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イタリア留学記Ⅲ~ 旅も後半 ヴェネツィア・ミラノ編 ~

さて、随分と日が経ってしまいましたが続きを。

目的のパルマを出て、次に目指すは水の都 ヴェネツィア
パルマから電車で揺られること約2時間半。
お昼過ぎに出たので着いたのは夕方。
窓から見える家々が水に浮かび、綺麗な夕日が揺れる水面に映り始めた頃、旅の後半の目的地ヴェネツィアに到着しました。

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駅に降り立ち外に出ると、目の前には水をたっぷり湛えた運河が。
写真や映像では見たことのある景色でしたが、水辺特有の匂いやボートのエンジン音、波音を実際に感じるとそのエネルギーと迫力に圧倒されました。

荷物をホテルに預け、夜の外出へ。
お店や街頭の灯りが運河に映って街全体が光に包まれているような、そんな幻想的な街並みを堪能しながらホテルの近くのレストランで夕食。
どこかから聞こえてくるお洒落な音楽を聞きながらカルボナーラとティラミスをチョイス。

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パルマで出会ったティラミスとは違い、ヴェニスのものはドドンと大きくて驚きましたが、ふぁふぁしてて口に入れると一瞬で溶けるのでペロリと食べてしまいました。

この日はこのまま就寝。
重い荷物を持っての電車移動が続いていたのでさすがに少し疲れが出たのか、心地いい水の音を聞きながらぐっすり眠りました。

翌朝は早く起きて朝食を食べ、いよいよ街へ。
(朝食はここもビュッフェ形式でテラス席にしたのですが、少し目を離した隙につまみ食いしに来る可愛いお客さんが…
近くのおばちゃまに“テーブルクロスをかけて”席を離れるとよいことを教わりました。)

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さすが水の都。主要となる移動手段はすべて船。公共のものはもちろん自家用車(船)からタクシーまで。
目の前にある場所に行くにはぐるっと回って立派な石造りの橋を渡らなければなりません。
よくよく思い返してみるとイタリア人はよく歩いているイメージが。。。
この旅行中もよく歩きました。

駅前のフェリー乗り場で切符を買い、観光へ出発。
日本では街中を船で移動することはそうそうないので、両側に教会や家々が立ち並ぶ様子がとても珍しく、またどこを撮っても絵になるので目が忙しかったのを覚えています。流れていく景色を堪能しつつ必死にカメラを向けているとあっという間にサンマルコ広場へ到着しました。

サンマルコ広場は、宝塚時代に出演したショーに出てきたので勝手に親近感を抱いておりましたが、やはり本物は素晴らしい。

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シンボルの鐘楼は圧倒的な存在感で、本当にヴェネツィアにいられてることを再確認させてくれ、迷路のような街並みはおとぎ話の世界の様で歩くだけでわくわく。運河の上を滑るように進む大きなゴンドラを涼しい顔で漕ぐゴンドリエーレが格好良くてドキドキ。
お土産屋さんのヴェネツィアングラスや仮面も可愛くて寄り道ばかり。

この日のうちにミラノに移動しなければならずゆっくりとはできなかったのでお土産とお稽古用にレースの扇を購入し、岐路につきました。次にまた来たときの楽しみはたくさんあった方がいいということで。(ゴンドラに乗る、バーカロ(ヴェネツィア風居酒屋)に行く…ecc)

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ヴェネツィアを少し齧って次なる場所。日本へ帰国するために泊まるミラノへ。

…とその前に。
ここヴェネツィアで実は誕生日を迎えまして。
当日、思いがけず相手役さんからお誕生日プレゼントまで頂いてしまったのです。
そのプレゼントというのが、この留学記Ⅰに書いた“バチカン市国のマリア様のメダイ”。私が買うかどうか迷って諦めたものでした。

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尊敬してやまない方と、一緒にイタリアに来られただけでなく、こんなに嬉しいサプライズがあるなんて…!この時の感動は何年たっても忘れられません。
頂いたメダイと思い出のクロスのペンダントトップはこの後の公演でも使用し、お守りとして今でも一緒にネックレスチェーンに通して使っています。

ヴェネツィアからの移動途中、ロミオとジュリエットの聖地ヴェローナを通過。途中下車したい衝動を抑えつつミラノ中央駅に到着。

外はすっかり夜。
イタリアの中でも都会のミラノ。石造りの駅も道のあちこちにある石造もライトアップされていて、今まで訪れてきた地とはまた全く違う雰囲気の漂う街でした。

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帰国が翌朝、しかも割と早い時間だったのでせっかく来たのにご飯を食べて寝るだけ。
この旅の中で、実は唯一あまり記憶に残っていない場所なのですが、数年後に一番長く滞在することになろうとは。人生何が起きるか分からないものです。

6泊で約4都市と、なかなか弾丸でハードな初イタリアの旅でしたがこの時目にしたもの、出会った人、場所にはとても多くの刺激を受け今でも強く記憶に残っています。

この時になんとなく感じた
初めて来た気がしない
ここに住んでみたい
という想いが実際に留学という形で実現していくのですが、最初からなかなか波乱万丈でしたので次回からいよいよ本当の“留学記”に入っていきたいと思います。

お付き合いありがとうございました!

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星乃 あんり Twitter/Instagram


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