬する頭脳や技術を持った技術者や、大学の先生方と一緒に手を組んで、社会で実装するためのお手伝いをする。ラボで培われてきた技術を社会に出し、多くの人のためになるように試行錯誤する感覚。商社がやる事業は基本的にインフラなので、世の中が大きく変わる実感は正直あまり得られませんでしたが、スタートアップでは、自分を含め多くの人が「世の中が大きく変わるかもしれない」という高揚感を抱けるんじゃないかと思います。

鮫島:そうですね。僕自身、商社3-10年目くらいで、ディープテック分野で起業したい人やCxOとしてベンチャーに参画したい人とは積極的に会うようにしてます。
いま抱えている技術シーズやビジネス人材を求めている投資先を紹介したりも積極的に行っています!丸の内、大手町どこでもご希望の時間・場所に鮫島が向かいますのでご連絡ください。(宣伝)

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小野瀬・山田:(笑)

山田:最近ふと思ったことですが、自分の子どもが偉人の伝記を読んでいるのを見て自分の人生を省みた時に、「伝記に載るクラスにならないと後世に認知されないな」と思ったんです。おこがましいのは重々承知ですが、昔の偉人たちを見て、自分がすごくちっぽけに見えました。

例えば、今生きている人の中で年表に載るなら誰か?柳井さん?とか考えるわけですよ。商社に残って大きな組織の歯車になるか、社会を変える気概を持って自分で大きなチャレンジをするか、と聞かれたら僕なら後者を選ぶ。

小野瀬:商社もとい大手にいると、個人で勝負することはないですよね。一旗あげてみようみたいな思いある人は、スタートアップに来た方がいいと思います。

Icariaでは、現在研究者を中心に募集してますので、興味ある人気軽に連絡ください!!

山田:本田圭佑さんとかダルビッシュさんが好きな人は向いているんじゃないですかね。彼らって、パイオニア精神を持っていて、枠に囚われず現役時代からビジネスとかやるような人たち。叩かれることもあるけど、彼らは信念を持ってスポーツ選手として発信したい気持ちを信じてやっている。ああいうリスクの取り方含めて、彼らが好きな人はスタートアップに向いていると思いますね。

鮫島:自分の意見を持つこととか、忖度しないことを恐れない人は確かに素質があるかもしれないですね。今これを読んでいる人の中で、スタートアップへの転職を迷っている人がいたら、彼ら・彼女らがするべきことってなんだと思いますか?

小野瀬:とりあえず無償でも有償でもいいから、やってみる、に尽きるかなと思います。とにかく手を動かす。やっていると、自分がどんなバリューを出せるかを含めて、見えるものが増えるし解像度も上がると思いますね。なので、いろいろ話を聞くのもいいですが、まずは入ってみるのをお勧めします。

山田:賛成ですね。入社に際しての面接や面談では、採用する側もされる側も相性はわからないので、一緒に何かやることでお互いのマッチングを理解する必要があります。事業の壁打ちでも、資料作成を手伝うとかでもいいから、何かちょっとやるのはお互いの理解だったり齟齬の解消に役立つんじゃないかと思いますね。

あとは、色々な人に会うのも大事なんですが、何も準備せずに会うとお互い得るものがないので、事前に準備して可能な限り相手を理解する、予習するのはマストですね。

また、10Xでは一緒に「非連続な価値」を世の中に提供していく仲間を募集しています!ご興味ある方はHPをご覧ください。

鮫島:確かに事前準備はマストですね。ちょっと調べたらわかることはお互い理解しておくとスムーズだし時間も有効に使える。

あとは、期限を決めるのも大事だと僕は思いますね。ちゃんと期限が決まっていてないと辞めない。合わなかったら戻ればいい。迷っている間に、今の職場でもスタートアップでも、同期・同世代には差をつけられているわけですからね。

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お二人とも、ありがとうございました。今商社にいて、スタートアップへの転職を考えている人にとっては貴重な経験談ではないでしょうか。

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