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女子アダルト紫帯フェザー級、39人エントリー

3週間前まで世界選手権に出る気満々だった。 

誰に何を言われても、今回だけは!だなんて思っていた

怪我をした当初も
確実に靭帯は切れてるだろうが、まあ大丈夫だろう。と
呑気な考え。
呑気すぎて、試合を欠場すると言う考えは一切なかった。
考えたくもなかった。できるできると常に思っていた。

誰かの意見を聞く気もなかったし、意見を言う人もいなかったが、
私にド正論を言ってくれた姉貴がいた。

不安を抱えたまま、全力が出せるか?
そんな状態で、何かを掴めると思うか?
「大丈夫」なわけないことくらい、分かるよな。


と詰められた。

今の状態で優勝できるとは思えないし、
であれば何のために金と時間かけて渡米するのか。
来年も再来年も10年後も出れるのに
ボロボロの今世界と戦える状態にあるとは、到底思えない。


うんうん、これも間違いない。

試合は相手次第だから、勝つかもしれない。
だけど、今のその状態で勝ったところで、得るものはあまりない。

オマエが頑張ってきた半年間なんて、10年後に振り返ったらちっぽけな期間だぞ。
なにも焦ってやる時期じゃないし、それこそ20年経ったってバリバリ現役でやれるのが柔術のいいところだと思う。

長文の中で抜粋しただけだが
言い返すことも出来ないほどの正論なので
呑気に過ごしていた私にとっては、現実を突き詰められた。

人それぞれの意見なので、全て正しいとは思わないが
私には全てが刺さった。

その後の練習で、あまりにも動けるので
だんだんいけるのではないかと思い
3週間前までは出場準備をしていた。

早川先生とお話をする前までは。

お前があまりに動けるから、一瞬出れるんじゃないかと思ったが今年出る必要はないと思う。
もしこれが人生最後の世界選手権であれば勧める。

航空券がキャンセル不可で、かつ休みが取れそうであれば、アメリカへ行って、観て、会場の空気を吸うだけでも経験になる。

と言っていただいた。

実際、世界選手権の期間を現地で選手と一緒に過ごした。

まず、出場しなかったが来て良かったと思った。

前回のノートDAY5にも書いたが
選手のサポート出来た事がすごく大きかった。
それが1番来て良かったと思える事だった。

そして、アメリカも満喫出来た。

私が道着を着れたのは、出稽古に行った時。
みんなと一緒に道着を着て練習出来たのも嬉しかった。


また、出場しようとしていた自分が馬鹿みたいに思えた。

紫帯/アダルト/女子/フェザー級
39人エントリーしていた。


もしかしたら、こんなにも人数がいるので1勝出来ていたかも知れないが、1勝したところで何もない。
ただこの状態で出場したと言う、自己満と外国人選手と闘えた多少の経験値アップ。経験値アップは大事な事だが、今ではない
出るからには、1勝どころか表彰台の高いところに乗ることを目指してやりたい。のに、今回は経験だけを求めるところだった。

悔しいとか言う感情はなく、この両膝では全く不可能だった。絶対万全な状態で暴れてやろう。
やっと目が覚めた。

これを受け入れるのに時間がかかりすぎた。

皆さんありがとうございました、お疲れ様でした。

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